多摩爺の「時のつれづれ(葉月の43)」
異状気象は死語になっている。
「風雲急を告げる。」なんて言葉がある。
いまにも大きな変動が起きそうな・・・ さしせまった情勢のことを指して使われる言葉だが、
それは、キナ臭い政治情勢のことだとばっかり思っていたら、
どうやら、昨今の気候に・・・ そっくり、そのまま当てはまるようである。
世界に目を向ければ、確か先月の半ばだったと思うが、
地中海に浮かぶ、ギリシャのリゾート「ロードス島」で発生した山火事から始まり、
ハワイの「マウイ島」では、町の大半が焼失し、多くの死者がでたという痛ましいニュースがあって、
その後も・・・ 大西洋に浮かぶスペインのリゾート「カナリア諸島」や、
オーロラ観光で有名な、カナダの「イエローナイフ」でも・・・ 大規模な森林火災が起きている。
世界では、5月ぐらいから10月にかけて、山火事が多く発生するのは、毎年のことではあるが、
真夏の焼け付くような暑さを捉えて、炎暑とはいう言葉があるものの、
まさか町を焼き尽くし、焼死する人々が出てくるなんて・・・ 悪い冗談は止めてくれだが、
それがいま世界の各地で起こってるんだから・・・ 残念どころか、悲しくて堪らない。
そして、我が国に目を向ければ・・・ ノロノロ台風が、長い時間をかけて列島にやってくると、
河川を氾濫させ、土砂崩れを起こすなど、傍若無人に暴れまくったが、
驚くなかれ・・・ 被害はそれだけではなかった。
台風の影響がなかった地域では、雨がふらないことから、渇水が深刻な状況となり、
都知事などが、節水への呼びかけている。
さらにもっと深刻なのは、ニュースではたまに取り上げられてるが、
稲や野菜などの農作物が水不足で枯れ、果物の生育にも多大な影響がでているらしく、
この状況が来年も続くようなら、米作りや野菜、果物作りを止める農家が増える可能性もあり、
現場では相当深刻な状況になってるらしい。
表現は適切ではないが・・・ これじゃ、戦国時代の火攻めであり、水攻めであって、
その先には、兵糧攻めがあるかもしれないんだから堪ったもんじゃない。
時代は既に21世紀であり、IT化が進み利便性が追求されているというのに、
テレビを見ながら、溜息をつかねばならないなんて・・・ だれが想像していただろう。
もはや・・・ 異状気象なんていうような、悠長な捉え方では済まないだろう。
国連の偉い方は「地球温暖化」から「地球沸騰化」になったと、
今年の流行語大賞に、ノミネートされるような、座布団10枚に匹敵する言葉を発したが、
その裏を読み解けば、世界の為政者に向けて、痛烈な嫌みとともに、その対応策を求めている。
さて、世界の為政者は・・・ この問いに、どう応えるのだろうか?
各国で即座にできることと、各国が時間をかけて、連携しなきゃならないことがあると思うが、
まずは、こういった事態は、既に異状なことではなく、
既に常識であって、普通のことであり「ニューノーマル」なんだと捉えた方が良いだろう。
思い起こせば、ここ数年の気象の世界では、
毎年のように・・・ 10年1度という言葉が飛び交っていた。
オオカミ少年は、三度ウソををついたことで、オオカミに食べられてしまったが、
難しい試験を合格したはずの「気象予報士」は、オオカミ少年の上を行っていないだろうか?
気象予報士のだれでも良いから・・・ ハッキリ言うべきだろう。
もはや異状気象(アブノーマル)なんて言葉は・・・ 既に死語なんだと、
炎暑はすでに、ノーマル(普通で、標準で、正常なこと)なんだと・・・ ハッキリ言うべきだろう。
為政者が知恵を絞る、温暖化対策や沸騰化対策とは別に、
如何にして・・・ 毎日の生活を、温暖化や沸騰化に順応させるのか、
気象予報士は、その呼びかけの旗振りをすべきだと思うが・・・ 間違っているだろうか?
温暖化対策や、沸騰化対策を、ほったらかしにして良いというのではないが、
我々が生き抜くために・・・ 生活レベルで、なにをすれば良いのか?
ただ「外に出るな。」、「冷房をつけろ。」、「水分を取れ。」と、呼びかけるだけではなくて、
「熱中症の特効薬には、なにが良い。」とか、対処策をもっと具体的に語りかけて欲しい。
「温暖化対策」や「沸騰化対策」てやつは、他国を含めての長期的な対策であって、
30年から40年ぐらいかけて、地球に起こったであろう変化を・・・ 元に戻すには、
おそらく、同じぐらいの期間が必要になるだろう。
そう捉えれば・・・ 大変残念なことだが、
そのとき、我々のようなシニア世代は、この世には居ないことから、
その成果を知る由もないし、安堵することもないのである。
であるならば・・・ 我々シニア世代が、もう少し穏やかで長生きできるよう、
タイムリーに発せられ、進化する気象情報を、どう捉え、どんな対策を練り、どう動くのか?
気象情報を、ぼーと見過ごしてるような余裕はないはずだが・・・ 如何なものだろうか?
話しは、炎暑から災害対策に逸れてしまうが、
まずは情報から遠く、行動範囲が狭い方々が多く住む地域への、周知伝達はどうあるべきか、
いまあるマニュアルを総点検し、咄嗟のときの行動が手遅れとならないよう、
自治体は、住民を巻き込んで知恵を絞り、しっかり汗を掻いてほしいと願ってやまない。
具体的には、いまある行動指針を、地区内や自治体内での、点による緊急対応と捉え、
道路が寸断された場合、同一自治体からの救助に時間を要すならば、
隣接する自治体と連携した、反対方向からの、線で捉えた緊急対応を確認しておくべきだろうし、
場合によっては、隣接県と連携した、空からの面による広域な緊急対応も必要だろう。
老婆心ではあるが、自治体がいま持ってるマニュアルは現行化されているのだろうか?
防災の日を絶好の機会と捉え、一番身近な議会で、
様々な角度から、活発な議論をしていただきたいし、総点検と現行化に務めてほしい。
市民が投じた1票で、仕事を託された議員さんたちは、
平時のときだからこそ、災害対策に関する議論を疎かにしないでいただきたい。
個人的な思考は、共助も、公助も、とっても大事なことだと思うものの、
なにはさておいても・・・ まずは自助であって、どうやって自分を守り。家族を守るかである。
いまや「ニューノーマル」になってしまった炎暑の時代に、
生活レベルの「ニュースタンダード」は、どうあるべきなのだろうか?
シニア世代にとっては・・・ そこが1番気にかかる。
そこらあたりに屯する、小五月蠅い爺さんが、
生意気なことを言って申し訳ないが、あまり悩んでない人が多いように思える。
煩わしい奴かもしれないが・・・ 若い人たちに迷惑をかけたくないものの、
一人で悩んでも、たいした知恵があるわけじゃなく・・・ 如何ともし難いのが現実である。
異状気象って言葉は、既に死語になってるというのに・・・ さて、どうするんだ?
それにつけても・・・ 今日も暑くなりそうである。
ホントに、なんとかならないものだろうか?
もう我々世代が生きてる間は、昔の夏ではないようなので、
そろそろ、このような夏との付き合い方に馴染んだ生活様式を模索すべきだと思っています。
中長期的には政治に頑張ってもらうんだと思いますが、短期的には専門家が凌ぎのテクニックを提案するしかないでしょう。
いずれにしても・・・ 気になるのは懐具合のようです。
本当に同感のみです。台所を守る身としては、野菜や果物の高騰は勘弁して欲しいです。ましてや農業従事者が減っていくなんて恐怖です。それなら高くても我慢しなければと考えたりします。
こんな気候になるなんて、想像すらしていませんでした。解決法を見つけてと思います。
自助に努めたいですが限りがあるので、何とか対策をと強く願います。なおとも
そこなんですよ。
そんな状況でも生活しなきゃならないんだから、
脅すだけじゃなくて、その術を提案して欲しいと思っています。
特に「外に出るな」など、付け焼き刃な対策では、地球規模の大事に対処出来ませんよね。