多摩爺の「時のつれづれ(霜月の43)
犯罪者を大統領に担ぐ見識
世界が注目したアメリカの大統領選挙は・・・ 34件の罪状で訴追され、
すでに有罪が確定している元職の圧勝で終わった。
最初だけは緊張感を持って、テレビ画面に刻々と表示される開票速報を見ていたが、
MCやコメンテーターたちが、大接戦のスイングステート7州の結果次第だというものの、
僅差ではあったが、なんとなくというか、取り付く島もなく、あっさり寄り切られてしまった。
「なんだよ。」っていうか・・・ 期待外れもいいとこである。
罪を償っているのならいざ知らず、量刑を後回しされたままの犯罪者を、
大統領に担ごうする見識は私にはないが、それがアメリカ人の半数を占める見識だというのであれば、
つい今し方まで、世界の民主主義を牽引してきた超大国の国民は
意図せぬまま、分断やむなしの方向に・・・ 大きく旋回してしまったようである。
それにつけても・・・ 今月26日には、
選挙が終るまで延期されていた、有罪事件の量刑について言い渡しされるというのに、
これについては、いったいどういった扱いになるのだろうか?
連邦法の違反については、大統領権限で自らに恩赦を与えることができるらしいが、
州法の違反については、大統領に恩赦権限がないらしいので注目しようと思うが、
もはや、収監されるようなことはないだろう。
あくまでも私個人の思いだが、民主党の大統領が務めた時代には、あまり良い印象がなくて、
この国の経済は、けっこう痛めつけられたとの記憶があって、共和党には親和性を覚えていたが、
それにつけても、自国第一主義を掲げて、分断を煽ってきた元職は論外であり、
世界のどこかで、結果を見て薄ら笑いをしている奴らがいると思うと、なんともはや腹立たしい。
おそらくウクライナは、武器の供与を止められ、領土を占領されたまま一旦休戦をのまされ、
なし崩し的にロシアに領土を奪われてしまうだろうし、
隙を見せたら、もっと攻め込まれ、主権を奪われる可能性だってあるだろう。
また、イスラエルは水を得た魚の如く、みさかいなく行き着くところまで戦火を拡大し、
テロリストとともに、多くのアラブの人々を殺め続けるだろうし、
中国は同盟国を軽視する元職の隙を見計らって、しれっと台湾侵攻を企てるだろう。
今回アメリカ国民が選んだ次期大統領は、そういった判断をしようとしているのである。
国際社会で起こる理不尽な争い事や、経済摩擦まで、
自国第一主義の取引材料にしようとすることに、強い憤りを覚えるが、間違っているだろうか?
いまさらだが・・・ 彼が頻繁に口にするディールという言葉に、嫌悪感を抱いてしまう。
彼の掲げた政策で、一つだけ良く分からないというか、イマイチ理解し難いのは、
アメリカは中国から輸入する商品の総てに、60%の関税をかけると云ってることだが、
関税を払うのは、輸入するアメリカの代理店であって、
輸出量が減るのは痛手だが、キャッシュが出ることはないので、勘違いしないようにせねばならない。
それにつけても、著しく品格に欠けた犯罪者と対戦した現職の副大統領は、
なぜ、勝つことが出来なかったのだろうか、
ひとえに候補者本人の、不徳のいたすところではあるが、
それはそれとしても、犯罪者を国際社会に解き放ったら、どういった目で見られるだろうか?
国際社会の賢い首脳陣たちは、上辺だけの祝意で取り繕うと思われるが、
それが本意でないことは・・・ だれがどんな角度から見ても明らかなことだろう。
世界の民主主義を牽引してきた超大国は、そんなことも分からない国になってしまったようである。
選挙結果は民意であり、本来なら尊重すべきだと思うが、
報道される選挙戦の大半は罵詈雑言の応酬であり、
心に刺さるものがなかったままだから、
他国のことではあるが、明日からの4年間があまりに長すぎて・・・ 憂鬱になってくる。
そういえば・・・ この国でも「裏、裏、裏」と非難を繰り返し、
政策論争をしないままの選挙戦があったばかりだから、他国を揶揄できるはずもないが、
民主主義国家の基本とも云うべき、選挙が地に落ちてしまったのを見て、
海を一つ隔てたこの国の周辺に、ニヤリとほくそ笑んでる輩が居ることが悔しくて堪らない。
散々文句を言った後で申し訳ないが、少しだけ言い訳をさせてもらうと、
なに気にムカついたもんだから、自分では如何ともし難いことに、乱暴な言葉を使ってしまったが、
爺さんの戯言であり、他意はないので・・・ ご容赦願えればありがたい。
これからの世界の変化が怖いです。ニュースで米・中・露・北朝鮮のトップの写真が勢揃いしたのを見て、身震いしました。どうぞ怖い事が起きませんようにと祈るだけです。 なおとも
ホントにそんな気分になります。
共和党か民主党かというより、候補者はあの二人しかいなかったのかというのが本音です。
仰るとおりです。
狂ったキツネと、赤いタヌキと、太った狂犬が笑ってる姿を思い浮かべると、イラつきが隠せません。