時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

春が来た。孫も来た。

2022年03月12日 | 時のつれづれ・弥生 

多摩爺の「時のつれづれ(弥生の21)」
春がきた。孫もきた。

昨日は4月中旬並みに気温が上がり、崩しようがないほどの「1円玉天気」だと、
お天気お姉さんが言ってたが・・・ まっことそのとおり、
朝からウキウキするような快晴だったし、風もなく、寒くもなく、本当に春を感じる1日だった。

ウキウキするのは、もう一つ別の理由もあって、朝から孫たちがやってきたのだ。
保育園のお友達がコロナになってしまい、
濃厚接触者ということで自宅待機となり、しばらく会えなかったが、やっと解禁日である。

パパ(息子)は、先週末にPCR検査をして陰性だったので、月曜から仕事に行ってたが、
ママ(嫁)は、孫たちのために休みを取っていて・・・ 金曜日から出勤している。

保育園は開いているので、本来なら孫たちは保育園に行くはずなんだが、
その後、2人のお友達が感染していたことが分ったので、
パパとママは大事を取って・・・ もう2週間、保育園を休ませることを決めたので、
私たち老夫婦には想定外の、家庭保育の依頼が舞い込んできたのである。

共働き家庭の子供たちの朝は、・・・ 幼児であろうとお構いなしで早い。
6時に起こされると、トイレ、着替え、朝ご飯のルーチンを1時間弱でこなし、
7時ごろには、パパの自転車に載って家を出るのだ。

よって・・・ 我が家にやって来たのは7時15分ぐらい、
1時間ぐらいは、仕事に出かける前の娘が相手をしてくれたので、その間に洗濯物を干して、
あとは18時まで、二人合わせて132歳の老夫婦が・・・ 保育士さんの代役である。

まず、掃除機を一緒に持って、お掃除を手伝ってもらってから、下の子を女房に任せると、
上の子は、私が絵本を読んでやりながら・・・ 1時間ぐらいかけて、平仮名のお勉強である。

その後は、女房と一緒にお弁当作りが始まった。
二人とも玉子を割るのが面白いみたいなので、女房が傍について玉子焼きの一緒に作っていた。
玉子焼きができたら、今度は手を洗って・・・ おにぎり作りだ。

出来上がった玉子焼きも、おにぎりも、見てくれは良くなかったが、
女房が巧みに形を整えて、それぞれのお弁当箱に詰めて、今日は近所の公園にピクニックだ。

女房曰く、あれはダメ、これはダメで・・・ なにかにつけて心配するんじゃなくて、
なんでも経験させたら覚えるてくれるし、覚えたらお手伝いが嫌いにならないから、
傍についてやって、なるべく自分でやらせるんだと、
経験に裏付けされた、自信満々の顔で・・・ そう言っていた。

お弁当ができたら、コンビニに寄ってお茶を買い・・・ 公園に向けて出発進行である。
ブランコ、滑り台、ジャングルジム、砂場などで思う存分遊んだら、お待ちかねのランチタイムだ。
電車が見えるベンチに座ってお弁当を食べながら・・・ 車が通る度に手を振っていた。
他愛もない光景だが・・・ 爺さん婆さんができる家庭保育は、こんなものである。

それでも、もの凄く喜んでくれていたから、
10日間の自宅待機は、孫たちにとっては相当のストレスだったんだろう。
外に出て走りまくり、キラキラ輝いてる顔が・・・ そう言ってるように感じるんだから、
コロナウイルスって・・・ ホントに罪な奴だと思う。

帰宅したのは昼下がり、間もなく14時46分になったので、みんなで一緒に黙祷をした。
今日は3.11だから、東日本大震災で犠牲になられた方々のご冥福を祈念しなきゃならない。
孫たちは、なんのことやら分ってないが、静かに目を瞑って付き合っていたので、
感覚的には、なにか通じるものがあったのだろう。

閑話休題
ちょっとだけ、話が横道に逸れてしまうが、
東日本大震災のあった3.11に思いを寄せて、少しだけ触れておきたい。

あの日から・・・ 早いもので、11年の月日が流れた。
もう11年という人々がいる一方で、まだ11年という人々も多い。
新聞からの引用になるが、心の琴線に共鳴するコラムを見つけたので記しておきたい。

時の経過は、物事を風化させてしまうが、
一方では濾過(ろか)することもできるという一節に・・・ 目が留まった。
なん年もの歳月をかけて、なん度もなん度も濾過を繰り返し、純度を高めていけば、
物事に秘められている本質を知り、けっして忘れることはない。(そのような内容だった。)

意図してることは、私たちは・・・ 語り続け、語り継がねばならないということである。
東日本大震災のこと、阪神淡路のこと、広島・長崎のこと、そしてウクライナのことを、
いまを生きてる者の使命として、後生に向け、世界に向けて・・・ 語り継がねばならない。

上辺だけしか見ず、それにとらわれていれば、事の本質に辿りつくことはできない。
だからこそ、私たちは・・・ 語り継いで行かねばならない。
後生を生きる者たちが、誤った判断に至らぬよう、純度に磨きをかけていかねばならない。

ほんの数行の、短いコラムだったが、
そのようなメッセージが秘められていると・・・ 私は受けとめた。

話を戻そう。
4歳児と2歳児には、この時期だけしか見ることができない、無垢な輝きがある。
それを思う存分堪能させてもらえるんだから、息子夫婦は「迷惑かけます。」というが、
私たちにとっては、このうえない親孝行だから・・・ その心配はいらない。

あと2週間・・・ 保育園に行けるようになるまでは、思う存分楽しませてもらうつもりだ。
たぶん、来週末あたりには、お花見ができるかもしれないし、
想像するだけで、ワクワク感が止まらない。

そして18時30分、仕事帰りのママがお迎えにやって来たのでバトンタッチ
私たちのお手伝いはここまでだが、率直な感想はホッとしたのと、楽しかったのが半分半分
いや・・・ 疲れたのも含めて、1/3ずつが正解だろう。

 春がきた 春がきた どこにきた
  山にきた 里にきた 孫もきた

コロナの感染拡大によって、保育園を休まねばならなくなったことは、
息子夫婦にとっても、我が家にとっても天下の一大事だが、そんな一大事にも拘わらず、
老夫婦を頼ってくれた、息子夫婦には感謝せねばならないし、
万難を排して、その期待に応えねばなるまい。

さて、期待に応える秘策は・・・ あるのか?
あるとすれば、老人が最も得意とする正攻法「早寝早起き」しかないだろう

疲れを溜めないで・・・ 来週も頑張るぞ!

追伸
「頑張るぞ。」は、毎日楽しみに読ませていただいているブロガーさんが、
必ず文末に記されている言葉である。
この言葉には・・・ 書いた方のみならず、読んだ人の背筋が思わずピンと伸びて、
気持ちをシャキッとさせてくれる・・・ 強いメッセージが含まれている。

そのブロガーさんの息子さんが、この春めでたく中学受験に合格されたそうだ。
こんどは私から「ガンバレ!」のひと言を送らせていただきたい。

お母さんを大切にしてあげること、
これだけは、絶対に忘れないように・・・ ガンバレ!


上の孫(女の子)は、ピンクでマーメイドの絵が書かれたお弁当箱、
下の孫(男の子)は、ブルーでドラえもんの絵が書かれたお弁当箱、中身はまったく一緒
年寄り二人の分は普通のタッパのお弁当箱・・・ なんでもない光景だけど、これがホントに楽しい。

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8 コメント

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Unknown (多摩爺)
2022-03-12 13:41:07
yukotaさん、こんにちは

日常生活で見落としがちな良かったこと、小さな出来事かもしれませんが、それを発信してくださるあなたブログの大ファンです。
爺さんがファンだといっても迷惑になるだけですが、最後の決め台詞「頑張るぞ。」に、いつも納得しています。
ご迷惑をかけるかなと思いましたが、良いものは良いと思い・・・ 紹介させてもらうことにしました。
ご返信をいただき、ありがとうございました。
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Unknown (yukota)
2022-03-12 12:41:37
多摩爺さん こんにちは♪
お孫さんとの日々、幸せな時間をお過ごしになられたご様子を拝見し、ぽかぽかとあたたかい気持ちにさせていただきました✨
早寝早起きは、生活の基本で最も大事なことですよね!
息子の生活リズムを修正する為、私も今一番気にして気をつけているところです!
お手伝い、公園ピクニック、お弁当、お孫さんはとっても良い環境で過ごせて幸せですね✨
せかせかしなければならないことがきっと多い生活の中、穏やかな時間を過ごせているこの日々の思い出が、大人になっても大事な記憶となるのでしょうね✨
いつもありがとうございます😊
今日も良い一日をお過ごしください♬
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Unknown (多摩爺)
2022-03-12 08:23:09
霧子さん、おはようございます。

孫は会う度に、どこかしら成長しているようで、
それを見つけて女房と話し合うのを楽しみにしています。
完全にジジバカですね。
こちらこそ、今後ともお付き合いほど宜しくお願いします。
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Unknown (多摩爺)
2022-03-12 08:18:56
くちこさん、おはようございます。

私は向洋に入学したものの途中で分割となり、山の田を卒業しました。
向洋は日新の近くだったので、東駅の付近ですれ違ったかもしれませんね。
韓ドラは見れば面白いのかもしれませんが、
顔を中心に写す映像が多くて背景が少なく、女性が立て膝で座る姿があまり好みじゃなくて、ほとんど見ません。
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楽しく・・・ (霧子)
2022-03-12 07:47:13
おはようございます。

楽しくウキウキしながら読ませていただきました。

今が一番可愛いお孫ちゃん・・

奥様とのちょっとした会話にも(^▽^)/

とっても良いご夫婦でお孫ちゃんを見る目まで想像できます。。

そういえば多摩動物園に行った記事でお知り合いになってとっても素敵な更新にいつもわくわくしています。

これからもお付き合いよろしくお願いいたします。。
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前向き感が素晴らしいと思います (くちかずこ)
2022-03-12 06:55:08
くちこは、ノルマとかプレッシャーの弱く、頼られると勿論引き受ける性格ですが、文句タラタラ、愚痴満載でやっていると思います。
あ、夫、サメ氏は別ですが。
4歳2歳、良いですね。
可愛い盛りだわ。
こちらは、8歳、7歳(二人は、それぞれ一人っ子)
なんだか、少年、少女、もう、幼児の頃の・・・は無いですよ。

ところで、
以前も訊いたと思うのですが、失念したような?
何中学校ご出身でしたっけ?
くちこは、日新中学校だったのですが、一学年、10クラスでした。
在日の同級生とか差別、いじめを受けていました。
先生も、同じモノサシで唖然とした記憶が鮮明に残っています。
くちこは、普通にお付き合いし、楽しく過ごしましたけれどね。
それでも、くちこの両親も差別の心を持っていたのが、とても厭でよくケンカもしました。

此処4,5年で、くちこは、韓国ドラマ廃人の癖に、反韓感情を持つようになりました。
何処の国であっても、国民がみんな同じなんてことは無いのは承知ですが。
ドラマ廃人を通じて、女優、俳優さん達が、自分達の人気が翳ると反日コメントを打ち出し、人気を復活させる手法。
それなのに、日本に来てファンミーティングしたり、遊びに来たりして楽しむ狡さが厭で。
嫌いなら、嫌いなように生きて欲しいわ、と。
子供の頃は、何の差別心も持っていなかったのに、今になって、です。
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Unknown (多摩爺)
2022-03-12 06:14:55
びこさん、おはようございます。
若かった頃、子供たちにしてあげられなかったことを、この歳になって一つ一つ返しています。
楽しむというよりは、反省の日々かもしれませんね。
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Unknown (びこ)
2022-03-12 05:41:47
良いお祖父様とお祖母様でいらっしゃいますね。

お孫さんたちもお幸せと存じます。

――――
なん年もの歳月をかけて、なん度もなん度も濾過を繰り返し、純度を高めていけば、
物事に秘められている本質を知り・・・ けっして忘れることはないというような内容だった。
――――

なるほどでございます。

震災の語りは、これからは純度が高まってくるというわけでございますね。

純度を高めて、いつまでも語り継いでいっていただきたいと思います。

それが次世代への教訓にもなりましょうから。

良いお話を聞かせていただき、ありがとうございました。
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