今年度から二級畳製作の実技試験が従来の素框畳の手縫い製作(標準作業時間2時間、打切り2時間半)に うすべりの製作を加え、作業時間4時間(打切り4時間半)に伸ばして時間に余裕を持たせるとの事でした。
従来の検定時間では今の受検者には難しく、ゴザ縫いを加え作業時間に余裕を持たせる事により、多くの若年職人に二級技能検定を挑戦させる試みをする?との事でしたが逆に今は、うすべりを縫うことも少なく難しいのでは??といった事や うすべりを加えるよりも作業時間をもう少し延ばした方が良い、という声も聞かれました。
私は職人気質の親方(親父)からゴザ縫いから教わり、仕事が終わってから手縫いの基本を叩き込まれてきた言わば古いタイプの職人です。
そんな事を聞いていたら非常に情けなく悲しくなりました。
結局、今の若い子はただ手縫い仕事をやらないだけ、親方もちゃんと教えていないだけの事です。
ワラ畳が減ってきて建材畳ばかりやっているから手縫いが出来ない、機械で縫っているので手縫いの必要性が無いと理由をつけて職人の基本も忘れ、逃げているだけの事なのです。
素框畳手縫い製作の2時間というものは、本気になってしっかりやれば本来十分可能な仕上がり時間です。
やっていないから出来ないだけの事なのです。
手縫いの練習は古畳でも十分出来ます。
落としの練習、平刺し、返しの練習、機械で平刺しだけをやっておいて返しを後で練習するなどいくらでも出来ます。
慣れてきたなら時間を計り精度を高める。
毎日必ず包丁と針を握ってください。
本気になって取り組めば必ずそれは叶います!
手仕事が出来ない畳屋は職人とは呼べません。
職人とは手仕事が出来て初めて職人と呼ばれるのです。
畳屋にもゆとり教育の考えが起こり始め、職人の何たるかが薄れてしまっております。
こんな事を言っている私は頭の固い昔の職人で今の畳業界では嫌われるのでしょう。
こんな浮「話も聞きました。
昨今、畳製作の技能検定を受検する人も非常に少なくなり、このまま行けばいずれ畳製作としての検定が国から取り消され、畳製作技能士の称号が無くなる可能性も出てくる・・・と。
技能士の資格を持っていてもあまり意味が無いという方もいます。
現にここ印西市でも一級技能士の資格を持つ畳店は当店のみ。
もし、このブログをご覧になっている畳屋さんで技能士の資格を持たない方がいれば、是非職人の証である技能士の資格検定に挑戦して頂きたい。
検定に合格すれば実技試験で畳屋としての腕が、学科試験で畳屋としての知識が国から認められるのです。
それが自分の店の大きな看板(力)になるのですから。
そしてそれを是非お客様にも伝えて欲しい。
自分が畳製作の技能士である事、それを仕事に生かし技能士である事に誇りを持つ。
もし電気が通じていない所で機械が使えなくても自分には畳が作れるのだという腹を据えて欲しいと思う。
《畳屋は職人》その根本を忘れないで欲しい。
若い世代にもそれを伝えたい、畳職人になったなら証を手にして欲しい、そういう思いなのであります。
話は変わって昨日は夜から消防団OB主催の現役と合同の祝勝会でございました
総勢22名の大宴会、美味しいお酒を頂き帰宅したのが午前様
カミさんには呆れられましたが実に楽しい一席でございました。
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畳刺 父ちゃん
sugitatami
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