たたらワークス★漫画・ドラマ・小説のネタバレ感想

東川篤哉デビュー作『密室の鍵貸します』読み返してみた

東川篤哉さんのデビュー作『密室の鍵貸します』を読み返した感想。
この作品は烏賊川市シリーズの1作目。
お笑い本格ミステリーとしてのデビュー作だが、既に笑いのパワーが凄い!


『密室の鍵貸します』

著者:東川篤哉
2006年2月9日発売
鍵の画像 tataraworks

★項目クリックでページ内ジャンプします
(goo blogアプリはブラウザ接続で可能)

『密室の鍵貸します』あらすじ・ネタバレ感想


☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…

『密室の鍵貸します』登場人物 

●戸村流平(とむらりゅうへい)
 烏賊川市大学映画学科の学生・22歳
 茂呂耕作の勤務先ONS映画社内々定
 元カノと先輩殺しの容疑者に!

●鵜飼杜夫(うかいもりお)
 鵜飼杜夫探偵事務所所長
 流平の姉の元夫で流平を匿う

●砂川(すなかわ)警部
 烏賊川市警察署の刑事。
 くらげを数えて天気予報をするのが得意
●志木(しき)刑事
 砂川警部の部下で相棒
 元は相当なワルだった
 被害者・茂呂耕作と同級生の25歳

●ホームレスの金蔵
 鵜飼の仕事を時々手伝っている
 鵜飼の頼みで流平を匿う

●二宮朱美(にのみやあけみ)
 白波荘のオーナー
 茂呂殺害時の証言者

●牧田裕二(まきたゆうじ)
 流平の大学の友人

●茂呂耕作(もろこうさく)
 流平の映画学科の3年先輩で25歳
 ONS映画社の社員
●紺野由紀(こんのゆき)
 流平の就職先が不満で大喧嘩し別れた
 住まいである高野アパートで転落死
 自殺と思われたが……

☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…

『密室の鍵貸します』あらすじ 

千葉県の東、神奈川県の西あたりにあるであろう、かつては烏賊漁で繁栄していた烏賊川市。
烏賊川市大学の映画学科の学生・戸村流平は、先輩・茂呂耕作のつてでめでたく[ONS映画会社]の内々定をもらう。
しかし、喜んでくれるはずの恋人・紺野由紀から志の低さを責められ大喧嘩のあげくふられてしまう。


茂呂の住居[白波荘]は古いがリフォーム自由という物件で、茂呂も映画鑑賞の為、完全防音の部屋にリフォームしていた。
その日、流平は茂呂宅で映画を見ていた。
風呂からなかなか部屋に戻って来ない茂呂の様子を見に行くと茂呂が血まみれで死んでおり、流平は卒倒してしまう。
翌日目覚めた流平は、鍵という鍵が閉まっている密室状態であることに気づく。
警察を呼べばが犯人にされると考えた流平は指紋を拭き取り、飲み食いした菓子の残りなどを処分、死体をそのままに逃走した。


流平が友達の牧田裕二に相談の電話をかけたところ、既に警察がやって来たと言う。
牧田は、昨夜、つまり茂呂が殺された夜に、元カノ・紺野由紀が転落死しており、警察は流平の行方を追っていると言う。
2つの殺人事件の容疑者・戸村流平。
最終手段で頼った先は、姉の元夫である探偵・鵜飼杜夫だった。

☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…

『密室の鍵貸します』ネタバレ感想 

これね、茂呂殺しの犯人は意外な人物すぎて分からないと思うよ。
そして、なぜ紺野由紀が殺されなければならなかったのか?
ほほー、茂呂がねぇ、そうなんだー、という理由からです( ̄∇ ̄)


烏賊川市シリーズ第1作目の主人公は流平くんで、鵜飼杜夫探偵は砂川警部や志木刑事より目立っていないかも。
なかなか登場しないしね。
ドリフのコントのようなニアミスを繰り返しながら逃走する流平くんと助っ人の鵜飼、気づかない刑事達に「くふふ」と笑える。


『密室の鍵貸します』は、2月のお話。
殺人事件に巻き込まれた流平くんはもうちょっとで卒業だったのに、その後の烏賊川市シリーズでは大学を中退し、フリーターになっている。
そして、鵜飼杜夫探偵事務所で助手をやったりしている。
でも、最初は映画が好きで、有名な監督になれなくても映像の仕事がしたいと思っている学生だったんだな。
彼女にコケにされたけれど、ONS映画社の内々定に大喜びしたのに、スッパリ映像の世界と無関係になるのはちょっと可哀想な気がする。
まーね、流平くんは酒癖が悪いからね、事件に巻き込まれてなくてもいずれ鵜飼の世話になったのかもしれないが。


これがデビュー作とは思えないミステリーと笑いの出来が大満足の1冊。
久しぶりに読み返したがやっぱり笑えた。

☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…

ご訪問ありがとうございました(人´∀`*)

コメントを投稿するにはgooブログのログインが必要です。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「小説のあらすじ・ネタバレ感想」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事