男女問わず整った顔が大好きな知見才南は、無限のお宝（美形）との無限の出会いを求めて暇さえあればネットサーフィンを楽しんでいる高１女子だ。
ある日、才南が通う美乃和総合高等学校の公式アカウントに憧れの宇郷奏人先輩の写真がアップされているのを発見。
嬉しすぎて思わず運営に応援コメントを送ってしまった才南に“中の人”から返信があるが、どうやらこの中の人、ＳＮＳに不慣れらしい。
才南は使い方を教えようかと提案する。

翌朝、才南が学校へ着くと、自分のロッカーの前に生奏人が佇んでいた。
奏人こそ学校公式アカの中の人だった。
奏人は学校をサボりすぎて留年、このままでは退学になる崖っぷち状態。
そんな奏人に校長は、学校公式アカのフォロワーを10万人にし、来年の生徒数を増やすと言う宣伝活動に協力するなら退学は撤回すると条件を出した。
ＳＮＳをやったことがない奏人は、才南に代わりに運営を担当するよう求め……。

顔だけじゃ好きになりません【電子限定おまけ付き】 1 (花とゆめコミックス)

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〖顔だけじゃ好きになりません〗１巻ネタバレ感想

顔が良いとは羨ましい限りだが、良ければ良いで面倒事も多そうだ。
女子にきゃいきゃい言われて周囲が騒がしくなることが苦手な人にとっては地獄なんだろうな。
奏人は他人から好奇の目で見られることに疲れてしまって学校をサボっているうちに留年し、退学を突きつけられても、それでもいいとさえ思っている。

みんなが見ているのは自分の顔ばかりで、勝手に期待して勝手に失望して、自分がどんな人間なのか全く見てくれない。
それって結構孤独な状態だよね。
「人生で一番言われた言葉
「おまえは顏だけだ」だよ」
（27ページ）
それじゃあ学校に居ても楽しくないよな。
友達を作ろうという気にもならないよね。

見た目は美しくてカッコイイが中身が陰キャの奏人を前に才南は、
「ほんとはわかってほしいのに
顔のせいで中身を見てもらえなくて
拗ねて
承認欲求こじらせて
めんどくさいこと言っちゃう人」
（37ページ）
と、面と向かって言うが、“推し”の姿勢は崩さない。
真のメンクイである才南にとっては陰キャだろうと奏人は奏人なのだ。

留年しているので実際には２歳上の奏人だが、徐々に才南に依存しつつある。
どんなに周囲からイケメンだともてはやされても自分で自分に価値を感じていない奏人にとって、才南が中身がパッとしない奏人を認めてくれていることは嬉しい、いや、嬉しすぎることなのだ。
それはもう、才南以外の人間はどうでもいいくらいに。

単位制の美乃和総合高等学校は学年が違っても同じ授業を受けられる。
授業に出るのを嫌がっていた奏人だが、才南と一緒なら授業に出ても良いと言い、校長に手を回してもらう。
自分を認めてくれた才南に対して独占欲が顔をのぞかせる奏人が可愛いけれど、依存しすぎて監視状態になってないか？
そこで登場した才南のクラスメイトの土井垣くん。
トライアングルラブに発展しそうな予感。

【つづきは】２巻あらすじ・ネタバレ感想

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