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ライバル登場!『ホテルクラシカル猫番館3』あらすじ・ネタバレ感想

小湊悠貴著『ホテルクラシカル猫番館 横浜山手のパン職人(ブーランジェール)3』あらすじ・ネタバレ感想。
ライバル登場!
専属パン職人の座を守れるか!?


ホテルクラシカル猫番館

横浜山手のパン職人(ブーランジェール)
著者:小湊悠貴
(集英社オレンジ文庫)
スコーンの画像 『ホテルクラシカル猫番館 横浜山手のパン職人(ブーランジェール)3』あらすじ・ネタバレ感想 tataraworks

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『ホテルクラシカル猫番館 横浜山手のパン職人3』あらすじ・ネタバレ感想


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『ホテルクラシカル猫番館 横浜山手のパン職人3』登場人物

<ホテル猫番館>
●高瀬紗良(たかせ・さら)
 パン職人だが実は政治一家のお嬢様
 ホテル猫番館勤務そろそろ1年の24歳

●本城 要(ほんじょう・かなめ)
 ホテル猫番館のコンシェルジュ
 オーナー夫妻の息子(実は甥にあたる)

●天宮隼介(あまみや・しゅんすけ)
 猫番館のフレンチシェフで料理長
●高瀬 誠(たかせ・まこと)
 紗良の叔父で独身貴族
 猫番館の専属パティシエで厨房のボス
 喫茶室『マネ』の責任者も兼任
●本城綾乃(ほんじょう・あやの)
 猫番館のオーナーで要の(義)母

●早乙女智之(さおとめ・ともゆき)
 猫番館の料理人で契約社員
 紗良のことは「メイ」さんと呼ぶ
●桃田大和(ももた・やまと)
 学生で食堂のウェイターのバイト
●市川小夏(いちかわ・こなつ)
 猫番館のベルスタッフ
●梅原翔太(うめはら・しょうた)
 大学生でフロントのバイト
 まだ1年経っていない
●支配人・岡島
 ホテルマンの見本のような人でバイク好き
 3巻は出番がほとんどなし
●泉(いずみ)
 猫番館の事務員の女性
 3巻は出番なし

●マダム
 猫番館の看板猫で要はお世話係
 5歳(人間年齢35~36歳)のメインクーン
 目はオッドアイ

*★*-*★* 3巻登場人物 *★*-*★*

●秋葉洋平(あきば・ようへい)
 紗良とは専門学校の同窓会で再会
 なぜか紗良を嫌っている
 猫番館にやって来て専属パン職人希望

●小宮山信子(こみやま・のぶこ)
 スイートのお客様
●雪村葉月(ゆきむら・はづき)
 小宮山と一緒にスイートに宿泊

●吉野美佐紀(よしの・みさき)
 同業者で猫番館を視察する為に宿泊
 普段はフロント担当で役職は主任

●甲斐 優(かい・すぐる)
 元マジシャン、現在は会社員
 猫番館のマジックショーを引き受ける
●万福(まんぷく)
 甲斐が連れているオスのトラ猫 7才
●新堀卓也(しんぼり・たくや)
 甲斐と師匠が同じ

●和久井竜生(わくい・たつお)
 紗良の元勤務先の店主でパン作りの師匠
 脳梗塞で倒れ閉店して1年経過
 紗良に『シュレトン』の作り方伝授
●和久井寿子(わくい・ひさこ)
 竜生の妻

●桜屋(さくらや)
 洋菓子店『ブランピュール』の店長
 マジシャンを探している要に甲斐を紹介
●菜穂(なほ)
 桜屋店長の妻
●マスター
 アメリカンダイニングバーのマスター

*★*-*★* 名前だけ登場 *★*-*★*

●片平愛美(かたひら・まなみ)
 紗良の喧嘩別れした元ルームメイト
 同窓会は不参加

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『ホテルクラシカル猫番館 横浜山手のパン職人3』あらすじ

【Check In ことのはじまり】
専門学校の恩師が自分の店をオープンした。
お祝いも兼ねて店を訪れた秋葉洋平(あきば・ようへい)は、最も会いたくなかった人物・高瀬紗良(たかせ・さら)に遭遇する。
紗良もお祝いがてらパンを買いに来ていたが秋葉に気づいていない。
秋葉は脳天気な紗良の様子に苛々し……。

【一泊目 パン職人(ブーランジェール)とパン職人(ブーランジェ)】
ホテル猫番館の専属パン職人・高瀬紗良は、新作のパン作りに頭を悩ませていた。
喫茶室でパンの販売を行っているが、オーナーの息子である本城要(ほんじょう・かなめ)から年内に新しいラインナップを検討するよう告げられたのだ。
ブールに猫番館らしい特色を加えたいがなかなか良いアイデアが浮かばない。

そんな中、紗良は専門学校の同窓会に出席する。
幹事の秋葉洋平は実家がベーカリーを経営しており、彼の製パン技術は専門学校のクラスメイトの中でも群を抜いていた。
在学中の2年間、成績トップを守り続けた秋葉は、なぜか紗良にだけは冷たい態度をとり続けた。

同窓会から数日経った11月の始め、猫番館の調理助手のアルバイト求人に応募者が訪ねて来たが、専属パン職人として雇ってほしいと言う。
その応募者こそ、秋葉洋平だった。
秋葉は紗良が猫番館の専属パン職人だと知った上で応募して来たのだ。
「自分と高瀬、どちらがパン職人として有能なのか。それを試して欲しいんです」(39ページ)

【二泊目 乙女たちのお茶会】
猫番館の料理長・天宮隼介(あまみや・しゅんすけ)が、離れて暮らす娘に会う為に休みをとったその日、スイートルームには高齢の女性・小宮山信子と雪村葉月の宿泊予約が入っていた。
天宮不在の間、料理は部下の早乙女智之(さおとめ・ともゆき)が担当する。
ところが早乙女は、パセリ入れないように注文していた小宮山の料理にうっかりパセリを入れてしまう。
慌てて作り直したが、今度はそれを運ぶ際にウェイターの桃田大和(ももた・やまと)がスープ皿をひっくり返してしまい、負の連鎖が起こってしまった。

【三泊目 ホテリエの流儀】
職場ではすっかりお局扱いの吉野美佐紀(よしの・みさき)は、大学を卒業してから11年間ホテルに勤務している。
フロント業務が担当で役職は主任だ。
ホテルの仕事は好きだったが、コネ入社の課長からは生意気な部下だと思われ、若い社員には疎まれていることに気づいている。

美佐紀が何気なく見た雑誌の特集記事で紹介されていたホテル猫番館は接客や料理に対する褒め言葉が多く、満足度を表した数字も高かった。
それに比べ美佐紀が勤務しているホテルの評価はそれほどでもない。
自分が勤務しているホテルと猫番館では一体何が違うのか確かめたくて、美佐紀は猫番館にネットで宿泊予約を入れた。
楽しみにしていた当日、なんと美佐紀の予約は取れておらず……。

【四泊目 聖夜の魔術師(マジシャン)】
ホテル猫番館ではクリスマスイベントでマジックショーを予定していた。
ところが、マジシャンが怪我をしてしまい出演できなくなってしまう。
オーナーの息子・本城要(ほんじょう・かなめ)は急遽知人の紹介で元マジシャンの甲斐優(かい・すぐる)に代役を頼む。
甲斐は、会場のチェックやネタの仕込み、練習をする為に猫番館の寮に泊まり、時々ホテルのロビーに現れて時間待ちのお客にマジックを見せ和ませていた。
そんなある日、ロビーで甲斐は男性客からいきなり肩をつかまれる。
男性は甲斐を責め、叩きつけるように言葉をぶつけ……。

【Check Out ことの終わり】
12月25日の深夜、猫番館のロビーではクリスマスの飾りからお正月の飾りに変える作業が行われる。
ともに作業をする紗良に、料理長の隼介は秋葉から連絡があったことを伝える。
秋葉は隼介には連絡を取っているようだが紗良には音沙汰なしだ。
秋葉のおかげで完成した新製品の薔薇酵母のブールは隼介が送ってくれると言う。
気持ちを切替え作業をする紗良に、要からお正月には着物を着てほしいと要望が……。

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『ホテルクラシカル猫番館 横浜山手のパン職人3』ネタバレ感想

今回も美味しそうなパンと料理の表現にウットリした。
もう頭の中には「食べたい」しかなかった。
【乙女たちのお茶会】の伊勢海老のビスクとか絶品に違いない。
美味しそうなスコーンも出てきて、私は土日に2、3時間しか開いていないスコーンの専門店に思わず買いに走ってしまった。
その店のスコーンは小説に出てきた丸いやつじゃなくて三角形なんだけど満足。
あと、シュトレンが食べたくなった。
ブランド名は書かれていなかったが、猫番館ではどうやらウェッジウッドの白いお皿を使用しているようだ。
何から何までセンスが良いホテル。


【パン職人とパン職人】で、秋葉が一つしかないパン職人の座を紗良から奪おうとした背景は完全なる八つ当たりだ。
何かトラブルがあったのならともかく、勝手に妬まれ疎まれ一方的に目の敵にされるのだからお嬢様も楽ではない。
だが、紗良はそんな理不尽に屈することはなく、すぐさま気持ちを建て直す。
仕掛ける側としてはずっと凹んでいてほしいから、すぐ元気になれる所も腹立たしく感じるのだが。


紗良は、パン職人として第一に考えるべきはお客様だと考え、秋葉にツンケンされても彼を嫌うようなことはしない。
お客様の満足を考えたら職人同士のいがみ合いはマイナスでしかない。
秋葉の方も猫番館の料理長・天宮隼介(あまみや・しゅんすけ)の下で働くうちに、自分がうまくいかなかった原因に気づき向き合えるようになる。
そうなると、最初は腹いせに紗良から仕事を奪ってやるつもりだったのだが、だんだん自分のしていることが空しくなってくる。
嫌がらせに時間を使うことほどアホらしいことはないものね。


【ホテリエの流儀】では、美佐紀が唯一空いていた部屋をネット予約するが、ネットのタイムラグか何かで当日の予約が取れていない状態になっていた。
猫番館の接客がどんなものかを確かめたかった美佐紀にしてみればこういうトラブルは好都合だ。


美佐紀はトラブル対応も同業者視線でチェックするのだが、私は他社のサービスを視察してもあまり参考にはならないと思う。
猫番館はホテルそのものを楽しむホテルで美佐紀が勤務するホテルとは質が違う。
そして、一番の違いはスタッフの意識だ。
これは他社のサービスを見て上っ面だけマネしても、スタッフがホスピタリティを持ち合わせていない人間ならばお客にとっては味気ないものになってしまう。
例えば、接客の為にいちいち笑顔の練習をしなければならない人と、練習不要で素でパッと花が咲いたような笑顔を見せられる人は大きな差があると思う。


残念ながら、美佐紀の部下には多少の指導でそれが伝わるとは思えない。
よその会社のやり方を持ってきて真似させようとしても他人の意識改革など簡単にできはしないのだ。
そもそも面倒くさがりの人は接客業には向かない。
美佐紀は猫番館のサービスがいたく気に入り元気に出勤していくが、今後も物分かりの悪い部下に苦労するだろうと思う。
そういう人が自分へのご褒美で泊まるのがホテル猫番館なのかもしれない。


私も自分へのご褒美でこんなホテルに泊まってみたい。
だって猫番館の食事は朝からもの凄く美味しそうなんだもの。
こんなのが食べられたら、そりゃあ一瞬で幸せな気分になるわ。

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ご訪問ありがとうございました(人´∀`*)

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