僕がフリーランスになったとき、知り合いのデザイナーやイラストレーターが非常勤で専門学校の講師をしていたので、とある築港近くのデザイン系の専門学校に売り込みに行ってみた。タウン情報誌の仕事でライターの原稿をチェックしたり、ディレクターとして企画〜ネタ集め、各クリエーターへの発注をやっていたので、その経験を生かせると考えたのだ。
結果は即採用で、ノベルライター専攻の学生に修飾の語順〜テンの打ち方、助詞の使い方など「日本語作文の基礎」を教える授業と、雑誌編集専攻の学生に雑誌編集の基礎を教える「雑誌編集」の授業を担当することになった。「雑誌編集」の専攻があるなんて、なんと素敵な学校だろうと思っていたけど、イマドキの学生にはその楽しさが分からないようで、だんだん学生が集まらないようになって、3〜4年ぐらいで終わってしまったんだけど、「日本語作文の基礎」はライトノベルなんかの人気で順調に続いていた。
そして、ノベルライター専攻が4年制になることになり、特に就職を意識した授業を増やしたいとの要望で、たまたま配偶者がもっていた「取材・執筆・推敲 書く人の教科書」が一部意見の相違はあるものの(「起承転結」が間延びして使いにくいなら、序破急(三幕構成)を使えばいい)、タイトル通りテキストとしては使えると思い、物語作家を目指すとしても自分の考えを文章として表現する力は必要と考え、「ライター実践演習」(仮称)というカリキュラムを提案した。
ところが学校側から来年度は契約更新をしないという意向を告げられ(そりゃ年に2回も入院して補講ばっかりの講師とは契約したくはないわな)、「ライター実践演習」(仮称)のアイデアは露と消えたのである。
※契約満了にあたって学校から送られてきた感謝状。感謝はいらんから契約をくれって感じ。(クリックで写真を拡大。別ウィンドーが開きます)
(つづく)
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