9月9日、日曜日。
急に法然院のお茶席に行きたくなり、早朝よせて頂きました。
お茶席に続く庭の苔は朝露にぬれて、否が応でも、気分を高めてくれます。
やはり日本人のDNAが騒ぎます。
はやる心を抑え、受付を済まし、会記を拝見。
お菓子は、「被綿」・・・とある。
きせわた・・・とよむのかなぁ~~と思いながら、お迎え付けを待つ。
暫くして、水引き草がところどころ、可憐に咲く、露地を渡り、茶室へ。
皆が揃ったところで、お菓子が運ばれてくる。
「着せ綿」だ!!
丁度、前日、私がお茶のお稽古用に作ったのと同じだ。
(私の作った”着せ綿”。菊の花びらの細工が、まだまだ素人です。
下のピンクの練りきりが菊をあらわし、上の白の練りきりが綿を表している)
もちろん、お茶席で出たのは、もっと菊に限りなく近く、お味も美味しかったです。
でも、色、形は私のとそっくり。
思いがけない偶然で、なんだか笑ってしまいました。
9月9日は、重陽の節句で、昔、前夜、菊の花に綿を載せておいて、露と香の移ったその綿で
体を拭くと、長生きできると言われていたそうです。
本来は旧暦のお祝いなので、もっと風情があった事でしょう。
今夜は久しぶりに涼しく、庭から聞える涼やかな虫の音が、来る秋を告げています。
王妃が王様に対して反乱を起こす内容。その反乱軍の仲間の印に仲間の全ての服に王妃が自ら菊の花の刺繍をするの。
それくらい菊って中国の人に深い意味を持ってたんだね。