18年程以前、養父が、僕に、「兄ちゃん、幸も不幸も、人間なんてみんな同じなんだ!」と言った。その時、その言葉の意味合いを、おぼろげに理解した気がしていた。
しかし、先程の地震被害報道で、僕は養父の言葉の意味を実感で理解出来た。今回の地震で、家族を失ってしまった娘さんが「あたし1人残された。」と涙💧を流していた。可哀想に思ったが、然しながら、僕自身がつい2ヶ月前、「家族4人の内3人が逝った。俺1人残された!」と号泣した事を思い出した。娘さんは二十歳そこそこ、僕は60歳と言う年齢の違いはあるし、二十歳そこそこの若さでご家族を喪われた娘さんは気の毒だ、確かに。
だが、1人残された僕の悲惨さも、彼女と同じなんだと思った。齢は違えど、ね。
12年前、騙し討ち同然に弟に実家を追い出され、その後、養父の全財産を相続した時に約束したにも拘わらず(弟は、「しめしめ、口約束なので、破っても処罰はされないだろう。この際だから、コイツを切ってしまえ」と考えたのだろう。僕は「弟によかれ」と考え、相続を放棄した故に。だから僕は、弟に「カネで売られた、裏切られた!」たという感覚が強烈に有った。其れもこれも、僕は「自分自身が甘過ぎた。ヒトが良過ぎただけだろう。」になって行った。其れだけに、悔しかった。)、僕への仕送りを拒んで僕を裸同然で放り出した弟が、ついこの前、死んだらしい。
しかし、此れで、僕たちが若かった頃は幸せだった家族👪が、僕を残して全員逝った。
僕は、寂寞感にかられて、号泣した。其れは多分、地震で家族を亡くした娘さんが感じた寂寞感と同じ質のものだろう。(故に、僕にはあの娘さんの気持ちが解る気がする。)
今回、地震で家族を亡くして泣いている娘さんを見て、「幸も不幸も、人間なんてみんな同じなんだ!」と言う養父の言葉の意味を実感した。
まさに、「幸も不幸も、人間なんてみんな同じなんだ!」と。
令和6年1月20日
歯科医師 吉尾 公一🇯🇵✡️☮️