神田まつや 【東京・淡路町】
「もり いちま~い」
仲居さんの声が店内に弾く。
創業は明治17年。
砂場・藪・更科(さらしな)の三大暖簾の店にも負けず劣らず蕎麦通の人気店。
池波正太郎をはじめ文人や噺家たちにも贔屓され
池波氏などはよく一人でふらりと現れては
酒を1~2本頼んで蕎麦を手繰っていたという。
手打ちの細切り蕎麦に、甘すぎず辛すぎないつゆが絶妙に伶う。
大正期に建てられた木造2階建ての地物は、
平成11年に「東京都歴史的建造物」に指定。
江戸の粋な蕎麦屋の情緒が残る希少な一軒だ。
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