”広島の果物屋”トド店長のひとり言

3代目のトド店長が、今日も美味しい果物を求めて東奔西走、果物の豆知識に旬の果物から新品種、はたまた雑感まで呟きまくり!

トド店長の独り言 パパイア

2017-04-08 20:02:46 | 独り言
そのハウスがどれくらい広いかというと、2m間隔くらいに縦63本横57本合計約3600本ものパパイアが植えられているので、軽く1ヘクタールを超えるんですよ、一棟だけで!こんな広いハウスは、後にも先にも初めてです。それをたった二人で日常の管理をするのですから、どれくらい忙しいことかと思うと、あまりゆっくりもしていられないなあ、と思っていたのですが、担当の方には丁寧に質問に答えていただき、おまけに試食用にとカットしたパパイアまで出していただき、本当にお世話になりました。

トド店長の独り言 パパイア

2017-04-07 18:08:43 | 独り言
パパイアは、植物学者にとって非常に悩ましい植物です。
高さは10mにもなり、幹というか茎も直立して年々太くなり、一見すると硬そうに見えます。
そのため木本類のようでもありますが、実際には幹は木質化していないため非常に柔らかく、台風が来ると簡単に折れてしまい、折れた茎は簡単に腐って軟化していきます。
結局、草本類なのか木本類なのか意見が分かれており、中には草本性常緑高木というどっちつかずの表記も見受けられます。

閑話休題、沖縄で最後に訪れた農園では、パパイアを栽培していました。
しかも、超大型の連棟ハウス栽培です。
その中では大型のトラクタ2台が小さく見えるほどなんですよ。
聞けば、平時は2人だけで作業し、多忙時には本社から応援が駆けつけてくるのだそうです。

トド店長の独り言 ライチ

2017-04-06 19:15:18 | 独り言
広島の市場に入ってくる茘枝は、中国産と台湾産で、6~7月にかけて入荷します。
広島に乳化した茘枝は、初期の頃は枝ごと赤く熟した実が付いたまま入荷していましたた。
それを店頭で氷水につけて売っていたものでした。
その後、中国本土のインフラが整備されたのか、それともコールドチェーンが普及したのかは分かりませんが、枝から切り離して実だけのものが入荷するようになりました。
そうなると、パック詰めにして冷蔵庫の中で売るようになりました。
ここ数年は、中国から特に6月の早い時期に入荷してくる茘枝は「グリーン・プリンセス」という品種に切り替わり、鮮やかな黄緑色のものになりました。
この「グリーンプリンセス」は、早生種でありながら糖度も高く味も濃厚なので、徐々にですが人気が高まってきています。

トド店長の独り言 ライチ

2017-04-04 11:14:28 | 独り言
ライチは「茘枝 れいし」とも言います。「茘」という字も「枝」という字も「枝 えだ」を意味します。これは、昔中国では、必ず枝に実をつけたまま売っていたことに由来します。何故枝につけたままかといいますと、色が変わりにくいからです。中国の古典に「荔枝生巴峡间 {茘枝は巴峡(四川省にある地名)に生ず」という有名な文章があります。この中に、「若离本枝,一日而色变,二日而香变,三日而味变,四五日外,色香味尽去矣。」と書いてあります。これは、「もし枝から実を離してしまうと、一日にして色が変わり、二日にして香りが変わり、三日にして味が変わり、四,五日も経てば色も味も香りもことごとく無くなってしまう。」という意味だったと思います。唐の玄宗皇帝は茘枝が好きだった楊貴妃のために、四川省巴峡から都の長安まで、リレー式に早馬を走らせて茘枝の小枝を送らせたとの有名な逸話もあります。

トド店長の独り言 ナツメ

2017-03-31 19:38:11 | 独り言
ナツメは、沖縄でもまだ本格的に栽培している農家は少ないということでした。お訪ねした農園ではハウスで棚栽培されていて、「収穫はもうほとんど終わっているよ。」ということでしたが、見れば
まだ棚から鈴なりにぶら下がっているではありませんか。「え?まだなっていますけど?」と思わず尋ねると、「いやー、残りもんだから小さいんだよね。」と言うことでした。それでも生っているものの中から、真っ青で大きめの物を何個か採っていただいて食べてみると、台湾で食べたのと同じような味で美味しかったですね。少しぬめり感があってぱりぱりしてジューシー、青リンゴのような淡い香りで上品な甘味とごく僅かで爽やかな酸味、「ああ、これがナツメだよね~」という味でした。