街道を行け!

街道を行く日記

70年も山を登れば!(32)オールドエベレスト街道踏査

2024-11-26 06:04:29 | 旅行

 大学一年生の折、北関東の群馬から長野を経由し「中央西線」で名古屋出て、大阪、和歌山と行き、船で徳島県小松島市に渡った。小松島市の「漁船の設備屋」さんでアルバイトをした。三食宿付きの「高額バイト」であるが、危険も多い。「高額器機」を抱えたまま海へ転落するのが、一番の危険だ。「日本無線」製造の遠隔装置や、魚群探知機を腕で抱えて船に渡る。船と岸壁はペラペラの板が渡してあり、高低差もある。万が一器機を抱えて海に落ちれば、その後最低一年は無償で働くことになる。オールドエベレスト街道踏査で出合った、ロバ並みの過酷労働が待っている。

 チヤウチカルカ

 早い時間にチヤウチカルカに着いたが、疲れていたので、一番手前のロッジに宿を求める、綺麗でしっかりした造りのナイスロッジである。一泊100円。すぐ傍のルクラは一泊3000円、30倍。ネパール経済は『摩訶不思議』だ。部屋に入って荷物を整理し、体を拭いて庭に出てロキシーを頼む。ビスケットをつまみに飲む。ここのロキシーは、街道一であった。製造過程でフルーツを入れ、フルーティに仕上げている。つまみのココナッツミルクビスがピッタリ合う。幸せな時を過ごす。オーナーは54歳の女性。夫はすでに亡く、息子二人はカトマンズへ働きに出ており、娘はアメリカで暮らしている。本人は牛の世話をし、花や野菜を育てながら静かに暮す。今はオフでゲストは私一人だが、シーズンは混むそうだ。この女主人は、若いころは登山隊のシェルパニとして沢山の山に登ったと語った。しっかりとした賢い顔立ちが、彼女の人生を言わずもがな語っている。夕食には、近所に住む親せきの高校生が同席した。ネパールの多くの青年は海外で働くことを希望している。あらゆる機会を活かし、外国人と知り合う事がそれを有利にすると考え、積極的に接触して来る。彼もそれが目的だと思う。



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