ルクラへ最後の峠
いよいよルクラを目の前にしたが、一日では行けない。今日は約10㎞先の「カリ峠」を越え、さらに約4㎞先の「チュトク村」に宿泊する予定を立てた。昨日の支払いは①宿985円(宿泊代、夕・朝食代、飲み物代)茶店2件165円計1150円。
宿を出てからしばらくは、豊かな農村地帯を行く。町や村の風景の清々しい。足の痛みも大分治まり、気持ちよく進む
。カリ・コーラの町、プクサ村を通過。山の中ではあるが開けているので、学校もある。小・中・高の沢山の生徒とすれ違う。日本の子供たちの様子と同じだ。展望の良い所で、ガスセットを取り出し、コーヒーを淹れ、ラーメンを作り昼食。宿から4時間でカリ峠。幹線道なので、現地の仕事人多数とすれ違い、言葉や挨拶を交わす。背の大きな竹籠に、蜜柑を一杯詰めた「蜜柑行商の兄い」が、『蜜柑買って!』と声を掛けて来た。3個買って20円渡す。疲れた体に蜜柑の甘みが染み込む。荷を運ぶロバ隊や、人力ポーター隊が次々と行きかう。子供が家の仕事の担い手として、ごく自然に働いている。庭掃き、水汲み、兄弟の世話、労働を厭う姿は無い。茶店があったので、入る。竹かごの中に赤ちゃんが寝ていた。4才位の男の子もいて、ボールペン2本を剣に見立てて、私に「剣劇」を見せてくれた。拍手すると、いよいよ調子に乗り「剣劇」はエスカレートした。