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ベンチャーズバンド"THE COOL BEATS"のエレキ人生!

Ovation Super Adamas 1687-8/#329-92:1978年製

O vation Super Adamas 1978年製の紹介です。
1970年代後半、このギターを見た時「これでもギターと言えるの?」と正直そう思いました。ボディー材には「リラコート」というガラス繊維強化プラスティクが使われており、木ではない。エポレットという大小の穴がたくさん空いているが、サウンドホールがない(響かない)。ボディー裏側には食器洗いのボウルの底のように丸みが付いており(抱えにくい)、表板は派手なラメ入りのブルーに塗装されている(派手過ぎ)。70年代後半で価格は何と約100万円(マーチンD-45より高い)。何から何まで常識破りでした。

しかし、南こうせつ氏を初め、日本の有名アーティストがこぞってアダマスを使用、オベーションは一世を風靡しました。「どうせ買うならスーパーアダマスの青だ」と心に決め、値段が下がって買えそうな中古を探しました。さすがに100万円は論外!記憶が定かではありませんが、1990年代だったと思います、今回のギターに巡り会い購入致しました。20万円後半だったように思います。


【写真1】スーパーアダマスは1977年から販売開始。このギターは翌78年製、今や「初期型」呼ばれる一本です。カッタウエイが施されていないタイプ。


【写真2】ボディーはディープボウルで、胴厚が最も深いタイプ。豊かな低音と音の響きは最高ですが、音響機器に繋いだ時のハウリングがコワイ!ネックはエレキのように細い。

【写真3】特徴的な装飾が施されたヘッド。この時代の製品は熟練工の手作業で仕上げられたとのこと。糸巻きにはオベーションのボディーの形が刻印されています。


【写真4】78年製までは塗装の金ラメが派手に入っているとのことですが、この写真ではよくわかりません。ボディー裏向かって右下にある電池交換用パネルが、翌79年製からセンターに移動するらしい。ジャックも一個でモノラル出力仕様です。




【写真5】金ラメの入り具合を見るために写真を拡大。ピカピカと金の粒が沢山あるのが判ります。どの位華やかなのかは、比較するギターがないのでよく判りません。


【写真6】ボリュームとトーンの木製ノブ。初期モデルの特徴の一つですね。黄色矢印の先に虫ピンの頭のようなものが見えます。ノブの調整具合を知るための印です。もう少し見やすいマークにすれば良いのに・・・・発売したばかりでそこまで気が回っていないのでしょう。"虫ピン"はすぐにポジションマークのような見やすい物に替わります。

ベーションはエレアコの先駆的メーカーと私は思っています。
アコースティックギターの音は、ギターの前に立てたマイクで拾いラインに送っていました。オベーションはギターにピックアップを埋め込み、ギターから直接ラインに音を送れるようにしました。アーティストをマイクの束縛から解放したのです。

オベーションはエレアコに特化したギターメーカーと言って良いでしょう。ピックアップを最初から仕込んだギターを販売し、エレアコを世界中に広めました。オベーションが出た当初は、エレアコに対して賛否両論あったと思います。しかし、今やエレアコの地位は揺るぎないものがあります。エレアコは特別な存在ではなくなりました。その礎を築いたのは、オベーションだと思っています。

残念ながら、ライブでは一度も使ったことがありません。所有欲を満たす一台となっています。次回は同じくOvationのエレガット、カントリーアーティストを紹介しましょう。




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