O vationのエレガット、Country Artist 1624-4 Shallow Bowl の紹介です。
オベーション販売開始は1972年。シリアルナンバー#006024から1972年5〜12月の間に製造された、オーベーション販売初年の一台のようです。モデル名にある通り、速弾きを得意とするカントリー・プレーヤーを意識した仕様になっています。クラシックモデルに比べネックの幅はやや狭く、ネックとボディーとの接合部は14フレットと2フレット分長くなっています。
憧れのDr.K 徳武弘文氏が、自身の教則ビデオ「COUNTRY GUITAR TECHNIQUE FILE」(1991年)の中で、初期のカントリー・アーティストを使用して難しいリックスを解説しています。それを見て、俄然、初期モデルが欲しくなりました。全く頭の構造が単純です。
【写真1】教則ビデオの中で徳武さんがカントリー・アーティストを弾いています。
【写真2】新大久保の楽器店「中古楽器」で見つけ購入しました。2000年前後だったと思います。打ち傷などほとんど無く、年式の割に非常に状態の良いギターです。ノン・カッタウエイの最初期型です。
【写真3】オベーションの胴厚は最も深い“Deep Bowl“、それより浅い”Shallow Bowl”、さらに浅い”Super Shallow Bowl”の3種類。このギターは真ん中の”Shallow Bowl”です。
【写真4】ヘッドもとても綺麗です。糸巻きの側面にはオベーション・ギターの形の刻印が入っています(写真右端)。よく判りませんね。でも確かに入っています。
【写真5】ボディー裏の写真(写真右)をご覧下さい。ボリュームツマミがネック接合部の横に付いています。その後、ツマミは胴体側面のくびれ付近に移動します。
【写真6】ボリュームつまみしかなく、トーンつまみは付いていません。しかし、70年代のカタログには「トーン・コントロール装備もあります」と書かれていることから、トーン調整付きモデルも別に用意されていたのですね。
【写真7】オベーションのスーパー・アダマスとカントリー・アーティストです。金属弦とガット弦の両方が揃っていますが、出番がありません。私のせいです。
O vation ギターはハウリング対策が必須です。いい気になって持って行くとハウリングで演奏に集中できないことがあります。その点、ギブソンのチェット・アトキンス・モデルは使いやすい。オベーションは面白いギターですが、十分に使いこなしてからでないと怖いギターでもあります。ご注意下さい。