ニヒルという日本語を聞かなくなって久しい。 若い世代の人はこの言葉を聞いたことすらないと言う人もいよう。その昔、西部劇のさすらいのガンマンとか、股旅物の渡世人、時代小説の古典と言われる、大菩薩峠の机龍之介など、ニヒルでかっこいい主人公が活躍した時代もあった。それがいつのまにか、人々の記憶の彼方に消えてしまいつつある。なぜなのだろう? 手前勝手な推測ではあるが、一つにはインターネットの普及で情報化が格段に進み、何事もマニュアルどおりに処理され、世間の常識とされる暗黙の取り決めが理解されにくい。 昔はタブーとされた性に対する制約も、ほぼなし崩しに等しいような状況である。 こうした風潮は世の中がより自由な方向に向かっているという意味ではない。 人々が苦労せず、頭も体力も使わなくなってきたせいでもあると考える。 近年しばしば「ダイジョブです」という言葉を耳にする。実に便利な言葉ではあるが、全くもってあいまいな言い方でもある。 時折、何の意味なのか判断に苦しむ場合もある。 これは人々それぞれがお互いに濃密な人間関係を無意識のうちに避ける傾向にすぎないと感じる。とは言えこれは深い意味でのニヒリズムではない。 世の中便利にはなってきたが、人間のロボット化が進んでいるように思える。
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