五老峰。楚北捷(そほくしょう)は敬安(けいあん)王・何勝(かしょう)と対決し勝利する。「敬安王、年老いたな。3年前なら200回は剣を交えた。今では3手も耐えられぬ」と言う楚北捷。何勝は「殺せ」と言うが「過去の英雄に用はない。決闘はやめた、命は取らぬ」と言って楚北捷は去ろうとする。しかし何勝は「貸し借りはせぬたちでな」と自害してしまう。命が尽きる前に「わが息子は血の気が多い。この敵は息子が討つ。お前にこの先、穏やかな日はない」と言う何勝。
皇女を乗せて馬車を走らせていた冬灼(とうしゃく)は、五老峰に向かっていた何侠(かきょう)と会う。すぐに「若君はご無事です」と皇女に伝える冬灼。しかし馬車の中をみた冬灼の顔色が変わる。それに気づき、急いで馬車の中を見る何侠。皇女は短剣で自らを刺し、亡くなっていた。何侠は「母上!」と叫ぶ。
馬車で五老峰へ行った何侠は“敬安王 何勝の墓”と刻まれた墓標を目にする。その墓標には“楚北捷建立”とも刻まれていた。何侠はその墓標を剣で真っ二つに切ってしまう。
冬灼と一緒に盛られていた土を掘り、父を見つける何侠。何侠は遅くなったことを父に詫びる。その時、追っ手が来る。
燕の大将軍・陸軻(りくか)は「敬安王子、観念しろ」と何侠に言う。「陸軻、私たちは出会って10年。互いを理解している。私が謀反すると?」と返す何侠。これは策略、燕王は私を目障りに思い、楚北捷と結託して敬安王家を滅ぼそうとしたと。しかし陸軻は「何侠は君主を欺いた。刑に処す」と言う。
陸軻の配下と戦っていた何侠に、陸軻も加わり襲ってくる。そして戦いながら何侠に近づいた陸軻は「私を人質にしろ」とそっと伝える。言われたとおり陸軻を人質にし、冬灼に父を馬車に乗せさせる何侠。何侠は冬灼に馬車を出させた後、しばらくして陸軻を放し馬車を追いかけて乗り込む。
筏に乗りながら川を進んでいた楚北捷は、何侠の羽織をかけて倒れている女(白娉婷/はくへいてい)を川岸で見つけ助ける。白娉婷のそばには、かんざしが落ちていた。
楚北捷は白娉婷の傷を手当する。
意識を取り戻した白娉婷に「お前のか?」とかんざしを見せる楚北捷。白娉婷はかんざしを取り返そうとするが、楚北捷はなかなか返さない。
一緒にいた楚漠然は、楚北捷だと気づかれぬよう、わざと“若様”と呼ぶ。
楚漠然が話しかけるが、白娉婷は一言も話さない。「面白い、反抗的で気に入った。話さなくともよい。だが聞いておけ、お前の命は恩人である私のものだ。言うとおりにしろ、いいな」と白娉婷に言う楚北捷。
何侠は両親の墓を冬灼と作り、その場を去っていく。
馬車に乗っていた白娉婷は、器に入った水を気づかれないように捨てる。そして御者をしていた楚漠然に空の器を見せ、水を催促する白娉婷。楚漠然が楚北捷の元へ水を取りに行くと、その隙をついて白娉婷は馬車を走らせ逃げ出す。しかし車輪が木にあたって壊れ、片輪だけになってしまう。馬で追いかけて来た楚北捷は、壊れた馬車から気を失っている白娉婷を救い出す。
旅館。楚北捷は医者に白娉婷を診せる。「傷が深すぎます。助かるかどうかは、運次第です」と医者は言う。そんな中、陛下から10通目の帰国の命が楚北捷に届く。
楚漠然に残って女の世話をするように言う楚北捷。「あの女は怪しいです。また逃げるやも」と楚漠然が言う。楚北捷は「さすれば止めずに尾行を。死なせてはならぬぞ、私の知人かもしれぬ」と話す。
戻った楚北捷は、皇帝・司馬弘(しばこう)と会う。兵を無駄にすることなく、敬安王家を滅ぼしたと楚北捷を褒める司馬弘。楚北捷は「一族を滅ぼしたとは言えませぬ」と言う。敬安王子・何侠は消息を絶ったまま、指揮官を務めた何侠は、わが国にとって脅威かと、と。しかし謀反人になった何侠は軍を率いることもないと思っている司馬弘は、軍に戻り、北伐に備えるように言う。
楚北捷は北伐は民にとって不利益になる、敬安王家のいない今、燕と戦う必要もない、どうか民に平穏な暮らしを、と司馬弘に頼む。司馬弘は聞き入れてくれないばかりか、蒲坂で勝手に兵を退いたことや帰国を促してもないがしろにしたことで楚北捷を処罰しようとする。大将軍を罰するより、武功で償わせては?とかばう謝恒(しゃこう)。司馬弘は「一月(ひとつき)やる。じっくり戦略を考えろ。さもなくば死罪だ」と楚北捷に言う。
楚漠然は逃げた白娉婷を見失ってしまう。白娉婷は五老峰へ行っていた。切られて倒れている墓標を見て、何勝が亡くなったことことを知る白娉婷。
白娉婷は“王様、皇女様、私は誓います。必ず若様を捜し出し、お守りすると。天から見守ってください、私たちを”と思う。
鎮北王(楚北捷)の屋敷。楚漠然は女を逃してしまったことを楚北捷に詫びる。女が深夜に宿を出たゆえ私は尾行を、速くは歩けまいと思い距離を取りました、しかし林に入ると迷宮のように同じ道ばかり、林から抜け出せなくなりました、そのまま一夜を明かし朝日が昇ると、何事もなかったように抜け出せたのですと。「あの女は巫蠱の術を使えるのやも」と楚漠然が言い、楚北捷は「蒲坂での燕の戦術を覚えているか」と尋ねる。
楚漠然が「はい、奇妙でした」と答え「私の読みでは、女はあの時、何侠に琴の音で戦術を指示していた軍師だ」と話す。すぐに行方を追うと楚漠然が言う。しかし「女の行く先は五老峰だろう。陸軻から逃れた何侠の行方も追わずともよい。そのうち再会する。この楚北捷が行く先にやつらも現れる」と言う楚北捷。
楚北捷と囲碁をしていた謝恒は、花家の娘の話をする。ふっと笑う楚北捷に「おや、大将軍には心に決めた人が?」と謝恒が聞く。「そうとも言えます。幼い時に出会いました」と答える楚北捷。謝恒は首を振り「冗談がお上手で」と言う。しかし楚北捷は「冗談に見えますか」と真面目な顔で返す。「その幸運な令嬢はどなたですか?」と謝恒が尋ねる。楚北捷は「名前も知りませぬ。一度しか会っておらぬので」と言う。「しかし側室を持つのも甲斐性です。花家の令嬢は、毎月15日、静思楼で琴を弾きます。本日、ご招待したのは、その鑑賞のため。琴は品性を表します」と話す謝恒。
嫌がる花家の娘に、侍女は「陳様のことは忘れて琴を弾いてください。相手は皇帝陛下の義弟、晋の大将軍です。怒らせてはいけません」と説得し、部屋を出て行く。
しばらくして楚北捷たちの耳に琴の音が聞こえてくる。楚北捷はその音色に白娉婷のことを思い出す。
「お嬢さんは異国を訪れたことが?」と楚北捷は謝恒に聞く。謝恒は「花家は中原で商いを。異国は訪れていないはず」と答える。「異国である龍朔の曲です。中原に弾く者は少ない。なぜ弾けるのでしょう」と言う楚北捷。
楚北捷は「気が合いそうだ。お嬢さんに会ってきます」と音色のする方へ歩いて行く。
音色をたどり“静思楼”へ来た楚北捷は、扉を開けて中へ入る。琴を弾いていたのは、花家の娘ではなく、白娉婷だった。
ーつづくー
何勝だけではなく、皇女も自害してしまうなんて(;д;)
いろいろ耐えられないこともあったと思うけど、何侠のためにも生きててほしかった!!
白娉婷と何侠は別れ別れになってしまったけど、それでも冬灼がいてよかったかな…。
白娉婷の持っていたかんざし…楚北捷には見覚えがあるんだよね?
そのエピも気になる。
いなくなった白娉婷と楚北捷が再会!?
どういう展開になるんだろう?
楽しみー(≧∇≦)ノ彡
※楚北捷と楚漠然は白娉婷の名前を知りません。
ただ“女”と書くと分かりにくくなりそうだったので、白娉婷と書きました。
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そして白ヘイテイを助けたのは、楚将軍でいきなり二人は出会いましたね!でも、逃げていき、また琴の演奏をしているのは、、、
それにしても、この時代のこれらのお国ではお見合いで、琴の曲や演奏を聴いて相手の人柄を判断したり気に入ったりとは、風流ですね。どうなるのかな?
話がそれてしまいましたが、何侠パパとママは
潔すぎました。
姐姐やBerryさんがコメントされているように、
残された何侠はつらいばかりですよね。
白娉婷といえば、不死身ですね。あの傷を負いながら
逃げ出して、そのうえ、段取りを整えて、再び現れて! スーパーな女人ですね。
楚北捷のいうあの思い出エピも楽しみです。
第3回はあの方も登場ですよ!
コミカルシーンもお楽しみに~
確かに潔いのかもしれませんが生きることも考えてほしかったです…
白ヘイテイの簪、綺麗ですね~シンプルだけど素敵です♪
簪のエピも気になりますね。
『助けた命は私のもの』、これって中国ドラマのお決まりですか?
この台詞聞いたの何回目だろうって思っちゃいました(笑)
テンポ良く見始めると続きが気になります。