【登場人物】
白浅(はくせん)/司音(しいん)…楊冪
墨淵(ぼくえん)…趙又廷
折顔(せつがん)…張智堯
離鏡(りけい)…张彬彬
擎蒼(けいそう)…連奕名
白真(はくしん)…于朦朧
東華帝君(とうかていくん)…高偉光
司命星君(しめいせいくん)…王骁
天君(てんくん)…蒋恺
央錯(ようさく)…牟鳳彬
「夫婦の約束」
牢の扉が開けられ入って来た臙脂に、鎖で繋がれた離怨が「離鏡が私を殺せと?」と聞く。そんな離縁を抱きしめ「兄上、助けに来たのよ」と言う臙脂。
目覚めた離鏡に「酔いが覚めました?」ともたれていた玄女が言う。驚いた離鏡が「玄女 ?」と聞く。「ええ、私です」と答える玄女。
立った離鏡は「この7万年、お前はどこにいるんだ」とつぶやくように言う。玄女が「あの天族の司音をまだ忘れられないのですか」と責め、「天族だから何だ。後宮にいる誰もが司音の足元にも及ばない」と言う離鏡。玄女は「司音が何をしてくれたと?墨淵が死んだ時も、あなたの愛を利用し玉魂を手に入れようとしたわ」と言う。離鏡は何も言い返さず、黙って出て行く。
離鏡が外に出ると、臙脂が離怨を逃したと言う知らせが。兵符をお持ちで阻止できなかったと。「あれは俺のところに…」と言った離鏡は、今、出て来た寝所へ戻る。
玄女の手首をつかみ「兵符を持ち出したな?」と聞く離鏡。玄女はうつむき「必要だと言われて…」と言う。離鏡が「あんな大事な物を渡すとは、離怨が逃げたぞ」と怒鳴り「臙脂があなたを裏切るなんて思わなかった」と言う玄女。離鏡は「離怨の母は鮫人族だ。長海に逃げたはず。もし鮫人族が挙兵したらただでは済まさん」と乱暴に玄女の手を離す。倒れる玄女。
離怨は人を呼び「離怨が臙脂の手で解き放たれた。長海に行き、奴を捕らえよ。この件は隠密に。九天には知られないよう秘密裏に動け」と命じる。
首領たちと会っている素錦がしばらく戻らないと連宋から聞き、夜華は人間界へ向かう。しかし、来ないと思っていた素錦が夜華に会いに来てしまう。部屋の中にいた連宋は考え、明かりを消して休んだふりを。侍女の辛奴から「殿下のことは誰よりお分かりのはず。話したくない時は、ひと言も口にされません。明かりを消されたということは“邪魔するな”という意味でしょう」と言われ、素錦はその場を後にする。
夜華は小屋へ行くが、素素の姿はなかった。外へ捜しに行き、弓を抱きしめながら眠っている素素を見つける夜華。近づいた夜華が枝を踏み、その音で素素が目を覚ます。
夜華を見つけ、泣きながら駆け寄り抱きしめる素素。夜華もそんな素素を抱きしめる。「ただいま」と言う夜華に、素素は「もう半年よ。何も言わずにいきなり姿を消すなんて。命に関わることでも起こったの?」と聞く。
「違う」と答える夜華。素素は「“違う”?半年もいなかったのに、ひと言で終わらせる気? 」と言う。夜華は「大事な用があった」と話す。「それならそうと言えばよかったのに」と言う素素。夜華は謝る。素素は「あなたは、とてもいい人だわ。でも心の内を全て話そうとはしない。あなたが分からない」と言う。夜華が「もたとえそうであっても、私を信じてくれ」と言い、素素は頷く。話したくないなら無理強いしない、でも1人で抱え込まれたら自分が妻だと思えなくなる、と。
素素がけがをしてないか夜華の体を心配する。「この世に私を傷つけられる者はいない」と夜華が言うと、嘘つきね、初めて会った時、血まみれで倒れてたもの、と言う素素。夜華は「あの日は例外だ」と言う。
翌朝。寝台で共に寝ていた素素を起こした夜華は「私は行かなくては」と言う。体を起こした夜華を止め「また行くの?今度はどのくらい?」と素素が聞く。「1年か、または2年」と目を伏せる夜華。素素が「そんなに長く?」と言う。夜華が謝り「そばいてほしいから私はあなたに嫁いだの。でも幸せは最初の半年だけで長く続かないだなんて。いいの。四季が2回、巡るだけよ。待ってられるわ。行って」と言う素素。
夜華は素素に「話しかければどこにいても私に聞こえる。会話することもできる」と銅鏡を渡す。素素は「あなたと出会う前は、ここに1人で住み特に何も望まなかった。でも私たちは夫婦になった。あまり私を待たせないで。もし長く待たされたらあなたに怒るかも。怖いのよ。あなたがどこかで、また血まみれで倒れたりしたら?私はどうすればいい?」と泣きながら言う。
「私が何もかも失っても、ついてきてくれるか」と聞く夜華。ふっと笑った素素は「もともと、その鉄剣くらいしか持ってないくせに」と言う。夜華は素素に目をつぶらせ、互いの額を合わせる。「待っていてくれ」と言い、夜華は消えてしまう。目を開けた素素は、夜華の名前呼びながら外へ出る。
戻って来た夜華に「早かったな。夜は長いし、幾月かは人間界にいられたはず。素錦を追い返したばかりなのに」と言う連宋。夜華は「ここは天族の支族の地。私がいないと知られたら面倒です」と返す。
祭祀を見守りながら、少し離れた場所で「本気なのか?死んだことに?」と連宋が夜華に聞く。「ひと晩、あらゆる方法を考えました。危険は伴いますが、それが何よりかと」と話す夜華。素素と一緒になるには神仙たちに私が死んだと思わせるしかない、そうすれば素素の命も守れますし私たちも晴れて幸せになれると。連宋は「天君をだますのは難しい」と言う。しかし夜華は「衆目の中で死んだと見せかければ天君も疑わないでしょう。そして、その好機が目の前にあります」と返す。
「好機とは?」と言う連宋。夜華は「鮫人族です」と答える。連宋が「鮫人族の戦で死ぬと?」と驚く。「うってつけの機会です」と答える夜華。連宋は「そなたは天族の皇太子で、ただの神仙とは違う。九天を捨てる気か?」と言う。それでも「皇太子であっても素素の夫なのです。皇太子なら私の代わりは他にいます。ここで決断せず、もし素素の存在を感づかれたら、天君は素素を許さないでしょう」と夜華の決心は変わらない。
連宋が「ただの恋ではなく、本気のようだな」と言う。夜華は「“皇太子の地位”と“素素の命”なら後者を選びます。その前に皇太子の務めを果たすため、首領を説得し鮫人族を倒します。それが皇太子として、天君と天族のための最後の務めです」と話す。
祭祀が終わり、夜華は首領たちを用意した宴席へ連れて行く。
首領の1人が「殿下は墨淵上神とも瓜二つだと聞いていましたが、誠に似ておられる」と言う。墨淵上神が戻ってこられたかのようだと。それを聞いた他の2人の首領は、墨淵より上仙になった歳が早い殿下の方が優っていると話す。「私の中に墨淵上神の面影を見るほど、今でも上神を慕っているのだな。その方に似ているとは褒め言葉に痛み入る」と言う夜華。
首領たちが墨淵を懐かしみ、夜華は「皆はかつても墨淵上神に従って戦い、それぞれ戦功を立てた首領だ。世は安泰となり墨淵上神もすでに逝ったが、今一度、世のため立ち上がる気はあるか」と尋ねる。そして「はっきり言おう。私がここに来たのは鮫人族との戦への出兵を請うため。そして天族と諸支族との親交を深めるためだ」と言う夜華。首領たちは「もともと親交は深い」と笑ってごまかすが、夜華は「親交は深くとも、心は離れているようだ」と言う。
「四海での戦のあと東華帝君は四海八荒の主の座を天君に譲った。そのことを皆が不満に思ったゆえ直系と支系の間に溝ができたのでは?」と聞く。首領たちは、もう昔の話です、我らの忠誠心は不変です、翼族との戦でも我らは先頭で戦い素錦の一族は望んでおとりになりました、と言う。「胸に刻んでいる」と言った夜華は、首領たちの前まで歩いて行き、7万年前の戦で同胞たちの払った犠牲は決して忘れない、と頭を下げる。その英雄のために献杯する夜華や首領たち。
夜華は「もう1つ、皆に言いたい。7万年前、墨淵上神が逝ったのは何のためか覚えているか?」と尋ねる。「無論、世のためです」と首領が答え、夜華は「そう、世のためだった。父神の嫡子で武神である上神が、その元神を犠牲にした。それは世の衆生のためだ。そして今、鮫人族と戦うのも同じく衆生を守るため。どうかお願いだ。遺恨を捨てて出兵してほしい。必ずや鮫人族を屈服させ安泰をもたらしてみせる」と頼む。
それでも首領たちが渋み、素錦が「先ほどの殿下のお話で、父や一族の者を思い出しました。皆さん、どうぞお忘れなきよう。私の父と一族の者は天族と世を守るため望んで命を賭しました。どうかお願いです。遺恨を捨てて殿下と力を合わせてください。世のために立ち上がり、亡き父の霊を慰めてください」と杯の酒を飲む。それを聞いた首領たちは、過去を忘れ、命もあらばいつでも参ります、と言い「出陣の時は私が先鋒となる」と話す夜華と再び献杯する。
夜華が1人、佇んでいると、首領の1人が声をかけてくる。鮫人族が長海でのさばる原因を知っているか聞かれ「長海水君が臆病で制圧できないため、鮫人族を増長させたとか」と答える夜華。長海水君では役に立たないと、夜華は長海水君が頼みとしてきた崑崙虚にいた西海水君の王子・疊風を補佐役に勧められる。
長海水君は安泰を得るため、鮫人族の首領に姫を嫁がせようとしていた。もし出兵したのち水君が鮫人族の肩を持てば自分たちが悪者になってしまう。そのため夜華は長海水君に会いに行くことにする。
夜。誰もいないことを確認し、夜華は銅鏡を使って素素の呼びかけに応える。「いたの?銅鏡が壊れたかと思った」と言う素素。素素は「特に用はないけど、戻ったら何が食べたいか聞こうと思って」と言う。「本音を見せてくれ」と言う夜華。言い争いたくない素素は鳥と遊び始める。夜華は「私はもっと言い争いたい」と言う。そうすれば、もっと声が聞けるからと。
素素は「今日ふと考えたことを相談していい?」と聞く。夜華が「何だ」と言い、素素は「私ね、思ったの。もしも子がいたら、あなたが不在でも耐えられると。でも子供が嫌いだと困るから、まずは相談しようと思って」と話す。「もしも嫌いなら構わないのよ。独りだと静かだもの」と言う素素に、夜華は、男女どちらがいい?私が戻ったら聞かせてくれ、と言う。素素は嬉しそうに頷く。
天界。戻って来た夜華に、首領たちと対面した成果を尋ねる天君。夜華は「長海へ行こうと思います」と答える。1つには長海水君に直接会い鮫人族への態度をこの目で見るため、2つには鮫人族の一挙一動を観察するため、こうした中で開戦の好機をうかがうと。帝君は今すぐ鮫人族と戦うのは時期尚早だと言う。しかし夜華は「準備は早いほうがいいかと。敵の不意を突くことこそ勝利の鍵です」と話す。少し考えた天君が「よかろう。では長海へ行くがよい」と認め、夜華は長海水君と鮫人族を決裂させるため、身分を隠し長海へ行くことにする。
果物を食べながら歩いていた白鳳九は、司命星君を捜していた東華帝君と会う。酔っている鳳九に、食べていた果物を誰からもらったのか帝君が聞く。「成玉元君だったかも」と答える鳳九。鳳九は「実を言うと…帝君が好きです。とっても好きなんです」と抱きつきながら言う。「言わなくてもいい、分かっている」と言う帝君。
鳳九は「私は太晨宮の景色は美しいと聞いてました。だけど太晨宮に住んでるのに見たことありません」と話す。帝君は「司命と見に行けばよい。私のような年寄りの相手は無用だ」と言う。「年寄りじゃないです」と返す鳳九。帝君は「私はそなたの祖父の若い頃さえ知っている」と言う。鳳九は帝君の前に座り「私が年下なのがいやなんですか?」と聞く。帝君は「もうよい、そこを動くな。侍女に太晨宮へ送らせる」と言って行きそうに。
帝君の衣をつかんで止めた鳳九は「あそこに戻ると、また織越さんに叱られる」と言う。「叱られる?」と帝君が聞き返し、鳳九は頷く。
そんな2人の様子を成玉元君と司命星君が見ていた。「行こう。私たちの出番はないわ」と言う成玉元君。司命星君が「なぜです」と尋ねると、成玉元君が「人間の運命を司るくせに、なぜ分からないの」とあきれたように言う。あの酩酊状態をみてよ、本音を語る様子がとても可愛いでしょ、帝君のような年寄りでも胸がときめくはず、と。
東華帝君は酔いつぶれてしまったも鳳九を抱きかかえ、太晨宮へ連れて帰る。
ーつづくー
夜華、半年で戻って来たのね。
だけど、一晩だけ(;д;)
素素はまた独りぼっちなって寂しいと思うけど、以前に比べて待つ人がいる方がいいのかな?
銅鏡で話すこともできるし。
白止よりも年上の東華帝君て、ま、まさか天君よりも年上ってことはないよね!?( ̄▼ ̄|||)
鳳九が食べていた果物、スモモ?プラム?みたいでおいしそうだったー。
でも、食べると酔っちゃうのね(≧▽≦)
成玉元君じゃないけど、酔った鳳九も可愛い♪
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#ヤンミー #マークチャオ #三生三世十里桃花 #あらすじ
鳳九が面白かったですね。
はじめは、何を食べているのだろうと思っていたのですが、
酔っ払い効果のある果物だったのですね~
成玉元君と司命星君の会話も面白いですね!
そういえば、司命星君は人間の運命を司るので、
夜華も素素の運命を聞いてしまえばいいのに・・・
とちょっと思ってしまいました(苦笑)