聶文星と手を組むことを決めた柳傲天は、そのことを東方婉児に話す。しかし公孫毅が育てた一人息子の文星を信用できず「承諾できない」と言う東方婉児。思想も人生観もやり口も父親と同じはずだと。文星が善良な人間だと信じている傲天は、夢を持つことも許されず、自我を捨て素性を隠し、任務にすべてをかける文星と自分は境遇が似ている、違う点は忠誠を尽くす相手だと訴える。
「私を恨んでいるの?」と傲天に聞く東方婉児。傲天は自分自身を恨んだと答える。今さら恨んでも仕方がないが、素性を隠し仕官も出来ず、大志を抱くことも無意味だと。しかし任務に失敗し、"定め"なんてものはないと気づいた、弘文学院での経験は眠っていた私を起こした、望む道が分かったと言う傲天。
傲天は「自由にさせてください」と東方婉児に頼む。そばに置いておけば守れると思っていた東方婉児は「どうやら私が間違っていたようね。もう、手放す時なのかも」と言い、進みたい道へ行くことを認める。
酒楼の女将が弘文学院の再建のために銀子を学監へ渡す。うちの酒楼がここまで商売繁盛してきたのは、弘文学院の皆さんのおかげだと言う女将。そこに傲天と路雲霏が来る。すっかり元気を取り戻した学監を見て、立ち直ったみたいだと思う傲天と雲霏。
呉天宝は范大同の父・范偉傑と会う。呉家は米の値が暴落して以来、事業が振るわなくなっていた。そのことで父が過労で倒れてしまったと話す天宝。
呉家の今後は一人息子の自分にかかっていると思った天宝は、最近、値上がりしている鉄で父はひと儲けしようと考えている、おじ上の力を借りたいと頼む。協力しようと言う范偉傑。
范偉傑は鉄のことを公孫毅に話す。公孫毅は呉家に構う暇があれば、宋文文の減刑を嘆願した上に今度は弘文学院を再建しよう企んでいる息子をきちんとしつけるように言う。
范偉傑が帰った後、公孫毅は墨瞳を呼ぶ。范偉傑を見張り、鉄の動向を探り続けるようなら先手を打つようにと命じる公孫毅。旧勢力の一員でも、邪魔する者は排除せねばと。
女将が渡した銀子は文星のお金だった。「すべて仰せの通りに手配済みです」と言う女将に、私のお金と知られたら受けとってもらえなかった、これで少し気が楽になりましたと言う文星。
酒楼で傲天、雲霏、文文、大同の4人は、再建する学院の話をしていた。その時、文星が階段から降りてくる。卓をバンッと叩き「聶文星」と怒ったように言う傲天。文文は傲天をなだめようとするが、俺は許せないと傲天は聞こうとしない。
「"怨恨に敵あり"。来るべき時がきたようだな。言ってみろ、どうしたい」と文星は言う。「血で償え」と傲天は答える。「外に出よう」と言い酒楼を出て行く文星。「私と聶文星の問題だ。関係ない者は来るな」と文文たちに言い、傲天も後につづく。私は関係あるわよね、と小声で言い、ついて行く雲霏。
「機会は一度きりだ。失敗すれば相応の返礼をさせてもらうぞ」と言う文星。「それは、どうかな」と傲天は返す。文星が反省していないと思い、雲霏は見損なったと言う。
傲天と文星の剣を交えた激しい戦いが始まる。そして文星を刺してしまう傲天。見守っていた墨瞳が急いで文星に駆け寄る。
「文文の件はこれで帳消しだ」と傲天が言うと、文星は墨瞳の腕の中で意識を失う。
寝台で寝かされている文星を診た医者は「今晩、持ちこたえなければ、恐らく…」と墨瞳に話す。どんな手を使ってでも救ってくださいと、医者に頼む墨瞳。
墨瞳は公孫毅の元へ行き、文星が危篤で、医者に今夜が峠だと言われたと話す。今の若様には旦那様が必要です、会ってくださいと。しかし、この山を超えられねば息子とは認めてやらぬ、私は会わないと言う公孫毅。それでも墨瞳は、旦那様が普段から若様を気にかけていたら、こんな無茶はしなかったはず、父親の愛情を欲しがっていると言うが、公孫毅は聞く耳を持たない。
雲霏に文星を励ましてもらうため、墨瞳は路家へ向かう。
傲天は戦った時、ためらう傲天に「早く刺せ」と言った文星を思い返す。そこに雲霏が来る。確かに聶師範が悪いが、あんな手ひどくやることは…と言う雲霏。しかし傲天は文星の悪事と比べたら刺すだけでは足りないと言う。雲霏は文星を刺したことや今の言葉が、傲天らしくないと思う。
「私が知ってる柳傲天は、優しくて、寛容で、義理に厚く、人を追い詰めない。しかも、みんなに温もりと希望を与えるから尊敬されてる。でも今日は、なぜそんなに冷酷なの?」と言う雲霏。寛容さは大事だが、時と場合によりけりだ、善悪の判断を下さない寛容は放任にすぎないと傲天は言う。これまで情けをかけて追及しなかったが、奴はそれに味を占めて悪行を重ね、文文の命まで奪いかけたと。
雲霏は太陽のような暖かい心を大事にして、永遠に変わらないでほしいと傲天に言う。
雲霏に頼みに来た墨瞳を追い返そうとする路不凡。それでも諦められない墨瞳は「若様は随分前から娘さんに想いを寄せています。彼女がそばにいれば生きる気力が湧くかもしれません」と話す。そこに傲天と一緒に来た雲霏が「今、何と?」と言う。若様はあなたを慕っています、路さんがさらわれた時はすごく心配なさって、あなたの命を助けるために宋文文を差し出すしかなかったのです、と言う墨瞳。雲霏は自分を救うために文星が裏切ったことを知り驚く。
生死の境で路さんの名を呼んでいる、命拾いして目覚めた時、路さんがいれば慰められると墨瞳が言い、傲天にも慈悲の心があるなら行ってこいと背を押され、雲霏は行くことにする。
「ここで待ってる」と言う傲天に「待ってて」と返す雲霏。
雲霏は自分の名を呼ぶ文星の手をにぎり「私は、ここよ」と言う。
用心深い父の信頼を取り戻すため、命を張ると傲天に言い出したのは文星だった。刺し所が悪ければ命を落とすと傲天は言うが、これが最後の機会だと思った文星は、君の腕を信じてる、たとえ失敗しても君の剣で死ねるなら本望だと言っていた。その時のことを思い返した傲天は、文星を救えるのは雲霏だけかもしれないと思う。
翌朝。一晩中、外にいた公孫毅は階段に座っていた。上着をかけ、中へ入るように言う墨瞳。公孫毅は何も言わず一点を見つめたまま涙を流す。
文星の意識が戻る。傍らで自分の手を握りながら寝ている雲霏に気づく文星。文星は雲霏を起こし頬笑む。
傲天は集まった生徒たちと授業をしようとしていた。そこに「大変だ。呉天宝の家がえらいことに…」と慌てた金仁彬が駆けて来る。呉家の使用人が言うには、期日通りに納品ができなくて商人たちに家を包囲されたとか、と話す金仁彬.呉家は破産するかもしれないと。
使用人の去った呉邸へ傲天と生徒たちは行く。
「君なしで弘文学院は再出発できない」と言う傲天。生徒たちも気持ちは同じだった。天宝は事業に失敗し負債も抱えてる、呉家の未来は私にかかっていて学院には戻れない、身勝手でごめんと謝る。傲天は「身勝手なものか。一番大事な時に全責任を背負うなんて男の中の男だ」と言う。大同も「何があろうと僕らがついてる」と手を差し出し、その手をしっかりとつかむ天宝。他の生徒たちと一緒に慕容月も手を重ねる。
傲天、大同、文文、金仁彬と一緒に酒楼へ行った天宝は、米の値の暴落で痛手を受け、農具の取り引きで挽回しようと父が大量の注文を受けてきた、しかし鉄の値が倍にも急騰し、調達できなくなってしまった、結局、莫大な賠償金を払うことになったと話す。鉄は農具か武器にしか使わない、農具の数は一定で武器も戦時中でないかぎり大量には必要がない、今は太平の世で鉄が品薄になることが妙だと思う傲天。
不凡はたくさんの瑠璃を海南島まで運ぶ仕事を引き受ける。中身を確認した千面仁を信用し、全部の箱を確認しない不凡。追加の瑠璃が届くまで、目の前にある箱を不凡鏢局で預かることに。
さらに荷物運びの時に持って行く武器が古いため、不凡は千面仁に新調するよう命じる。
文文の件で誤解をしていた雲霏は「1人で罪をかぶるなんて。真実を知っていたら、あなたを傷つけたりしなかったわ」と文星に言う。そして「私のためなら誰を犠牲にしてもいいと思ってるの?間違いよ。私にそんな価値などないんだから」と言う雲霏。文星は体を起こして雲霏の手を握ると「価値があるかどうかは私が決める」と言う。雲霏はつかまれた手を引こうとするが、強く握って離さず「分かってるよ、振り向かせられないとね。でも通りすがりの者でいたくないんだ」と言う文星。
文星が手を離してくれ、今まで助けてくれたのは同僚だからと思っていた、誤解されるようなことをしたかしら?とつらそうに涙を流す雲霏。雲霏が謝ると、文星は二度と来ないでくれと言う。雲霏は涙を拭き「分かったわ。じゃあね」と言って部屋を出て行く。
帰ろうとする雲霏に公孫毅が声をかけてくる。「君のどこがいいのか分からんよ。文星が熱を上げるほどか?」と言う公孫毅。生死をさまよって回復したのに君はすぐさま柳傲天の所へ行く、聶文星が払った犠牲には一文の価値もないのかと。「弘文学院や宋文文に害を与えたのは誰?善良な聶師範を悪者にしたのはあなたでしょう?」と言い返す雲霏。しかし公孫毅は悪びれもせず、彼自身の選択だ、私に何度も逆らい命まで張ったというのに何も得られなかったがなと言う。
公孫毅はさらに「君も同じく愚か者だ。柳傲天の企みを知らんのか」と話す。雲霏がハッキリ言ってくださいと言うと、文星を悪者にしたと私を非難しているが、柳傲天は自らの手で不凡鏢局を潰すつもりだ、路家を奈落の底に突き落とすと言う公孫毅。用心したほうがいい、判断を誤ると取り返しのつかない結果を招くことになると。信じない雲霏は「きっと失望なさるわ」と言う。
ーつづくー
鉄も公孫毅が何かしているんだよね?
大同のお父さんに調べてほしくなかったみたいだし…。
天宝に仲間がいてくれて本当によかった。
きっと慕容月の存在も力になると思う(*´ー`*)
そして文星が…(;△;)
命が助かって良かった!!
それに、墨瞳のように本気で心配してくれる人がそばにいることも文星には気づいてほしい。
あと、公孫毅も文星が大事だと分かったかも?
不凡が運ぶ荷物も気になる…。
全部、不凡が確かめなかったし。
あと、持っていく剣などを新調するのも気になる。
不凡が自ら荷物を運ぶみたいだし、罠じゃないよね?ヾ(・ω・`;)ノ
↓ポチッと押していただけると嬉しいな。
よろしくお願いします
にほんブログ村
いつもポチッをありがとうございます(*´ー`*)
本当1時間があっという間。
続きめちゃめちゃ気になるけど、それは物語が終わってしまうということで…切ない…
今日のエピソードは、"柳師範、それは演技ですよね?あくまで本意ではないよね?"とハラハラしながら見てました。
まさか聶師範から仕掛けたとは。
この人はやっぱめちゃめちゃ良い人だ(涙)
柳師範だけはずっと孤独な彼の理解者であって欲しいな。
古狸の方が一枚上手なのでしょうか???
そんな終わりはみたくないのですけれど。。。
冒頭の、東方婉児とのやり取りが良かったです。
快く巣立たせるあの姿。
柳原パパもそうだと思うのですが、
東方婉児に育てられたこともきっとよかったはず!
と勝手に妄想していました。
天宝も不凡パパも大丈夫でしょうか。
みなさん仰るように、
結構、明日に向けていろいろ気になることが山積です。
なぜ?なぜ対決に? と思っていたら…文星…
切なすぎます。酒楼の女将に頼んで学院再建のお金も…。文星、幸せになって欲しいです。
墨瞳にも幸せになって欲しいです。
金仁彬のお蔭で天宝も傲天や力強い仲間達に相談出来て良かったです。
不凡パパ、大丈夫ですか?大丈夫じゃないですよね。全ての荷物の中身を確認しなかったし。
二妹だけは幸せそうです。笑。