琴を休みなく引き続ける玉児。そこにホンタイジが来る。顔も見ようとしない玉児に「腕輪を贈ろう」と持ってきた腕輪を見せるホンタイジ。玉児は「姉さんにも贈ったので?」と言う。
「つらいのなら存分に飲め。酔えば忘れられる」とホンタイジが言い、玉児は何杯も酒を飲む。酔った玉児は、初めて一緒にお酒を飲んだのはハンと叔母の婚礼の日、愛する人が叔母の夫になった、笑顔を装いながら泣いていた、とにかく勢いにまかせて飲んだと話し「教えてください。いつの間に姉さんを愛したんです?」と聞く。それには答えないホンタイジ。玉児は「ハンに嫁げて十分満足です。独占するつもりもない。最初から分かっていました、私だけの夫ではないと。でも、まさかハンが姉さんを愛してたなんて。だったらなぜ私を娶ったのですか。ハンが憎い…」と涙を流しながら酔いつぶれてしまう。
翌日。目の覚めた玉児にホンタイジが朝帰ったと話す蘇瑪。失礼なことを言わなかったか玉児は心配する。いいえ、と答えた蘇瑪は「ハンが付き添われたのは、お嬢様を大切に思っている証拠ですよ」と慰める。しかし玉児は「だから何?私が嫁いだのも、もとはホルチン部のため…叔母上のためだわ」と返す。そして腕輪を見ながらため息をつくと「もう知らない」と言う玉児。
玉児がぶらんこを漕いでいると縄が切れてしまう。そこにドルゴンが現れ、玉児を抱きとめてくれる。蘇瑪はすぐにお礼を言うが、玉児は「なぜ助けたの?」と怒ったように言う。「ずいぶん恐いな。まさかハンに同情してもらうため無茶をしたのか?」と言うドルゴン。「何を言うの」と玉児は言う。
「愚かな女だ。そんな性格で後宮を生き抜けるか?ハンは幸薄い女に情を注ぎたがる。君も負けん気が強く、じゃじゃ馬な性格を改め、ハンの好みの女を装ってみれば…」と言い始めるドルゴン。それを止めるように「私は私よ。自分を装うなんて真っ平だわ」と言い返し、玉児はその場を後にする。"そう、君は君だ"とドルゴンは思う。
夜。鳥の鳴き声が聞こえ、外に出てみる玉児。飛び立つ鳥に空を見上げた玉児は、数個の灯籠が飛んでいることに気付く。玉児の近くには文が落ちていた。拾った文には"君は君だ、変わらなくていい。謝罪を受けてくれ。どうか幸せに"と書かれていた。「誰かしら?ハンじゃないわよね」と玉児はつぶやく。そこに蘇瑪が来る。「今日は灯籠が飛んでますね」と言う蘇瑪。
蘇瑪はホンタイジから届いたという明日の祭典の衣装を持っていた。「お嬢様をお忘れではないですよ」と言う蘇瑪に「私は忘れたわ」とそっぽを向く玉児。「素直じゃない」と笑い「ドルゴン様が尽くしてもハンには勝てませんね」と言いながら蘇瑪は永福宮の中へ入って行く。
その頃、ドルゴンは飛ばした灯籠を見つめていた。
祭典に向かう途中、玉児は海蘭珠と出くわす。怒って行きそうになる玉児を呼び止める海蘭珠。海蘭珠は傷つけたことを許してほしいと言う。「卓林さんにも謝るべきだわ」と言う玉児。しかし海蘭珠は卓林はもう過去だと言う。死のうとしたこともあったが、今は懸命に生きていくしかない、それとも昔のように苦しめとでも?と。「でも裏切る必要がありますか?お嬢様は寝ずに祈祷したのにハンを誘惑するなんて」と言う蘇瑪。烏雅は「誘惑も何もハンがいらしたのよ。悔しいならハンを引き止めたら?」と海蘭珠をかばう。その時、哲哲が来る。
「口を慎みなさい」と叱咤する哲哲。そして「ハンは海蘭珠を側福晋に迎える。宮女なら立場を考え、言葉を慎みなさい。ハンの耳に入れば、責められるのは主よ」と言う。「蘇瑪の言葉が過ぎたようです」と玉児は謝り、蘇瑪も「気をつけます」と言う。哲哲が見て、慌てて烏雅も「お許しください」と頭を下げる。哲哲は玉児と海蘭珠に「一緒に行くわよ」と言う。
崇政殿で行なわれた祭典が終わる。
宴の席で隣に座る哲哲に、海蘭珠がどこにいるか聞くホンタイジ。海蘭珠は一番奥に座っていた。ホンタイジは海蘭珠の元へ歩いて行き、自分の席の隣へ連れて来る。つらい気持ちになる玉児。「今日よりホルチン部の海蘭珠は私の側福晋だ」とホンタイジは皆に公表する。哲哲は杯を持ち「おめでとうございます」と言い、皆も祝いの言葉をホンタイジに。
「ホンタイジも残酷だ。玉児どころか海蘭珠まで娶るとは。2人は異母姉妹なんだぞ。こんな思いをすると分かってたら、玉児も嫁がねばよかったのに」と言うドド。その言葉が聞こえた玉児は、いたたまれず「気分が悪いので戻ります」とホンタイジに言い帰ろうとする。しかし倒れてしまう玉児。ドルゴンは心配で駆け寄りたいが、ドドに止められる。
意識のない玉児の脈を診た侍医は「玉福晋はおめでたです」とホンタイジに告げる。喜んだホンタイジだつたが「すでに2か月」だと言われ顔色を変える。しばらく伏せておくよう侍医に言うホンタイジ。椅子に座ったホンタイジは、一点を見つめ考え込んでしまう。しばらくして玉児が目を覚ます。
「ハンもご存知よ」と哲哲に言われ、お腹に手をあてる玉児。ホンタイジは恐い顔で「なぜ懐妊を黙っていた。答えろ」と玉児に聞く。戸惑いながら、父の喪中だったため、百日法要のあと報告するつもりだったと玉児は話す。ホンタイジは「そうか」とだけ冷たく言うと行ってしまう。「ハン」と呼ぶ玉児に、私から説明しておくと言う哲哲。
ホンタイジは酔って海蘭珠の寝宮へ。自分は英雄など名ばかりで、2か月前、明に包囲され絶体絶命の時、援軍を求めるために自分の女をドルゴンに遣わせた、女は翌日戻ったと海蘭珠に話すホンタイジ。そして「侍医いわく玉児は身ごもった。しかも2か月だとな。2か月だぞ」と言う。「女ごときで悩むことはない」と自分に言い聞かせるホンタイジに、海蘭珠は「では玉児への愛は変わりませんか?」と聞く。ホンタイジは寝台へ向かいながら「彼女はホルチン部と後金の幸運の星だ。愛していなくても誰にも渡せん。どんな奴にもだ」と言うと寝てしまう。"では私のことは愛しているの?"と思う海蘭珠。
玉児は様子のおかしい蘇瑪から、玉児がドルゴンの軍営から戻り身ごもったと烏雅たちが話していたと聞く。文句を言ってやったと。叔母がハンに説明してくれるはず、噂なんて怖くないと玉児は言う。しかしハンが疑っていないなら見舞いにきてもいいはずだと言う蘇瑪。噂が広まればハンもつらいはずだと言われ「私は潔白よ。やましいことはない」と玉児は言う。そんな話をしている時、ドルゴンから"今頃きっとふさぎこんでいるだろう。気晴らしだ。日没、金鵰山にて待つ"と書かれた書状が届く。それを「燃やして」と玉児は蘇瑪に言う。
イラだつドルゴンに「噂なんて放っておけばいい」と言うドド。しかしドルゴンは「違う。玉児が心配なのだ。身重なのに噂の的になるとは」と持っていた弓を地面に投げつける。そして「私にだけ教えてくれ。本当のところ玉児とは…」と言うドドの頬を殴ってしまうドルゴン。
玉児の噂を知った賽琦雅は、漢族の高僧が祈りを込めた子授け観音を哲哲に贈る。賽琦雅は哲哲とは同じ正室、あなたの立場は分かる、大勢の女があなたの座を狙っているが私では力になれない、だから子授け観音を届けにきたと話す。「唯一の理解者ね。子供の性別を選ぶ事はできない」と言う哲哲。そんな哲哲に「でも足固めくらいはできるわ」と賽琦雅は言う。
身内の玉児が男の子を身ごもったなら、生まれてきた子はあなたの子も同然、玉児はお人よしゆえ海蘭珠に出し抜かれた、したたかな海蘭珠が産んだ男の子があなたの側につく?と話し「私たちホルチン部はあなたと玉児を全面的に支えている。ハンが皇帝となり皇后を立てる時に、私が後ろ盾となり、あなたを皇后に推す。だけど…玉児が陥れられようものなら私も呉克善も不服だわ」と言う。「玉児の騒動はすぐに収まるわ」と返す哲哲。「あなたの庇護があれば、当然安心よ」と賽琦雅は意味深に笑う。
賽琦雅は「有能な人材なのにまだ独り身となれば噂にもなるわね」とドルゴンへ嫁がせる相手の候補も用意していた。その1人の小玉児を特にすすめ「この中から福晋が選ばれれば玉児の噂も消えるでしょうし、ドルゴンを引き込めるというもの。小玉児はあなたを慕ってる。どうしてほしいかは分かるわよね」と哲哲に言う賽琦雅。
ドルゴンを呼んだ哲哲は、候補の似顔絵を見せ「今、妻帯してくれれば、玉児の疑いも晴れると」と話す。「そのために違う女を娶れというのですか」と言うドルゴン。哲哲は玉児の従妹・小玉児をすすめるが「断ります」とドルゴンは言う。
人払いをした哲哲は、玉児とは縁がない、玉児は海蘭珠の件で傷つき、あなたのせいでハンに疑われてしまった、と説得する。ハンと同じでないなら身で示してと。2か月前のあの日"ホンタイジという男を見極めるのだな。私は奴のような男とは違う"と玉児に言った自分の言葉をドルゴンは思い出す。
「玉児が好きだなんて、本当なのかしらね」と言う哲哲。ドルゴンが「彼女のためなら命も捧げる」と返すと「ならば女くらい娶れるでしょう」と哲哲は言う。「考えてみます」と言うドルゴン。
ドルゴンは玉児の元へ向かう。顔色の悪い玉児を心配するドルゴンに「もう会いに来ないで」と言い、玉児は行きそうに。そんな玉児を止め「ハンが気になるのか」とドルゴンは言う。もちろんよ、と玉児が返すと「だが奴は違う。心には別の女が」と言うドルゴン。玉児は「もっと私が努力すればいいの」とつらそうに言う。それでも「心を取り戻せるのか?」と聞くドルゴンに、「そう思ってるわ。だから…あなたも自分の人生を歩んで。これ以上、私を苦しめないでくれる?」と言う玉児。
「分かった。これで小玉児を娶る決心はついた」と悲しそうにドルゴンは言う。それを聞いた玉児は「小玉児?」と驚く。「知らなかったと?私に小玉児を娶ってほしくないのか?」と言うドルゴン。玉児は「いえ、娶ってほしいわ。そして一生愛してあげて」と言う。そんな二人をホンタイジが見ていた。そして、そのことに玉児が気付く。「ちょうど2人と話がしたかった」と言うホンタイジ。
「噂が飛び交っている。どう処分しようか」とホンタイジが言う。「この私を疑うのですか」と言う玉児。しかしホンタイジは背を向け何も答えない。「見ろ。必死で私の軍営を訪れた結果がこれだ。助けて損をしたな」とドルゴンは玉児に言う。「何だと?」と言い、ホンタイジがドルゴンを見る。ドルゴンはハンが娶る前から玉児を好きだったと話す。「不遜だぞ」とホンタイジに言われ「不満なら私を殺せばいい。だが、死ぬ前に言うべきことはすべて話しておきます」とドルゴンは言う。真相を知ったハンが後悔しないようにと。
ドルゴンは玉児が嫁ぐ前、駆け落ちしようと尋ねたが"自分の心には1人の英雄しかおらず、その方に嫁ぐのが夢だ"と答えた、その後、私は戦に専念した、包囲されたハンを助けるため玉児は必死だった、夫の命を守るため、身の危険を顧みない義姉上を私は敬服する、そしてハンが三大貝勒でなく私を信頼し救援を求めたことに感激した、だからこそ駆けつけたと話すドルゴン。そしてドルゴンは「ハンが噂を信じ己の妻を疑うのでしたら、玉児の見る目がなかっただけ。そして私という兄弟を始末し明軍を喜ばせるなら、大局を重んじぬハンを私は嘆くことでしょう」と言う。
「明を滅ぼすこと、覇業こそが私の志だ」と言うホンタイジ。ドルゴンは「ならばハンの覇業を支えることが私の志です」と返す。後金にとって兄弟は我が手足も同然、女のためだけに手足を断つものか、よかったら私の女を譲ろう、とホンタイジは言う。しかしハンだけを思う女子に邪な考えは持ちません、私は大福晋に紹介された小玉児を気に入りました、玉児が取り持ってくれると、と言うドルゴン。ホンタイジは笑うと「誤解だと分かっていた。今後、まだ噂を流すものがいれば私が首を切り落としてやろう」と言う。
ドルゴンが出て行き「さっきは怖かったか?」と玉児に言うホンタイジ。玉児はホンタイジの顔を見つめながら「決心してました。私をドルゴンに与えたら舌をかみ切ると」と言う。ハンに卑屈な想いはさせませんと。そんな玉児をホンタイジは抱き寄せる。
ドルゴンが目を伏せ座っているとドドが来る。ホンタイジと哲哲が公言し、ドルゴンが小玉児を娶ると都中に話が広まっていた。自ら願い出たと言うドルゴンに「玉児のためか?どうかしてるぞ。愛する女のために愛してない女を娶ると?まるで自尊心を売るようなものだ」と言うドド。しかしドルゴンは「ハンの疑いを消さなければ、私と玉児だけでなく、お前の命も危なかった」と言う。他に選択肢はなかったと。そして「ホンタイジ、私と玉児に与えた屈辱はいずれ倍にして返してやる」とドルゴンはつぶやく。
最近、ホンタイジが玉児の所には泊まらないと哲哲に話す阿納日。哲哲は「ハンは疑ったままよ。男の子が生まれても自分の子とは思わない」と言う。そんな話をしているとホンタイジが来る。皆を下がらせたホンタイジは「贈り物だ」と言い哲哲に小箱を見せる。その中身を見た哲哲の顔が凍り付く。
ーつづくー
海蘭珠はまだ玉児に後ろめたさがあるのな。
でも哲哲に叱られた時、海蘭珠だけが謝らなかったよ…。
ここのところ毎回、書いているような気がするけど…ホンタイジがやっぱり酷すぎる(;△;)
傷ついた玉児に酒を飲ませて「酔えば忘れられる」って…。
それにまだ玉児が立ち直っていないのに、宴で海蘭珠を自分の隣の席に座らせているし。
だからといって、幸運の星の玉児も手放したくない。
何なの何なのー(*`ω´*)
哲哲が小箱を渡した相手って侍医なのかな?
最後に同じようなものをホンタイジが贈り物として哲哲に持ってきたけど、まさか同じ物ではないよね!?
玉児は軍営に行く前から妊娠していたのに、哲哲はわざと言ってないねー(o´д`o)=3
でも、哲哲は玉児の身内だから、たとえ言ってもホンタイジは信じないのかな?
小玉児はあまり好きじゃないんだけど(今のところ)これは可哀想。
もちろんドルゴンも。好きじゃない人を娶らなくちゃいけないんだものね(ノ_・。)
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ホンタイジを利用してユアルの母を殺すつもりなんですよね?
前も言ったけど、気弱な、清楚な海蘭珠がいいな~
ホンタイジはいけないよね!( *`ω´)
露骨過ぎるし、ユアルが可哀想ーーーーー
ドルゴンのことまだ信じていないみたい!
ユアルどうなるのかな?子供は無事に産まれるのかな?
ホンタイジが哲哲に渡す真珠、ビックリね~
あれっ?何処かで?侍医だったかな~
ユアルの妊娠、哲哲が黙ってたのをホンタイジは知ってるんですね~
哲哲、諍い女になってきた~
こちらも、ドロドロ感が凄いですが展開も早いので観れています~
靖子さんも見てるかな~靖子さんのオススメだったから楽しんでいますよー
うささん、ありがとうございます。
気の毒・・・という発言をしましたが、
独占欲の強さ、権力の上に立つからこそ
と思われる猜疑心。。。
今回はとても強調されていましたね・・・
あちらのドラマの四爺(諍いではなくて)とは違い
酒に溺れていますね。。。
絶大な権力だからこそあれだけの横暴が許されるのか
ちょっと???です。
今回もちらっと出てきましたが、
絶体絶命に、玉兒と十四爺に救出されたのに。。。
小玉兒も本格的に絡み始めるので、
これから複雑になりそうですね。
ステキな十四爺をもっと見たいです(祈)