「謀略による戦」
何侠(かきょう)は兵と共に現れた陸軻(りくか)と戦う。そんな中、飛んできた矢で、次々と燕の兵が倒されていく。「何侠、やめろ。退くのだ」と、馬に乗って駆けてきた貴炎(きえん)が叫ぶ。
冬灼(とうしゃく)と一緒に逃げる何侠。
宴が行われ、晋の皇帝・司馬弘(しばこう)は「今日は皆に、めでたい知らせがある。鎮北王(楚北捷/そほくしょう)が自ら燕王を説き伏せ、5年の停戦で15の銅山を手に入れた。わが晋と民にとって、めでたきこと。大手柄であるぞ」と話す。そしてもう1つ知らせることがあると、北捷を前に呼び「次の戦に備え、そなたを三軍の総帥に任ずる。涼に出兵せよ。晋の民を殺し、財物を奪った涼兵たちを懲らしめるのだ。よいな」と告げる司馬弘。「承知しました」と北捷は言う。
司馬弘は「耀天(ようてん)皇女が進軍の道を開いてくれる。白蘭を通り、涼に攻め込むのだ」と北捷に言い、涼への勝ち戦を祝して皆と乾杯をする。しかし何か腑に落ちない北捷は酒を飲まない。その時、司馬弘の体に異変が。飲み過ぎたというフリをして、司馬弘は宴の席を後にする。
フラつきながら歩いていた司馬弘は「早く、金丹をくれ」と太監に言う。太監が金丹の入った箱を渡すと、太監たちを下がらせる司馬弘。そして開けながら司馬弘は箱を落としてしまう。急いで1つを拾い口に入れた司馬弘は、他の金丹を拾い始める。そこに来た北捷が1つ手に取り、司馬弘に渡す。「今、見たことは誰にも申すな。少し疲れただけだ。すぐ治る」と口止めし、司馬弘は行ってしまう。
北捷は1つだけ金丹を渡さず持っていた。その金丹を皇后の元へ持っていき「材料と効き目をご存知ですか?」と北捷は聞く。「この薬は知っておる。張貴妃(張蕓児)の父・張尚書(張文征)が道士に頼み、特別に作らせたもの。陛下はこれを飲み、元気になられた。霍太医も“滋養強壮の薬効がある”と。何も問題はないはず」と話す皇后。北捷は「しかし今日の陛下は、前より弱っておられた」と心配する。それでも皇后は「休めばよくなるでしょう」と言う。
耀天皇女の天幕に何侠たちが来る。助けてくれたことに対し何侠がお礼を言うと「当然のことをしたまで。王子の働きに比べれば小さなことだ。燕の領地で涼軍に扮し、晋の隊商を襲った。晋王・司馬弘は涼に激怒。晋と涼が戦えば、その間、白蘭は休める。かような妙案を思いつくとは関心した」と言う耀天皇女。
耀天皇女は「優れた軍師の白殿はどこにいる。ぜひ会いたい」と言う。何侠は「ただの元侍女です。もう去りました」と答える。
残念に思った耀天皇女だったが「あなたたちは出立してすぐ襲われた。白殿が燕に密告を?」と疑う。それを聞き「まさか、絶対にありえませぬ。密告していたら、俺たちは捕まっていた。宝剣も置いたままです」と言う冬灼。耀天皇女が「宝剣?どんな剣なのだ。不思議な力でも?」と尋ねる。何侠は「ただの剣です。昔、そんな遊びを」と言う。刃が光を反射するため好きな所を照らせます、もっと角度を変えれば光は燕の役所に届き注意を引けた、しかし娉婷(へいてい)はしませんでした、と。
何侠も冬灼もしばらく立ち去る娉婷の様子を陰から見ていた。「娉婷さんが行った方角は晋の建康ではなかった。楚北捷にも知らせていませぬ」と冬灼は話す。
耀天皇女が「もし建康に向かっていたとしたら、どうした?」と聞く。「娉婷の生死は意に介さぬ」と答える何侠。耀天皇女は「ためらわず斬ると?真の英雄だ。もし白蘭に王子のような方がいたら、どんなにいいか」と言う。そして本日より何侠を驃騎大将軍に任ずると言う耀天皇女。貴炎は「まず私の父に知らせねば」と反対するが、耀天皇女は「私は白蘭の皇女。かほどの力もないなら丞相はなぜ私を呼び戻す?」と言い返す。
北捷は「陛下。明日、涼に出兵しますゆえ、虎符と訓示を頂きに参りました」と司馬弘に言う。「案ずることは何もない。こたびの戦は必ず勝つ、そう信じて疑わぬ。訓示などない」と言って司馬弘は虎符を渡す。
司馬弘は「もう1つ、励みを与える。そなたの長年の労に報い、妻を持つことを許そう。朝廷の位も戦功も申し分ない。鎮北王に欠けているのは、王妃だけだと思わぬか」と話す。朕と皇后でそなたのために、よき女子を選んでやる、戦に勝って戻ったら盛大な婚儀を行うと。「陛下」と北捷は言うが、司馬弘は「朕の計らいに不服でも?」と言って、北捷にそれ以上言わせない。
そんな2人の会話を部屋に入ろうとした張貴妃が聞いていた。
太監に扮した張貴妃は、北捷に近づき「話があるの」と言う。北捷は出兵の支度があると断るが「白娉婷の命に関わる」と言われ、ひと気のない場所で2人で話すことに。
娉婷に何かあったのかと聞く北捷に「私の容色は白娉婷に劣る?」と言う張貴妃。「失礼」と北捷が背を向けて行きそうになり、張貴妃は後ろから抱きついて止める。「何も望まない。婚儀の前に私を好きだと言って」と張貴妃は言う。張貴妃の手を自分から離し「ご自重を」と言う北捷。
歩き出した北捷を呼び止め「虎符はここよ」と手に持った張貴妃が言う。振り返った北捷が「返せ」と言うと、虎符を懐に入れてしまう張貴妃。張貴妃は幼い頃から慕っていたこと、後宮に閉じ込められ一生が台無しになったこと、愛する人に嫁ぎたかったことを話す。北捷は「もう戻れませぬ。陛下のご厚情にお応えし、お仕えください」と言う。張貴妃は「私を好きだった?」と聞く。「お慎みに…」と北捷が言いかけると「私を好きではないの?」と張貴妃は声を荒げる。北捷は「私が愛するのは白娉婷ただ1人」と言う。
信じたくない張貴妃は「あなたが望むなら、私と父が後ろ盾になる」と話す。軍はあなたに従うわ、父は朝廷に根回しを、あなたは皇帝になるのよ、と。北捷は剣を鞘から抜き、張貴妃に向けると「反逆者であるぞ」と言う。そして「虎符を渡せ。今後、慎むなら、今夜のことは忘れる」と言う北捷。張貴妃は笑いながら涙を流し「一生、忠実な犬でいいの?陛下があの女をどうするかもしらずに」と言う。北捷は張貴妃の胸ぐらをつかみ「言え、何を知ってる」と聞く。
張貴妃は北捷に顔を近づけ「口づけすれば教える」と言う。「正気ではない」と言った北捷が、胸ぐらをつかんでいた手を強く放す。その勢いで虎符が落ち、手に取る北捷。張貴妃は「涼にいるわ。今夜、殺されるはずよ。助けにいく?」と言う。急いで北捷は駆けて行く。
残された張貴妃は、涙を拭い「今、ここに誓うわ。今日、受けた辱めは、いつか何倍にもして返してやる」とつぶやく。
娉婷は鎮北王の命で殺しに来たという刺客に襲われる。殺されそうになったところを助けてくれたのは、涼の大将軍・則尹(そくいん)の妻で、娉婷の幼なじみの陽鳳(ようほう)だった。
陽鳳の顔を見たとたん、倒れてしまう娉婷。
翌日。則尹は「賊の狙いは銭ではなく女だった。早く立ち去らせろ」と陽鳳に話す。俺の留守中が心配だと。「聞くところによると、楚北捷は“武神”と呼ばれていて、若くして名を上げ、負け知らずとか」と心配する陽鳳。則尹は勝って必ず帰ることを誓う。
飲めない酒を飲み、酔ってしまう娉婷。陽鳳は酔い覚ましを飲ませる。陽鳳は「敬安王子(何侠)は?」と聞く。娉婷は「私は要らないと」と答える。陽鳳は理由を聞くが、娉婷はそれには答えず琴を弾いてほしいと頼む。「昔と変わっていないのね。何もかも心にしまって誰にも打ち明けない」と言う陽鳳。陽鳳は琴の音は悲しいと歌を歌う。それを聞きながら娉婷が泣き出し、慌てて陽鳳は駆け寄る。
つらそうな娉婷を見て、陽鳳は「分かったわ。聡明なあなたも、愛に関してはなすすべがないのね。娉婷、全部話して。話せば心が軽くなるわよ」と言う。「あの人を愛してはいけなかったの」と言う娉婷。陽鳳は「あの人?誰のこと」と聞く。娉婷は「楚北捷よ」とやっと答える。陽鳳は「楚北捷?晋の“武神”、楚北捷のこと?」と聞き返す。娉婷がうなずき、驚いた陽鳳は「分かったわ。もう考えるのは、やめましょう。嫌なことはみんな忘れて、今日からここで暮らすの。楽しく、安らかに。いいわね?」と言う。そして「ええ」と言う娉婷の肩を抱き「私たちは孤児で姉妹のように仲良しだったわ。私の家はあなたの家よ」と話す陽鳳。
ーつづくー
金丹を北捷が皇后に持って行ったので、調べて秘密がわかるかな?と思ったけど…(@_@;)
北捷はもう金丹を調べないのかな?
司馬弘がこのままだと大変なことになりそうだけど。
張貴妃が怖い…。
前から怖かったけど、もっと怖く感じたというか。
このままでは終わらないはず。
北捷は娉婷が殺されると聞いて、急いで出兵することにしたけど、娉婷は刺客が北捷の命だって言ったから信じちゃってるよね(;△;)
でも、助けてくれたのが幼なじみの陽鳳でよかった。
それに陽鳳がすごく優しい。
傷ついた娉婷に、こんな人がいてくれてよかったと思う。
ただ旦那さんの則尹は北捷と戦うことになるから…どうなるのかな。
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どうなるかと思ったところに、陽鳳が救いの手を差し伸べてくれて
本当によかったです。
陽鳳もひさびさですね。あちらのドラマでもステキな役柄でした!
やっぱりに気になるのはブラック張貴妃。
今までと違う役柄ですが、役が入ってお上手すぎです。
今回も怖すぎます。復讐の女に、復讐の鬼に変貌完了ですね・・・
姐姐も書かれている北捷への誤解気になりますね。