中国時代劇「後宮の涙」第30話 あらすじ

王璇の飲む酒に青薔から受け取った薬を陸貞は入れる。それを臘梅が見ていた。
内侍局の宴が始まり、酒を飲んだ王璇は体調が悪くなった様子を見せ退室する。その王璇が倒れているのを臘梅が見届ける。宴に残っていた青薔は、臘梅からの報告を受け「では行くか。王尚儀(王璇)の末路を拝むとしよう」とつぶやく。


王璇の部屋に青薔が行くと「私にはもう何もできぬのだ」と言いながら侍医が出て来る。そして血のついた布も運ばれて行く。
「王璇が事切れたら司膳司に人をやって証人を捜し出すのだ。ついでに王璇の使った杯を始末し、すみやかに陸貞を捕らえよ。長広王に知られるでないぞ」と青薔は小声で臘梅に命じる。

「嘘だと言ってください」と涙を流す阮娘に「どうしたのだ」と心配そうに聞く青薔。阮娘は「尚儀様が…」と言ってうつむき顔を横に振る。青薔は王璇の床へ行き、手を取ると「可哀想に。その若さで一人で逝ってしまうとはな」と泣き始める。しかし、その言葉を待っていたかのように手をぴくんっと動かすと目を見開く王璇。体を起こした王璇に青薔はおののく。「勝手に殺すな」と王璇が言い、周りにいた宮女たちにも笑われてしまった青薔は「よくも」と言うと帰って行く。


青鏡殿に来た青薔は「どういうことか申してみろ」と陸貞を責める。陸貞は薬を入れたら恐くなり、酒は捨ててしまったと言う。黙っていたことに怒り、陸貞の頬を叩く青薔。「いつかそなたも始末してくれるから待っておれ」と言い、青薔はその場を後にする。
陸貞の部屋には湛がいた。陸貞が入って来ると青薔に殴られた頬を湛が心配する。
「思ったとおり婁尚侍の罠だったわ。突然来て妙に優しかったから怪しいと思ったの」と言う陸貞。王璇には湛から知らせていた。


高湛が帰京してから蟄居していた婁昭君。それは婁家に対する朝廷の非難が下火になり、陛下がこの沙汰を忘れた頃に再起を図るためだった。それを青薔が台無しにしてしまい、怒った婁昭君は西沸堂でふた月謹慎するよう青薔に命じる。


陸貞は湛が情報をつかんだことにし、王璇には自分の名は出さないように頼んだと杜司儀に話す。王璇には睨まれてきたため、誠のことを知れば自分が挽回を図り取り入ったと思われてしまうと。そして陸貞は一品ずつ昇進するのではなく、吏部が直接推挙する以才授官という制度を利用し昇進しようと考えていると言う。以才授官になるには特別な才能を持っていることと六品以上の官吏二人の推薦があることが条件。陸貞は杜司儀と朱おじさんに推薦は頼み、特別な才能については磁器で国の財政に貢献するつもりだと言う。


陸貞は演が使うものより劣る白磁を見せ、これでも庶民には十分だと説明する。そのために陛下の力で磁土を捜してほしいと頼む陸貞。鉱脈さえ見つかれば問題ないと。演は内府局の宦官に調査をさせることにし、陸貞が指揮をとるといいと言う。


沈嘉彦は随州の反乱に関する調査で長広王を襲撃した七人を捕らえたが、七人共、婁昭君の弟・婁健殿の側近だったと朝儀で報告する。身に覚えがないと訴える婁健。勅命で調べていた王尚書は婁健の息子が先帝の崩御の折、長広王の暗殺を計画、長広王が腕を負傷された事件はその者の指図だったと報告する。証拠もあると。
婁昭君は止めようとしたが、二度も長広王の暗殺を企てた婁健は投獄される。


朝儀の後、二人きりになった演と婁昭君。血縁の叔父まで処罰するのは許さぬ、そなたは私の息子で婁家の一員なのだ、と言う婁昭君に「たしかに息子です。されど私には良心がある。だが母上は郁皇后を殺め、湛の命まで狙った。帝位などいらぬと言ったのに、ご自分の望みを叶えるために悪事を重ねてこられたのです。これ以上、母上のなさることを皇帝として見過ごすことはできません」と強く言う演。そしてこの先は西沸堂にて仏道に専念して頂くと告げる。再び躍進する時は容赦しないと。


仁寿殿から西沸堂へ向かう婁昭君を湛が見ていた。「陛下は情に厚い。また生き延びたか」とつぶやく湛に忠叔父は「婁氏のような者は命ある限り悪事を繰り返します。その時を逃さずに押さえれば陛下とてもう助けられません」と言う。


夜。つらい演は何杯も酒を飲む。そんな演の杯に、そっと来た蕭喚雲は酒の代わりに薄荷茶を入れる。気づかずに飲んだ演はハッとして蕭喚雲を見る。たまたま通っただけ、と言う蕭喚雲に「薄荷茶を持ってか。朕がふさいでおるので慰めにきたのだ」と言う演。「さようかも」と蕭喚雲は答える。

演は蕭喚雲に手を添えると「やり切れない気持ちでいっぱいなのだ。側にいてくれるか。話すことをただ聞いてくれるだけでよい。吐き出したいのだ」と言う。そして母の罪はあまりにも重いが、母のおかげでそなたと一緒になれたと言う演。

昔は優しい母だったが、なぜ、あれほど残酷になってしまったのかと演は涙を流す。「皇帝が感情に流されてよいの?玉座に座り、心を鬼にして決断すべき時がこの先もあるの。高演、そのたびに傷ついているようでは私の夫として失格よ」と言う蕭喚雲。演は驚いて蕭喚雲を見る。

蕭喚雲は凧を用意していた。粱では嫌なことがあると凧を飛ばし、糸を切って憂いと共に放つと蕭喚雲は話す。演は蕭喚雲の手を握ると「私と共に放ってくれるか?」と聞く。「どちらが糸を引くの」と蕭喚雲は言う。
凧を揚げ、演は糸を切る。演は蕭喚雲を後ろから抱き締め「つらい過去は飛んで行った。最初からやり直そう」と言う。「うん」笑顔で蕭喚雲はうなずく。


皇太后が失脚し、誰も守ってくれない状況になった沈碧。龍袍が自分の仕業だと陸貞にばれたら終わりだと思った沈碧は、陸貞さえ死ねばすべて上手くいくと考える。


湛が持ってきた磁土を頼りに、陸貞は鉱山へ行く。呂という男に案内され、陸貞は鉱山の中へ。磁土は地表近くにあるが、呂はどんどん深い場所へ連れていく。おかしいと思いながらもついていく陸貞。

案内された場所には磁土があったが、埋まっているものではなく誰かがまいたものだった。それに気づいた時には呂の姿は消え、陸貞一人がその場所に。陸貞が呂を捜していると突然爆発が起きる。

鉱山での爆発はすぐに沈嘉彦に伝えられる。そして湛のところにも。
急いで鉱山に向かった沈嘉彦は、倒れている陸貞を見つけ助けようとする。しかし足場が崩れ、自らが高所から落ちそうに。後から来た湛が綱を沈嘉彦へ。
湛は落石で頭を打ちながらも沈嘉彦と力を合わせ陸貞を救出する。


湛は陸貞を宮中へ運ぶ。
陸貞が重傷を負ったと演にも報告が。演といた蕭喚雲も一緒に向かうことにする。

湛は落石で頭を打ち錯乱していた。傷の手当ての最中、陸貞がうめいた事で誰もが陸貞を傷つけると思い、剣を振り回し誰にも触らせまいとする。そこに演と蕭喚雲が。湛はまた蕭喚雲の仕業だと思い込み、持っていた剣を蕭喚雲めがけて投げてしまう。演は蕭喚雲をかばい、剣が壁に刺さる。
「貞、心配ない」と陸貞に声をかける湛。その隙を見逃さず、沈嘉彦が湛の意識を失わせる。


陸貞は右手が治らない恐れもあると侍医は演に話す。
湛から殺されそうになった蕭喚雲は怖がっていた。演はそんな蕭喚雲を抱きよせ「恐からずともよい。私がそなたを守るゆえ」と言う。涙を流しながらうなずく蕭喚雲。


正気を取り戻した湛は、自分が蕭喚雲にしたことを聞き驚く。

陸貞は全身を圧迫されたことで衰弱し、目が覚めない。湛は自分の他に誰も部屋に入れてはいけないと言い、出て行く。

湛は演と蕭喚雲に会いに行き「ご無礼をお許しください」と詫びる。そして偶然か誰かが仕組んだことか真相を明らかにすると話す。


呂は鉱山主ではなかった。陸貞を殺すために用意された罠だと沈嘉彦は湛に言う。周到な罠を仕掛けた者が誰かを知るために、湛と嘉彦はおびき出すことに。


ーつづくー


王璇のお芝居は面白かったです～(≧∇≦)ノ彡
青薔は怪しすぎたものね。

演と蕭喚雲も今度こそ大丈夫そう(*´ω｀*)
凧のお話もよかったです。
これで二人とも幸せになれると思うと私も嬉しい(*´ー｀*人)

でも…婁昭君はまだ何か考えているみたい。
演の気持ちが伝わらなくて…(；_；)

それからそれから陸貞の右手が心配。陸貞にとって手はとっても大事だものね…(；△；)
だけどその前に意識が戻らないと!!
湛と沈嘉彦はどんな作戦で犯人をおびき出すんだろう?




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