【登場人物】
梅長蘇(ばいちょうそ)/林殊(りんしゅう) …江左盟の宗主。
蘇哲(そてつ) …梅長蘇の仮の名。
林燮(りんしょう) …林殊の父。赤焔軍を率いていた。
飛流(ひりゅう) …梅長蘇の護衛。
誉王(よおう)/蕭景桓(しょうけいかん) …梁の第五皇子。
皇太子/蕭景宣(しょうけいせん) …梁の皇太子。
靖王(せいおう)/蕭景琰(しょうけいえん) …梁の第七皇子。
梁帝(りょうてい)/簫選(しょうせん) …梁の皇帝。
霓凰郡主(げいおうぐんしゅ)/穆霓凰(ぼくげいおう) …林殊とは幼なじみで許婚。
謝玉(しゃぎょく) …寧国侯。莅陽長公主の夫。皇太子の腹心。
蒙摯(もうし) …禁軍大統領。禁軍を統括する将軍。
簫景睿(しょうけいえい) …梅長蘇の友人。寧国侯府の長子。謝家・卓家の共同の息子。
言豫津 …言侯府の御曹司。
皇后言氏 …誉王の養母。
貴妃越氏 …皇太子の母。
莅陽長公主(りよう) …謝玉の妻。
静嬪(せいひん) …靖王の生母。
夏冬(かとう) …懸鏡司(皇帝直属の調査機関)の掌鏡使。夫は聶鋒(じょうほう)。
謝弼(しゃひつ) …簫景睿の弟。
穆青(ぼくせい) …雲南王府の雲南王。霓凰郡主の弟。
庭生(ていせい) …掖幽庭の。
「両家の息子」
子供を叱咤していた太監は、その子供が書物を持っていたことに気づく。「上等だ、書物を盗むとは。掖幽庭(罪人家族の収監場所)のが読み書きを学ぶだと?靖王から気に要られているようだが、皇宮に貴人は大勢いるのだぞ。靖王程度の格でお前を守れると?」とさらに激怒する太監。子供が叩かれ始め「やめろ。私の格をお前が決める立場か?」と言いながら靖王が現れる。太監はすぐにひざまずき、怠け癖があり書物まで盗んだから罰していたと話す。そして「ここは越貴妃娘娘が私めに管理を命じた場所。どうか娘娘に免じて寛大な処置を」と言う。
娘娘の名を笠に着る太監に怒る霓凰郡主。「失せて」と霓凰郡主が言い、慌てて太監は行ってしまう。
厚意に感謝はするが「私でも対処できる」と霓凰郡主に言う靖王。2人が話している間に子供に近づいた梅長蘇は「痛むか?」と声をかける。梅長蘇が名前を聞くと「庭生」と子供は言う。さらに年を聞いた梅長蘇に「11歳です」と答える庭生。
婿取り試合を見ていた皇太子は、梅長蘇が戻らず、待ちくたびれていた。皇太子が謝弼になぜ戻らないのか探ってくるように言うと「郡主が呼び止めたのでしばらくは戻りませんよ。それに蘇先生は体が弱いので疲れて帰ったのかも」と言豫津が話す。豫津の話を聞いた誉王は「戻ってきたとしてもお疲れだろう。日を改めるとするか」と言って立上がる。皇太子も居座ることができなくなり、一緒にその場を後に。
誉王が梅長蘇に何者か聞く。霓凰郡主が「蘇先生よ。景睿の友で療養に来たとか」と話す。「私は官位なき者。ご存知なくて当然です」と言う梅長蘇。しかし誉王は「皇宮で郡主と一緒に歩くなど、ただ者ではないな」と言う。戦地にいると情勢に疎くなる、と。
霓凰郡主は誉王に「目をかけているようだけど、この子は誰?」と尋ねる。誉王は「母親は名家の出身で、になるも詩書に造詣が深かった。その息子ゆえ哀れに思えてな」と答える。
梅長蘇は庭生を立たせ「書の意味が分るか?」と言う。庭生が首を横に振ると「勉学は基礎が大切だ。まずは簡単な聖賢の言葉を学ぶといい。この書もよいが、文字が全部読めぬうちは神髄を味わうことはできないぞ。よかったら私が勉学を教えてあげよう」と梅長蘇は優しく話す。それを聞いた靖王は「知らぬだろうが庭生は掖幽庭の者だ。将来は下僕として外の屋敷に配される」と言う。それでも「今は深く考えなくていい。私に教わりたいか?」と言う梅長蘇に、うなずく庭生。梅長蘇は「近々、君を引き取る方法を考えておこう」と言う。
「掖幽庭のは、普通の下働きと違うのよ。恩赦がないと自由にはなれず、の恩赦を求められるのは陛下もお好きでない。でなければ靖王が早々に助けている」と言う霓凰郡主。しかし梅長蘇は、何事もやらなければ分らぬもの、試してもいいのでは?と言う。靖王は大勢いるの中で、庭生のどこがそれほど気にかかるのか梅長蘇に聞く。霓凰郡主は「だったら私も聞いていいかしら。これほど面倒を見るのは単に同情しただけ?」と逆に靖王に尋ねる。答えられない靖王に「戦場にいた陛下は宮中への対応は不慣れかと。私が庭生を引き取れば心配事も減ります」と言う梅長蘇。靖王が「何か方法でも?」と言い、梅長蘇は「その気になれば見つかります」と返す。
姉の霓凰郡主が共もつけず一介の書生と歩いていたと報告を受けた穆青。穆青は魏将軍に「化けの皮を剥がしてこい」と命じる。
帰ろうとしていた梅長蘇は、皇宮での出来事を思い返しながら歩いていた。そんな梅長蘇の前に魏将軍が現れる。「お前が蘇哲か。太皇太后から謁見を賜るとなれば凡人ではなかろう。その腕を試させてもらおう」と言い、いきなり襲いかかってくる魏将軍。梅長蘇が身動きもせず立っていると、どこからか来た飛流が寸前のところで蘇将軍の攻撃を止め、蘇将軍を両手で持ち上げてしまう。そのまま蘇将軍を投げる飛流。立ち上がった蘇将軍はまだ攻撃をしようとするが、そこに来た蒙摯が「やめよ」と止める。
「宮中で腕試しなど許されると思うか?」と蒙摯が言い、軽率すぎたと詫びた蘇将軍はその場を去って行く。
梅長蘇の横まで歩いてきた蒙摯は「12年…12年もだぞ。やっと戻ってきたか」と言う。「そう、私は戻った。ついに戻ってきたのだ」と梅長蘇は返す。蒙摯は「文で忠告しただろう。戻ってはならぬと。正体が明るみになれば誰も助けられないと」と言う。「こんな姿になったのに誰が信じる?私が12年前の謀反人だと」と言う梅長蘇。病のため容貌が変わったと文で読んでいた蒙摯は、梅長蘇の顔を見ると「まさか、ここまでとは。まるで別人ではないか。全く面影がない」と言う。
ふっと笑い「だが、あなたにはひと目で気づかれた」と言って、梅長蘇も蒙摯を見る。蒙摯は寧国侯府で「蘇哲です」と梅長蘇が挨拶をした時から分っていた。「なぜ寧国侯府に?謝玉に知られたら大変なことになる。私の屋敷へ移れ」と言う蒙摯。しかし梅長蘇は「灯台下暗しと言うだろう。だが我らの仲を知られてはいけない」と話す。
ここは場所が悪いと今夜会うことを約束し、梅長蘇は蒙摯と別れる。
霓凰郡主は蘇将軍に梅長蘇を襲わせた穆青に怒っていた。「私が意味なく近づくと思う?」と穆青に言う霓凰郡主。
夜。梅長蘇はもう試合を見に行かないと景睿に話す。「顔見せは終わった。興味深いことがあれば、お前と豫津が教えてくれる」と。観戦しては療養できないと思った景睿は納得する。
霓凰郡主は会っていた“蘇哲”が江左盟の宗主だと穆青に話す。
2年前、南楚が責めてきた時、霓凰郡主たちは戦法を破れずにいた。そんな中、軍営を訪れた雲という者から敵の戦法を破る策を授けられる。策を進言した者は身分を偽っていた。尾行をさせたが、江左に入ると消えてしまう。
「あの地で江左盟が手を貸さずして忽然と姿を消せる?無関係の男を于左盟が助けるとも思えない」と話す霓凰郡主。穆青が「梅長蘇が遣わしたのか?」と聞くと、霓凰郡主は「梅長蘇は表向き江湖に身を置く人物で我らと接点はない。でも、かつて私を助け、今は都に身を置くも、誰を支持するか表明していない。あまりにも謎に包まれてる」と返す。
梅長蘇の部屋に蒙摯が来る。まだ冬でもないのに火鉢を使っている梅長蘇。それを見た蒙摯は「まだ患っているのだな」と言う。
陛下の信頼が厚い蒙摯を振り回したくない梅長蘇は「他人のふりをしてくれるだけで助かる」と話す。失敗すれば忠臣である蒙家の名声を貶めてしまうと。しかし「忠義は心にある。名声は関係ない。赤焔軍にいたのは1年だが、林主帥やお前を心から信じている」と言う蒙摯。
蒙摯は「あの梅嶺の一戦で、何人、生き残っている?」と梅長蘇に言う。梅長蘇は「私の他は衛崢だけだ」と答える。12年前、何が起こった?と蒙摯が聞き、目を伏せ「7万の赤焔軍はほぼ全滅した。蒙兄さん、折りをみて詳しく教えよう」とつらそうに言う梅長蘇。
蒙摯は「私に何ができる」と言う。梅長蘇は蒙摯をまっすぐに見る。
婿取り試合に出場するため、寧国侯府を出る景睿と豫津。寧国侯府の前には朝から荷馬車が止まり、たくさんの贈り物が届けられていた。その贈り主が誉王だと知り、謝弼に何か言おうとする景睿。しかし豫津から「関係ないだろ。跡継ぎに対応させておけ」と止められる。
武術選抜の最終日前日の夜。貴妃越氏は陛下に司馬雷を郡主に選ばれやすいよう、上位に置いてほしいと頼む。「皇后も郡主を案じておったぞ。ただ皇后が推すのは忠粛侯府の廖廷傑だがな」と返す陛下。しかし陛下は、文試の答案も自ら目を通すつもりはなく、その役目を郡主からの推薦で官職もない江湖の者にさせると言う。
「私に文試の審査を?」と謝弼に言う梅長蘇。謝弼は「もうじき聖旨が届くはずです」と言う。梅長蘇が“なぜ陛下が私を?”と疑問に感じると「きっと誉王殿下の推薦でしょう」と返す謝弼。
北燕の百里奇が最終日の婿取り試合で勝ち、10人のうちの1人となる。戦績のない百里奇の名は琅琊榜にも載っていなかった。あまりの強さに郡主もかなわないと蒙摯は陛下に話す。北燕との関係は長年良好ではあるものの、郡主が嫁げば北燕の勢いが増してしまい必ず災いとなると考える陛下。郡主を嫁がせるわけにはいかない陛下は「何か策は?」と皇太子と誉王に言うが、2人は答えられない。
豫津は「何か手はないのですか?」と梅長蘇に相談する。梅長蘇は「手を打つにも、明日の宴席で百里奇の腕前を見てからだな」と言う。
明日、陛下が文試に進む10名と接見するのは、時間稼ぎのためだと思う景睿。さらに理由をつけ百里奇と自分たちを戦わせる気だと考えた景睿は「少しでも痛手を与えられれば郡主も楽に戦えるだろう」と言う。「お前は皇子と同等の扱いで名を賜った。都の者は皆知っているが、北燕の者は内情を知らないはずだ。お前を皇子だと思えばさすがに遠慮する。どこかに付け入る隙が生まれるかも」と言う豫津。首を横に軽く振った梅長蘇は「それはどうかな。10人の名は秘密ではない。北燕の者が景睿の名を見て調べないと?」と言う。
「景睿の出生については、詳しい事情までは知らない」と梅長蘇が言うと、私が一番詳しいと豫津が話し出す。
身重の長公主は疫病が蔓延する都を離れ睿山の尼寺にいた。ある晩、同じく身重の天泉山荘の卓夫人が山を訪れ、長公主は隣に住まわせてやる。卓荘主は忙しく同行ができなかった。やがて長居公主と卓夫人は意気投合し、自然と一緒に過ごすようになる。そして嵐の夜、2人は一緒に産気づき、どちらも男の子を産む。しかし同じ部屋で産湯につけようとした時、激しい風で戸が壊れ、それによって蝋燭の火が消えてしまう。
「混乱した中であれば、どちらの家の子か分らなくなって当然だろう」と言う梅長蘇。生まれた子供の一方は翌日亡くなってしまい「陛下も決断を下せず、この名を彼に授け、謝家と卓家の両方の息子としたのです。おかげで両家は家族も同然。卓青遥が謝家の娘を妻とし、更に仲は深まりました」と豫津は言う。
宴席に招かれた梅長蘇は、陛下から「今回の文試はそちに任せた。朝廷の力となる以上、官職がなくとも客卿として待遇しよう」と言われる。
梅長蘇は霓凰郡主の隣の席に座ることに。
「単に座しても面白みに欠けます。皆、選び抜かれた勇士ゆえ、この宴席で再び腕を競わせては?」と言う誉王。皇太子は笑い「朝堂で勝負などもってのほか。何より父上の御前である」と言い出すが、梅長蘇が首を横に振るのを見て、すぐに「私が思うに、腕を競うなら程々がよいかと」と言い直す。
景睿は席から立つと「百里奇殿に挑戦させてください」と陛下に言う。「参られよ」と百里奇が受けてたち、2人は競い合いをすることに。
激しく戦う中、剣使いの景睿の手に剣が渡される。しかし、その剣も戦っているうちに奪われ、景睿は蹴り飛ばされてしまう。それでもまだ景睿は向かっていこうとするが、陛下が「やめよ」と止める。
ーつづくー
飛流、強いだけじゃなく力持ち!!
あの可愛さで(*´艸`*)
景睿たちと帰っちゃったのかと思ったら、しっかり護衛してたのね。
蒙摯が梅長蘇を助けてくれそう。
飛流が蒙摯を見る時の顔がおかしくておかしくて(≧∇≦)ノ彡
よっぽど悔しかったんだよね。
これからこの2人の絡みを見るのも楽しみになりそう。
景睿と百里奇が競い合っている間、梅長蘇が何かパクパク食べていたような?( ̄▼ ̄|||)
こういう場では何も食べない人のような気がしたから意外!!
↓ポチッと押していただけると嬉しいな。
よろしくお願いします
にほんブログ村
いつもポチッをありがとうございます(*´ー`*)
こんな信頼できる、能力が高い部下がいたら百人力です。
蒙摯は手紙をやりとりしていたとはいえ、当時の小殊の面影が微塵も残っていないというのによく分かったなあ。
景睿の出生の秘密もわかったけれど
双子ならともかく、どちらか分からなくなるなんて~と突っ込みたくなるわ。
霓凰郡主は何時気づくかな。
「縁がある人というのはどういうものか、知っているというの?」 という言葉・・・小殊のことかな。
お婿さん選びもどうなるのかなあ。
弟の穆青はお姉ちゃん子ですね~
競い合いをしてる間
確かに梅長蘇がもぐもぐ食べてました。
よ~く見てたら、みかんの皮をむいていたような。
二人で話しているシーンが沢山あるといいのに。
二人の白の衣装も本当にお似合いです~
あとは、小王爺こと穆青のお姉さんへの絡み方が
無邪気でかわいいです。
飛流とともにちょっと注目したいです。
個人的には、陛下にも。
古狸な感じなのですが、いいパパであってほしい
とこの回は妄想中です。
静王は、罪人の子供に対して優しい人なんですね、無言ながら人情味ありそうな、、。でも皇子でも、露骨に大鑑は差別するのね~。
梅長蘇、無事で良かったし、味方が増えて安心です。
「その気になれば見つかります。」
は、ほんとうにそうですよねー
蘇兄の流石のお言葉でした!
そして、ねこさんが書かれている
霓凰郡主の「縁なんてわかるの?」もよかったですねー
姐姐もコメントされているように飛流くんは
どんな時もちゃんと護衛していますし、
寒くないよう毛皮を掛ける心遣いも、いい子の証拠ですねー
ラストの、百里奇との戦いで剣を受け取ったときの景睿も素敵でしたねー
観戦には蜜柑がつきもののようですが、百里奇との戦いは心配です。。。
霓凰パパも心配のはず。。。
これら全て、単発の出来事ではなく、後々の伏線だったなんて、最初は知る由もなく・・・・。
2回目の今だから言えますが
様々なピースがいつのまにか当てはまって完成していくパズルのようでした。
百里奇と景睿との戦いは圧巻でした。
後ろ手で剣を受け取った景睿かっこよかった。
庭生も景睿の出生も百里奇も
これら全て、単発の出来事ではなく、後々の伏線だったなんて、最初は知る由もなく・・・・。
2回目の今だから言えますが
様々なピースがいつのまにか当てはまって完成していくパズルのようでした。
百里奇と景睿との戦いは圧巻でした。
後ろ手で剣を受け取った景睿かっこよかった。
景睿は武術十大ランキングでは兄よりは強いと言ってた第3位?2位は蒙将軍、では1位は?
違ってましたら、教えてください。