中国ドラマ「秀麗伝～美しき賢后と帝の紡ぐ愛～」第40話 あらすじ

「功臣　謀反を起こす」


麗華の事情を聞き「言語道断だ!私は都に向い劉秀を問いただします」と怒る鄧奉。鄧奉が「新野に戻ればいいのに」と言うと、麗華は「決まりが悪い」と返す。「ならば、ここにいてください。恩知らずで薄情な劉秀め。伯父上を呼び戻し、都を囲みます。劉秀を脅かして…」と言うと鄧奉は行きそうに。麗華は止めると「滅多なことを言っては駄目よ。私のために怒らないでちょうだい。洛陽で彼に会って、ようやく未練を断てたわ。私は自分の意志で後宮を出たの」と言う。権力争いの最中だからこそ距離を置くと。
鄧奉は「この育陽で休んでください」と言う。


陰家荘。陰興は「後宮に変化はありません。劉秀は朝儀で言いました“温厚な陰貴人には子が…子がないゆえ、后位を辞した”と。劉秀は姉上を待つつもりやも」と母・陰夫人に話す。「麗華は頑固よ、翻意は難しい」と言う陰夫人。陰興は「今回は劉秀が悪いのでは?」と言う。陰夫人は「天子に憤るなんて滅相もないことよ。それに陛下は麗華を愛しているわ。鄧奉が文をくれてよかった」となだめる。鄧奉は何と?と陰興が聞くと、陰夫人は「麗華が一緒にいるそうよ」と答える。
2人はしばらく麗華を鄧奉に預け、冷静になるのを待つことに。


ぼんやりと麗華が座っていると鄧奉が来る。「力を貸してください。兵法が得意だったでしょう?」と言う鄧奉。麗華は「それは昔の話よ。今は歩くのもひと苦労で役には立てないわ」と言う。それでも鄧奉は「陰戟将軍は無敵では?とにかく来てください」と言って麗華を連れて行く。

麗華を練兵場へ連れてきた鄧奉は、更始帝の配下・董訢が流賊を率い南陽の近くに潜んでいる、練兵は侍衛のためだと話す。「練兵を手伝えと?」と聞く麗華。鄧奉は「そうです。姉さんに訓練してもらえば、無敵の部隊を作れます」と笑う。


麗華が育陽にいると知り「私も行きます」と琥珀は陰興に言う。陰興は「姉上は息災だ。君はここにいろ」と話す。それでも洛陽では十分に守れなかったと、責任を感じている琥珀。陰興は「せっかく戻れたのだ、ここに留まれ。将来の話がしたい」と言う。この話題を避けようとする琥珀を、自分の近くへ来させる陰興。陰興は「私たちの将来を考えてほしい」と告げる。琥珀が返事に困っている所に陰夫人が通りかかる。「失礼します」と言うと、琥珀は行ってしまう。

2人で何の話を?と聞く陰夫人。陰興は世間話をしていたとごまかそうとする。陰夫人は「あなたの想いは知っているわ。まずは良家から妻を娶った上で琥珀を妾にしなさい」と話す。「それでは琥珀が哀れです。妾にする気はありません」と言う陰興。陰夫人は「琥珀はなのよ」と言う。しかし陰興は「琥珀をと思ったことはありません」と返す。陰興が麗華と同じで強情だと思った陰夫人は「もう結婚してもいい年頃よ。鄧奉もじきに妻を娶るとか。あなたも早目に相手を決めて、婚儀を挙げなさい」と言う。


「さすがですね。わずか2カ月で戦力が格段に上がりました」と麗華に言う鄧奉。麗華は「戦の勝敗を決めるのは、天の時、地の利、人の和。戦場では決して油断しないことよ」と言う。一緒にいた鄧奉の配下が「まさしく。陛下は黄河の洪水に乗じて5万の大軍を降したとか」と話しだす。「その他は?」と聞く麗華。もう1人の配下が「陛下は連戦連勝ですが、鄧禹大司馬は長安で大敗したとか」と答える。「伯父上が負けるはずがない。くだらない噂を報告するな」と鄧奉は言い返す。


濮陽は平定したが、西方が危うくなる。馮異が赴いていたが、劉秀に苦境を伝えてきていた。そんな中、耿弇が「南陽で董訢が謀反を」と報告する。呉漢が「俺が南陽に出陣しましょう」と言い、劉秀は平定を任せることにする。


「秀兄さんは董訢まで手が回るの?」と心配する麗華。鄧奉は「不毛な心配をしないでください。親族の多い南陽は、劉秀にとってどの場所よりも大事なはず。数日以内に援軍が到着しますよ」と言う。董訢は育陽まで来ないでしょうと。

鄧奉は育陽のそばにある村に連れて行くと言う。「紹介したい者がいるのです」と言う鄧奉に「誰なの?」と麗華は聞く。鄧奉が「お楽しみです」ともったいぶると「一体、誰よ?」と麗華がもう一度聞く。鄧奉は恥ずかしそうに「忘れたのですか?私は昨年、冠礼を行いました」と答える。すぐに結婚だと気付いた麗華に「相手に会ってください」と鄧奉は言う。


麗華は鄧奉と一緒に、鄧奉の許婚に会いに行く。しかし村は漢軍が略奪を働き荒らされていたうえ、大勢の民と一緒に鄧奉の許婚・李念も殺されていた。
呉漢の臣下が略奪をしたと知り、激怒した鄧奉は「殺してやる!」と言うと行ってしまう。麗華は吐血した李念の父を助けようとするが、古傷が痛み、思うように助けられない。


意識を失った麗華が目覚めると、そばには琥珀がいた。麗華が「なぜいるの?」と聞くと「呉漢は南陽を混乱に陥れました。お嬢様の身を案じた若様の命令でここに来たのです」と言う琥珀。「李家は?」と麗華が言うと「父君は死にました」と琥珀は答える。
鄧奉がどこへ行ったのか麗華から問い詰められ、言いよどんでいた琥珀は「鄧家の子弟を集め、周辺の将領と共に呉漢の陣営へ行ました」と話す。「謀反だと見なされるわ」と慌てて止めに行こうとする麗華。しかし「もう間に合いません。2日前のことです」と琥珀が言う。


「故郷の民の敵を討つ」と宣言した鄧奉は呉漢と戦う。

鄧奉が謀反を起こしたと知り驚く劉秀。朱裕は「呉漢を破った鄧奉は、民の支持を集めています。延岑や董訢、秦豊も鄧奉と結託したため、勢力は絶大です」と報告する。劉秀が「呉漢は?」と聞くと「負傷して蓋延の元に」と答える朱裕。劉秀は呉漢を遣わしたことを後悔し、南陽を平定するため賈復に即刻出陣するよう命じる。できるかぎり慰撫に努めよ、と。


戻ってきた鄧奉の頬を叩く麗華。麗華は「分かってるの?これは謀反よ」と叱る。「そのとおり!呉漢は無辜の民を大勢殺した。地の果てまで追いかけてでもかならず殺す!命で償わせる!」と鄧奉は怒鳴る。麗華は冷静になるように言うが、泣きながら「李念を殺されて、どう冷静になれというのだ」と鄧奉は言い返す。

鄧奉は敵を討つために董訢と手を組んだと話す。「お願いよ、逆賊とは結託しないで」と頼む麗華。鄧奉は「目の前にいる私をよく見てくれ。私は劉秀にとってすでに逆賊だ。だが私は間違ってはいない。罪に問われるべきは呉漢と劉秀だ」と言う。私たちは故郷も守れず呉漢に略奪と殺戮を許した、これでは先祖に顔向けできないと。


鄧晨は劉秀に跪いて頭を下げる。すぐに立たせた劉秀に「鄧奉は甥です」と言う鄧晨。劉秀は「悪いのは私だ。鄧奉は衝動的になったにすぎぬ」と言う。鄧晨は「なれど甥は強情で容易に引き下がらぬかと」と話す。「案じるな。まだ何とかなるはずだ。麗華が鄧奉と共にいる。あるいは麗華なら説得できよう」と言う劉秀。


鄧家と陰家は姻戚で交流が深いわ、これは見ものね、と過主は過珊彤たちに話す。「陛下は対応に苦慮しているとか」と言う過康。陰家と鄧家の愚挙により劉秀が過家を重用するはずだと思った過主は、過康に「陛下が戻ったら、呉漢の減刑を嘆願しなさい。また陰家は鄧家に加担したと奏上を。これで陰麗華は二度と洛陽に戻れぬわ」と言う。そこに瑛絡が来る。

瑛絡は許臙脂が懐妊したことを伝える。「薬を盛り、流産させて」と言う過珊彤。しかし過康は「許臙脂を後宮に留めましょう。陛下が陰麗華を連れ戻した場合、子供ともども利用できます。懐妊については、しばらく内密に」と言う。


臙脂が若様にお目通りしたいと、と瑛絡が伝え、過康は牢まで臙脂に会いに行く。
子供のことで話があると言う臙脂。過康は瑛絡を下がらせ、牢の中へと入る。「今さら話などあるまい。陛下の子を産めば、今後は幸せな日々を送れるぞ」と言う過康。臙脂は笑うと「私のお腹には、あなたの子がいます」と言う。驚いた過康は「虚言は許さぬぞ」と言うが、臙脂は劉秀とは寝ていないと話す。身請けされた時に、この身はすべて旦那様に捧げると決めた、もう誰にも身を任せないと。過康は臙脂を突き飛ばし「つけ上がるな。お前など過家の駒にすぎぬ」と言い捨て牢から出て行く。
瑛絡は陰でその話をすべて聞いていた。


瑛絡から話を聞いた過珊彤は「それでは許臙脂の子は、私の甥か姪だと言うの?」と聞く。うなずく瑛絡。そこに過主が来る。過主は「やっぱりね。これまでにも過康は幾人もの女子をはらませてきたの」と言う。「許臙脂に封号を与えるよう、陛下に頼みましょう」と言う過珊彤。麗華が後宮に戻ったら、臙脂と手を組むと。


臙脂は許美人に封じられる。嘆いた臙脂は「旦那様、ひどい男だわ」とつぶやく。


鄧奉が宛を攻めることを知り「宛を落として、そのあとはどうするの?皇帝になるつもり?」と麗華が聞く。「私の決意は揺らぎません。姉さんは劉秀や旧友と戦いたくないのでしょう」と言う鄧奉。麗華が「どうやって幕引きするの?」と言うと、鄧奉は「知りません。ただ敵を討ちたい一心です。宛を落とす前に劉秀が到着すれば、私は挟み撃ちに。巻き込まれぬよう、帰ってください」と話す。新野に帰るのは嫌だと言い返し、たたいたことを謝る麗華。麗華は鄧奉の肩に手を置き「旧友と戦いたくないわ。でも私はあなたの姉も同然よ。過ちは正してあげたい。私を信じて」と言う。


鄧奉が謀反を起こしたと聞き、焦った鄧禹は赤眉軍に奇襲をかけるが大敗してしまう。
その知らせが劉秀の元へも届く。鄧禹は雲陽に駐留していた。
劉秀は鄧禹を洛陽に撤退させ、代わりに西の戦線を馮異に任せることにする。


麗華も鄧禹が敗戦したことを知る。「なぜ鄧禹は功を焦ったのかしら?あまりに軽率だわ」と言う麗華。鄧奉は「叔父上は私を案じて勝利を急いだのです。焦ると判断を誤ります」と言う。
麗華は「宛の状況は?」と鄧奉に聞く。鄧奉は「確かに堅鐔は手ごわい相手で苦戦しています」と答える。麗華は「撤兵しましょう」と言う。しかし「説得は諦めてください。もう、あとには引けぬのです」と言う鄧奉。


私の過ちだ、戦機を逸して大敗を喫した、長安の民と陛下に申し訳が立たぬ、と自分を責める鄧禹。その時、馮異が来る。
馮異は鄧禹に「ここは私に任せて洛陽に帰れ。陛下は君を責めてはいない」と言う。鄧禹は「旧友として頼みがある。もう一度だけ戦わせてくれ」と頼む。敗将として帰還すれば鄧奉が…と。

馮異が「南陽へは朱裕が赴いた」と話すと「鄧奉はどうなる?まだ都には戻らぬ。馮異、共に戦ってくれ。手を組めば必ず勝利できる」と言う鄧禹。さらに跪いた鄧禹は「君なら分かってくれるはずだ。ここでの勝利は朝廷の権力争いに直結する。このまま帰京しては鄧奉の命を守れない」と言う。


全軍を壊滅させた鄧禹は、劉秀に印綬だけを返し故郷に戻ってしまう。劉秀は鄧禹の辞官を全軍に伝えるよう命じるが、爵位は残す。
「東の戦線に向かう。赤眉軍との決戦に臨むぞ。馮異と共に赤眉軍を挟撃する」と言う劉秀。


琥珀は「陛下は岑彭を征南大将軍に任じ、南陽に遣わすとか。耿弇と朱裕、王常も従軍するそうです」と麗華に伝える。「そんなに大勢で?西の戦線は?」と言う麗華。琥珀は「陛下が馮異と合流を」と答える。麗華は「朱鮪と王常はともかく、なぜ岑彭を?」と言う。「漢軍は董訢の陣営を目指しています」と言う琥珀。鄧奉は「その次の標的は私たちでしょう」と言う。麗華は「南征する将領の半数は同郷の者よ。かつての仲間とは戦わないで」と鄧奉に話す。

「漢軍が育陽に到着次第、開城して降伏しては?陛下なら許してくださいます」と言う琥珀。しかし鄧奉は「私に罪はない。悪いのは呉漢だ」と言う。麗華は「ええ、挙兵した動機は正しいわ。でも宛を攻めて多くの民を死なせたのよ。鄧奉、撤兵しましょう」と説得する。「投降すれば許されると思いますか?劉秀はともかく、呉漢は私の死を望むはず。投降すれば殺されるでしょう」と言う鄧奉。麗華は「大丈夫よ、私が守ってあげるわ」と言う。
鄧奉は宛への攻撃をやめ、ひとまず育陽に退くことにする。


麗華は鄧奉への攻撃を思いとどまらせるため、琥珀と共に漢軍の陣営へ行く。
朱裕に「戦わずに鄧奉を逃がして」と言う麗華。朱裕は「世情が乱れ陛下は焦っているのだ。なぜ、かき乱す?」と言う。麗華は「原因を作ったのは呉漢よ。同郷の者として理解できるはず」と話す。「だが今さらどうしようもなかろう」と言う朱裕。麗華は「岑彭と耿弇を説得してちょうだい」と頼む。朱裕は「あの2人は軍法を厳格に守る」と言う。そこに岑彭と耿弇が来る。

朱裕は「岑将軍。出兵前、陛下は仰った。“できる限り慰撫に努めよ”と」と岑彭に話す。しかし岑彭は「陰貴人、話は聞いていました。陛下が慰撫したいのは民です。鄧奉は宛を攻め、南陽の民を苦しめました。すぐに投降せねばなりません」と言う。「悪いのは呉漢なのよ」と言う麗華。それでも岑彭が「宛を責めたことは、どう釈明を?」と言い、麗華は何も言えなくなる。そんな中「鄧奉が奇襲を」という報告が。麗華は驚く。


ーつづくー


臙脂が懐妊!!Σ( ° △ °|||)
しかも父親は過康!!
あんなにひどい扱いをされても、臙脂は過康のために動くのかな…。
それとも自分から麗華や劉秀に真実を話すのかな。
それにしても過珊彤が平気で薬を盛るように命じたのも怖かった(*´Д｀*)

鄧奉が…。
まさかの展開に「えぇぇぇぇぇぇ」としか言えない(；△；)
呉漢はなぜ臣下に略奪や殺戮を許していたのか…。
鄧奉も鄧晨や鄧禹、他の親族のことを考えて冷静になってほしかった。
これから鄧奉はどうなってしまうの?
最初はあんなに無邪気だったのに(；д；)
鄧禹の姿が切なくて切なくて。


残りはあと10話。
まだまだいろいろなことが起きそう。


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