久しぶりの教育書。アクティブ・ラーニングについての本を読もうと思い、冬休みにいろいろと実践書、研究書などを探していましたが、結局、適度な薄さであったこの本をチョイス。
Amazonレビューなどでも書かれているように、アクティブ・ラーニングとは、「学習者(=生徒と捉える)が、能動的な学修への参加を取り入れた教授・学習法の総称」であり、この本では「学び合い」の実践としてまとめられています。
書き方が上手だなー、と思うのは、読んでいるとやってみたくなるところ。成功するんじゃないかなーと思わせてくれるところ。
でも、正直、実際に教壇に立っている人が、いきなりこれに切り替えてやることの失敗の恐怖ったら、皆無ではない。やれない訳ではないが、その自信をつけるためには、何回もの失敗を踏まえたからこそなのではないでしょうか。授業時間も限られたものでしょうから、その点についての心配、何より学習者は人間なので、すべての授業がアクティブ・ラーニングとして統一化されたとき、今度はアクティブ・ラーニングに対する堕落的な面がみえてくるような気もしなくもない。結局は、臨機応変にやらざるを得ない、時と場合により、講義形式のやり方に戻らないとも言い切れないような気がする。易・不易の話ですね。
ひとまず、アクティブ・ラーニングとは? と考えるきっかけに、あるいは「ちょっとやってみたいけど、手頃にできそうな、考えられそうなものはないか?」の参考資料として、本書は適度かと思います。これから様々な実践資料等にあたっていくのもひとつの手かと。
(参考図書)
・西川純『すぐわかる! できる! アクティブ・ラーニング』(学陽書房、2015.)