☆図書案内 アダム・カバット『妖怪草紙 くずし字入門』(柏書房、2001年)
新型コロナの感染が拡大している昨今。その拡大を防ごうと、アマビエという妖怪が話題になったのはつい最近の出来事。
【怪と幽 号外】 厄災を予言!? 疫病を退散!? 話題の「アマビエ」とは? その正体を妖怪博士が解説する
終息への願い「アマビエ」に託す SNSで話題、半人半魚の妖怪
「疫病が流行したら私を描いた絵を見せよ」 妖怪「アマビエ」と絵心も拡散力もない人が出会った漫画がゆるくてほっこり
妖怪、お化け、怖いものというイメージがあるものもありますが、アマビエは疫病退散の化け物?として、SNSで拡散されていると言います。
そんな影響もあって、という訳ではないですが、こんな本を古本屋で見つけて買っていたのを思い出し、読了。
本来は「くずし字」の勉強をしようと思って入手したわけですが、まずはテキストの内容を把握するところから。
改めて妖怪の世界を覗いてみると、まぁ、何とも「人間的」な世界だこと。妖怪がみんなで読書をして、驚かしかたの勉強をしたり、
人間を怖がらせた手間賃を請求したり、付喪神の所帯の話があったり、色恋沙汰があったり・・・。
「妖怪」を通して見えてくる江戸文化って、やっぱり興味深いものがあります。
また、最近「落語」を聞いていることもあり、いろいろとシンクロしてくるものがあります。
なるほど、ネットがない時代だって、たくましく、そして豊かな心を持っていた時代があったんですよね。
暗いニュースが多くて、活動自粛のなかで鬱々とする感じがあるいまですが、もうちょっと世間が落ち着いて、あったかくなったら、
水木しげる第二の故郷。調布市・深大寺へ鬼太郎に会いに行こう! とかにも行ってみたいなぁ。
アマビエ(『肥後国海中の怪』京都大学附属図書館蔵)