ブログの練習

ブログを書く練習です。
最近はレトロな計算機(電卓、マイコン、パソコンなど)
に関することを書き始めました。

Toshiba EX-80

2022-12-14 15:08:45 | マイコン
EX-80を入手しました。以前にマニュアルを入手していて、それに回路図やモニタプログラムのソースが記載されているので、そのうちクローンを作りたいと思っていたところなのですが、本物を入手できました。
CPUは8080の東芝版、TMP9080AC。金脚CerDIPです。その横にはシステムコントローラー8228の東芝版、TDP8228P。クロックジェネレーターも東芝版のTDP8224P。


その右側のTMM331APはモニタープログラムのマスクROM(2k x 8bit)、TMM314Pは1k x 4bitのRAM、2つで1kByteです。拡張用のソケットもあるし、こうして見るとEX-80はTK-80よりワンボードマイコンとしての規模は大きかったんですね。TVインターフェースも付いてるし。


その横にはI/Oポート8255の東芝版、TMP9555Cです。これも金脚のCerDIP。豪華です。


上の方に行くと、8251の東芝版、TMP9551C。USARTの通信用LSIです。


その横にあるホワイトセラミックのICはT3477A。これは見たことのないICなので調べてみたところ、EX-80用のキャラクタジェネレーターでした。大文字のアルファベット、数字、記号、カタカナの文字データが入っています。


もう1つ、RFモジュレータの下にあるのも見なれないIC。TC5003P。これは同期信号発生用(TV Sync Generator)とのことです。


とりあえず電源を入れてみました。電源は+5V, +12V, -5Vの3電源です。マニュアルには+5Vは2.5A以上とありましたが、まあ大丈夫だろうと思って2Aの電源を使用。1.27Aなのでまだ余裕あり。


残念ながら、電源を入れてもLEDは点灯せず。


しかし画面には何か出ているような気配。


同期を調整したら文字が出てました。

SW2(BIT/CHAR切り替え)をBIT側にしたらちゃんとピクセルになりました。VRAMからTV出力あたりの回路は正常に動いていそうです。


サーマルカメラの画像。LED周辺の温度が低いので、どこかで断線してるとかかなあ。しかし作業部屋の気温低すぎだな。


回路図付きのマニュアルという超強力なアイテムがあり、部品もほとんど標準ロジックなので、電卓の修理とかに比べると簡単そうではあります。


とりあえず今日はここまで。



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Tang Nano 9K にVectrexっぽいものを実装する

2022-12-11 17:56:35 | FPGA
先日のブログに書いたように、Tang Nano 9KにVectrexを実装している人がいたので真似してみました。
動作してる様子がこちら。最初は想定通りの動作をしてくれず、キーが効いたり効かなかったりという謎な状態で、結局キー入力の論理が思っていたのと逆だったのが原因だったのですが、それに気がつくまで結構苦労しました。(全く動かないというわけではなく、動いたり動かなかったりだったので。)


DE10-liteというFPGA評価ボード用のソースファイル一式がSourceForgeで公開されており、それをもとにしています。
トップモジュール、プロジェクトファイル、周辺部分の回路図をGitHubに置きました。(オリジナルのソースや、動作に必要なROMは含んでいません。)
GitHub - ryomuk/tangnano9k-vectrex: Tang Nano 9K top level module for vectrex

GitHub - ryomuk/tangnano9k-vectrex: Tang Nano 9K top level module for vectrex

Tang Nano 9K top level module for vectrex. Contribute to ryomuk/tangnano9k-vectrex development by creating an account on GitHub.

GitHub

 

出力がラスターなので、良く見るとVectrexっぽくなくてMAMEと変わらないような気もします。私はMAMEにはあまり興味を持てなかったのですが、MAMEに比べるとFPGA版は面白みを感じます。DAコンバータを付けてオシロに出力したりもしたいけど、積み基板になってるSCOPETREXを片づける方が先かなあ。
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Tang Nano 9KにSBC8080を実装してみる

2022-12-08 11:13:27 | FPGA
Tang Nano 9KというFPGAボードが流行っているようなので買ってみました。秋月で税込2480円。Aliだともう少し安いようですが、ケチるほどの値段ではありません。機能を考えたら何でこんなに安いんだろうと不思議に思うぐらいの安さです。開発環境もタダだし。これ20年前なら何百万円とかのレベルなのではないだろうか。
実はFPGAを使うのは20年以上(ほぼ30年?)ぶりで、完全に浦島太郎状態です。ハードウェア記述言語は、修論でVerilogを、会社に入ってからVHDLを少しだけかじった程度なので完全に忘れています。というわけなので、リハビリから始めることにしました。
まずはインターフェース2022年12月号の付録を見ながら開発環境をインストール。書き込み用ツールは別途用意するとありましたが、私の環境ではそのツールはボードをうまく認識してくれず、メーカー(Gowin)が配布してるEDAのプログラマーで問題無く書き込めたのでそちらを使うことにしました。
Lチカも問題無く動いたので、次は何を試してみようかと調べてみたところ、4KBASICを実装している人がいたので真似してみることにしました。Twitterではスペースインベーダーや風船割りを実装している人やVectrexを実装している人もいるので、将来的にはそのぐらいの物を作ってみたいと思っていますが、とりあえず簡単そうなところから始めてみます。

参考にしたブログがこちら。

Tang-Nano-9KでBasicを動かす - Qiita

#目的 Tang-Nanoについて調べていたら、Tang-Nano-9Kと言うボード名が引っ掛かった。 Sipeedの新商品らしい。 ◆◆◆ これを買わなくてどうする ◆◆◆ という事で、ど...

Qiita

 

light8080というCPUコア

GitHub - jaruiz/light8080: Synthesizable i8080-compatible CPU core.

Synthesizable i8080-compatible CPU core. Contribute to jaruiz/light8080 development by creating an account on GitHub.

GitHub

 

を使って、tangnanoで動かしたということのようです。
github(tang-nano-9K/l80soc_4KBAS at master · hi631/tang-nano-9K)にコードを置いてくれていたのでダウンロードしてビルドしてみたところ、ちゃんとBASICが起動しました。
しかし、マンデルブロ集合のベンチマークを走らせてみたところうまく動きません。原因を調べたところ、どうやらIF文がfalseになったときに止まってしまうみたい。ここをスタート地点にしてデバッグするのはあまり気が進まなかったので、オリジナルのlight8080コアをスタート地点にしてインストールし直すことにしました。

上記light8080のgithubのREADME.mdによると、
- このプロジェクトは以前はOpenCores(https://opencores.org/projects/light8080)にあった。
- Verilog版はまだGitHubに移していない
- Altair 4K BasicのデモもGitHubに移していない
ということだったので、OpenCoresのアカウントを作成して古いプロジェクト一式をダウンロードしてみましたが、どうやら別の人がGitHubに置いているこれ
GitHub - ofenerci/light8080: Lightweight 8080 compatible coreと同じもののようでした。

Verilog版とVHDL版を見比べてみたところVHDL版の方がわかりやすかったのと、オリジナルがVHDLの方だということもあるので、VHDL版で始めることにしました。
ここから紆余曲折があってデバッグに3日ぐらいかかったのですが、出来上がったのがこれ。

GitHub - ryomuk/tangnano9k-sbc8080-light8080: SBC8080-like computer implemented on Tang Nano 9K using light8080 CPU core

SBC8080-like computer implemented on Tang Nano 9K using light8080 CPU core - GitHub - ryomuk/tangnano9k-sbc8080-light8080: SBC8080-like computer implemented on T...

GitHub

 

コア部分はオリジナルのコードをそのまま使用、mcuフォルダにあった周辺部分のコードを改変して、メモリ空間をSBC8080っぽくしています。主な修正内容はREADME.mdに書いた通り。
電脳伝説さんのsbc8080_datapack(下記サイトから入手)に入っているBASICやモニターのプログラムが動くことを確認しました。

SBC8080 CPUルーズキット

スイッチサイエンスさんのマーケットプレイスでSBC8080 CPUルーズキット(550円+税)の販売を開始しま…

電脳伝説

 

マンデルブロ集合のベンチマークは70秒。2MHzの8080実機だと10分ぐらいのようなので、8.5倍速いようです。ちなみにTang Nano 9Kのクロックは27MHzです。




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Intel 4004 (その4) Lチカの巻

2022-11-22 19:54:47 | マイコン(4004)
eBayで買った4289(Memory Interface)は10日ほど前に無事到着しました。商品写真が適当だったので若干心配だったのですが、まともそうな外観のものが届きました。

で、動作確認用にブレッドボードで組み立てたのが冒頭の写真です。ROMは1702、RAMは4002です。4002の出力ポートにLEDを継げています。最近のLEDは30μAとかでも点灯するので、100kΩで4002に直付けしています。昔はトランジスタやドライブ用のICなどが必要だったのですが楽になったものです。
最初は出力ポートのアドレスを設定し忘れていたり、TEST信号の正負を逆に考えていたり、ハンドアセンブルでミスをしたりしてすんなりとはいかなかったのですが、ROMを7~8回焼き直してなんとかLチカに成功しました。動いている様子がこれ。

基本的な構成での動作が確認できたので、次はROM、RAM、入出力を増やしていこうと思います。
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Intel 4004 (その3) 1702A EPROM用ライター(プログラマー)を自作する

2022-11-04 21:14:41 | マイコン(4004)
先日eBayでIntel 4004用のメモリインターフェース4289を購入したのですが、到着予定は11/16~22でまだ届いていません。届いたらすぐに動作確認をしたいので準備を進めることにしました。
過去に白セラミックのIntel C1702Aが8つも載った基板(下記写真)を入手しており、ROMはこれを使おうと思っています。

ただ、これをいきなり使うのは怖いので、実験用のROMを調達しました。

NS製の白セラミックは上記ROMボードと同時期に入手していたもの、黒セラミックは新規にeBayで買ったものです。3つで60PLN(約1800円)、送料31PLNでポーランドから10日ほどで届きました。

このROMですが、27xx系のROMとは電圧や作法が違うので、普通のROMライターでは書けません。Retro Chip Tester (RTC)もアダプターを使って読み込み(ダンプ)はできるのですが、書き込み用のアダプターはまだありません。


"1702 programmer"でググったところ、参考になりそうなサイトが2つ見つかりました。(この記事の末尾の参考文献参照)
[1]の方はリーダー機能とライター機能の双方を完備しているので若干複雑な回路になっています。[2]の方はライター機能に特化したもので、かなり簡単な回路です。[2]に紹介されている文献[3]もとても参考になりました。具体的な作り方がわかったのでIntel のオリジナルの資料[4], [5]で仕様を確認。(順序が逆な気もしますが。)
読み込みをRCTに任せて、書き込み専用のライターならわりと簡単に作れそうな気がしてきました。
書き込みに必要なことをまとめると、
・電源は+12V, -47V
・Vcc=0V, Vbb=+12V, /CS=0V
・PROGRAM=-47V, Vdd=-47V, Vgg=-35~40V(-47Vからツエナーダイオード(9.1V)で作ったやつでOK)。
・PROGRAM, Vdd, Vggはパルスで与える。(Duty比20%以下、立上り立下り1μs以下)
・D1~D8は0Vで"0"、-47Vで"1"。
・A0~A8は0Vで"1"、-47Vで"0"。
・上記信号をタイミング仕様に従って生成して1byte書き込み、12ms以上休む。
・アドレス0x00~0xFFへの書き込みを32回繰り返す。
文献[3]ではアドレスやデータをトグルスイッチで与えていたので、1つのアドレスに対し32回繰り返してから次のアドレスに行けばいいのかと思ったのですが、文献[4]に
"For best results, the 1602A/1702A should be programmed by scanning through the addresses in binary sequence some 32 times. Each pass repeats the same series of programming pulses. The duty cycle for applied power must not exceed 20%. As result, each pass takes about 4 seconds, with the 32 passes taking just over 2 minutes."
とあるため、「"0x00~0xFFへの書き込み"を32回繰り返す」が正しいやり方のようです。
タイミングに関する仕様はこんな感じ。


肝心のProgram Pulse WidthはMAX.=3msと規定されているだけで、MIN. TYP.が提示されていないのですが、とりあえず2.5msにすることにしました。

ホスト用のマイコンには、文献[1]ではArduino、[2]ではPCを使っているようでしたが、私は以前にVFDインターフェースを作ってノウハウのあるRaspberry Piを使うことにしました。
ロジック系と-47V系とのインターフェースには、トランジスタアレイTBD62083(部品情報)が使えるんじゃないかと思って調べてみました。

一見するとインバーターロジックですが、入力が2.5V以上でON、0.6V以下でOFFのスイッチ(出力端子OがGNDにつながる)のような働きをします。

・出力耐圧50V, 電流500mA/ch。(電圧はギリギリだけどOK、電流も余裕。)
・ターンオン時間=0.4μs, ターンオフ時間0.8μs。(要求条件の1μsを満たす。)
・入力2.5VでONなのでラズパイのGPIOでもOK
(と書いていて今気がついたのですが、ラズパイのGPIOって3.3V系でしたね。実測したら余裕で3V出てるから結果オーライでした。と書いてさらに調べたら、CMOS3.3V系の出力は直接5VのTTLにつなげてもいいのね。VFD用のインターフェースでは真面目にレベル変換用バッファを挟んでたけどもしかして不要だったか・・・)
ラズパイのGPIOのGNDを-47Vに接続して大丈夫か若干不安だったのですが、試してみたら期待通りの動作をしてくれました。

今までは、オシロスコープで50V/divなんて何に使うのだろう?コンセントの電源でも測るのか?とか思っていたのですが、まさかデジタル回路の工作で使うことになるとは。
パルスのエッジも1μsをなんとか満たしていそうです。


電源は過去にメルカリで買ったMatsusadaの絶縁出力の安定化電源。これのおかげで電源部分をサボれてかなり助かりました。


ラズパイ用の電源はモバイルバッテリーを使いました。-47Vが絶縁出力なので多分USBアダプタでも大丈夫だとは思うのですが、ラズパイ側のGNDを-47Vに接続するので念のため。


一つ大事なことを書き忘れていました。今回使っているRaspberry PiのOSはリアルタイムOSではないので、書き込み信号発生時のタイミングが保証されません。一番心配なのは、PROGRAM, Vdd, Vggのパルス信号をアサートしているときに割り込みがかかって3msを超えてしまう事態です。最悪の場合にはROMが壊れてしまうかもしれません。
というわけで、"raspberry pi 割り込み禁止"でググったところ、[6]のサイトが見つかりました。Raspberry Pi Zeroでこれを試したところ期待通りの動作をしたのでこれで解決しました。Pi 4での方法は見つけられなかったので、今回のプログラムはPi Zero専用になっています。

完成した書き込み器の回路図はこちら。[PDF]

プログラムはGitHubで公開しています。
GitHub - ryomuk/prog1702: A simple programmer using Raspberry Pi Zero for Intel 1702A vintage EPROM

GitHub - ryomuk/prog1702: A simple programmer using Raspberry Pi Zero for Intel 1702A vintage EPROM

A simple programmer using Raspberry Pi Zero for Intel 1702A vintage EPROM - GitHub - ryomuk/prog1702: A simple programmer using Raspberry Pi Zero for Intel 1702A...

GitHub

 


書き込みの様子です。


書いたROMをRetro Chip Testerでダンプ。無事書き込めていることが確認できました。


■参考文献、サイト
[1] A compact programmer for 1702A EPROMs – Matt's Tech Pages
[2] Building a Simple 1702A EPROM Programmer by Stephen H. Lafferty
[3] "Low-Cost EPROM Programmer" by Dan Vincent, Popular Electronics, Feb.1978
[4] "Read Only Memories", The Intel Memory Design Handbook, Aug. 1973, pp. 2-1~2-5
[5] "Silicon Gate MOS 1602A/1702A", Intel Data Catalog 1975, pp. 3-7~3-13
[6] Raspberry Pi で割り込みを禁止したい (≒DI/EI したい)by @yagshi

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Intel 4004 (その2) クロックの巻

2022-10-06 19:30:41 | マイコン(4004)
注文した部品が届くまでだいぶ時間がかかりそうなので、とりあえず電源とクロックを食わせて何らかの反応を示すか試してみることにしました。8Bit-MuseumのCPU NOP tester(Hardware Projekte – CPU NOP-Tester – 8Bit-Museum.de)のようにLEDを光らせようかと思いましたが、4004のアドレスバスは4bit×3に時分割されている上に、データバスも兼ねているためちょっと面倒くさそうです。というわけで、手始めにオシロで観測することにしました。
実は私、信号レベルが+5Vのデジタル回路以外はほとんど経験が無く、+5V, GND, -10V(データシートにはVSS=GND, VDD=-15Vという記載もあり)という回路は初めてです。変なことをして大事な4004を壊しては悲しいので、できるだけデータシートに忠実に組むことにしました。

ユーザーズマニュアルで見つけたクロックジェネレータはこんな感じでした。

発振部分のマルチバイブレーターは抵抗で周波数を調整、駆動部分はディスクリートのトランジスタ。かなりアナログっぽい回路です。デジタル回路ですら+5Vしか扱ったことがない私には敷居が高いです。

別の資料に載っていたのがこれ。

水晶で発振してカウンタで7分周して、クロックドライバICでレベル変換。これなら私にも理解できました。
9316というカウンタは入手困難っぽいので、手元にあった74LS163で代用。74H04は若松に注文しましたが、いつ届くかわからないので74S04で代用しました。MH0026の代用のDS0026も若松に注文中なのですが、4004が入っていたパーツ箱にたくさん入ってるのを発見。買わなくても良かったのか・・・。(若松にはメタル缶タイプとDIPを注文中。)


ちなみにトラ技に下記のような簡単な回路が紹介されていたのですが、ちょっとこれは・・・と思ったので見送りました。


2相クロックを作る部分はただのカウンタと組み合わせ回路なので簡単です。DS0026によるレベル変換の仕組みを理解しようとデータシートを読んだところ、「TTL/DTL compatible inputs」と書かれています。なるほど、TTLレベルで受けてV+, V-の振幅に変換するのね。と思ったのですが。


GNDがありません。入力の電圧どうなってるの?という疑問がわきました。

表を見ても理解できず。


クロック波形みるだけなら4004は使わなくていいのでとりあえず回路を組んで見てみることにしました。上から、カウンタ用クロック(TTLレベル)、φ1, φ2(DS0026の出力)、φ2(DS0026の入力)です。


なるほど。コンデンサによって入力のフロアがV-になっているのね。理解しました。(私のアナログ回路のレベルはこの程度なのです。)

綺麗な二相クロックが出来たので、4004に通電する準備が整いました。念のため、電流の上限値は低めに設定。


4004搭載。


電源ON! ちゃんとSYNC(Ch.1)が観測できました。


D0~D3はこんな感じ。


とりあえずそれっぽい信号が出てるので、壊れてはなさそう。もう一つの4004も同様でした。
続きはメモリインターフェースD4289が届いてからかな。(むしろそれがちゃんと動くかどうかが心配。)

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Intel 4004 (その1)

2022-10-03 20:45:55 | マイコン(4004)
Intel MCS-4 Micro Computer SetのCPU 4004です。幸運にもヤフオクで入手することができました。
商品名は「★ パーツボックス 中古品 + 多種半導体部品入り  2ケース ★」、商品説明には「半導体の内容等については添付写真にてご確認下さい。」としかなく、4004に関しては一切言及されていませんでした。肝心の商品写真も下記のように不鮮明なものしかなく、拡大しても数字は読み取れなかったのですが、たぶん4004だよなあ、もしかしたら4001かもしれないけど最悪4001でもいいやという気持ちで入札しました。
これがその商品写真(の一部を切り出したもの)。


4004に気付いて入札していた方がもう一人いたのですが、その方も外したら痛いと思って入札額を抑えていたとのこと(twitterでの回答)。商品が不明確だったことが幸いして落札することができました。
とはいえ、実物が届くまでは半信半疑で不安だったのですが、ちゃんと4004が2つと、その横には8008が二つ並んでいました。(冒頭の写真です。)
さらに、スポンジの裏には4001が1個と4003が2個挿さっていました。


お話でしか読んだことのないCPUだったのですが、実物が手に入ったので動かしてみるべく勉強開始。1975年発行のインターフェース「マイクロプロセッサのすべて第1集」(トラ技別冊として発行された、月刊誌になる前のもの)とトランジスタ技術1974年9月号を本棚から発掘してきました。データシートはbitsavers.org(Index of /components/intel/MCS4)に発見。


以前オレンジピコショップで購入して積み基板になっている「SBC4004/Busicom-141PF専用プリント基板」があり、もしかしたらそれを使えば手っ取り早く動かせるのかもしれませんが、せっかくなので自分で一から勉強して、できるだけデータシートに忠実に、当時の資料を参考にしながら、部品もなるべく昔のものを使って動かしてみようと考えています。
とりあえず、4002を4つeBayの中華ストアに注文、クロックジェネレータ用の部品を若松に注文したところです。ROMをつなげるために4289も欲しいのですが、eBayでイギリスの店が売ってるやつは商品写真が無い上に商品名が"D4289 Transistor"なのでsellerに問合せ中。

【2022/10/3 20:43 追記】
sellerから回答が来た。実物の写真が無いのが不安だけど、過去に買った人が3人ぐらいいるらしいのと、sellerの評価がそれなりに高いのを信じて購入。

送った質問。修正前の商品名、画像。


sellerからの回答。修正された商品名と画像。


買っちゃいました。

たぶんこの部品はマイコンとレベルコンバーターがあれば作れるのだろうけど、4004を動かすために21世紀のマイコンを使ってメモリに接続したりしたら、一体何をやっているんだろうという気持ちになりそう。なので、できるだけ当時の部品だけでやろうと思います。

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CASIO AL-2000

2022-09-26 11:39:56 | 電卓
CASIO AL-2000です。以前にブログに書いたAL-1000(CASIO AL-1000 - ブログの練習)の後継機です。
ググってみると、下記のサイトに割と詳しい情報がありました。
・The Old Calculator Web Museum (Casio AL-2000 Programmable Calculator)
・John Wolff's Web Museum (Casio AL-2000 Programmable Calculator)

この個体はメルカリで売られているのを見つけて購入したものです。京大工学部工業化学教室で使用されていたもののようで、状態も良さそうだったので、ニキシー管だけ抜かれて時計の材料にされては大変だと思い即購入しました。


残念ながら動作はかなり不安定で、キー入力していると暴走してしまいます。動作の様子はこちら。動画の最後にかろうじて2の平方根の計算に成功しています。

一度暴走するとしばらく時間が経たないと動かないという状態なので、コンデンサがらみかと思い、交換してみることにしました。
とりあえず筐体を開けて見ます。側面と後ろのネジ4個を外すだけで簡単に開きました。


うしろはこんな感じ。

金具を外してみたところ。

側面。


基板は5枚構成。AL-1000に比べるとだいぶゆったりした作りになっています。
一番上の基板はニキシー管ドライバだと思われます。

1枚目の基板の裏面。

2枚目と3枚目の基板はシーケンス制御用かな?The Old Calculator Web Museum (Casio AL-2000 Programmable Calculator)ではmain1, main2と書かれています。
2枚目の表。

2枚目の裏。

3枚目の表。

3枚目の裏。

4枚目。演算用の回路と思われます。

4枚目の裏。

演算用と思われるIC。

5枚目。メモリ。

5枚目の裏。

コアメモリ。三菱電機製です。

おまけに電源基板。

電源基板の裏面。


AL-1000のときのように明確に壊れたような部品はなく、とりあえず電解コンデンサを全部交換してみたのですが、外したコンデンサを測定しても特に劣化している様子も無く、症状改善せず。というか、キー入力も効かなくなってしまった。トホホ。ACやPROGRAMキーは反応していて数値が入力できない状態。これ以上いじってさらに悪化させるのも怖いので一旦ここで終了。もう少し修理のノウハウを蓄えてから再チャレンジします。


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SBC8080 with TK-80サブボードにSN713を付ける

2022-09-05 15:14:58 | マイコン
PayPayの戦略にはまってしまい、月に1回Yahooショッピングで買い物をしなくてはいけないので、オレンジピコショップで買った基板や部品がかなりたまっています。今回は積んであった基板の1つ、TK-80サブボードを組み立てることにしました。
SBC8080の方はちょっと前に既に組み立てていて、CPU&部品チェッカーとして使うのが主な目的なのでソケットが全部ZIFになってます。
TK-80サブボードの商品説明によると「SBC8080またはSBC8085をTK-80互換機にするための専用基板です。」ということで、どの程度の互換性があるかは特に気にしないで買ったのですが、開発した方のブログ(JR2XZY ブログ)によると、TK-80の本物のモニタがそのまま走るというちゃんとした互換機でした。
組み立てるだけなので特に大変なところもなく完成しました。

モニタは「復活!TK-80」の付録のPDFファイルをコピペしてエディタで編集して作ったbinファイルを使いました。(本物のTK-80もあるのでROMを吸い出せばいいのですが、こっちの方が簡単だったので。)
結構誤植があったのでちょっと手間取ったのですが、とりあえず動きました。
しかし、ZK-80のとき(ZK-80(TK-80互換機)のLED改装)もそうでしたが、このLEDでは画竜点睛を欠きます。
というわけで、SN713をつなげることにしました。今回もカソードコモンのLEDが使われているので、アノードコモンへの変換が必要になります。
ZK-80Pのときは表示用のドライバにMAX7219が使われていたので、トランジスタアレイを外付けで2つ付けて対処したのですが、今回はもう少し簡単に(部品交換だけで)出来そうです。用意する部品はこの2つ。

(1) コモン側をドライブしているトランジスタアレイ(TBD62083(シンク型))をTBD62783(ソース型)に交換
(2) セグメントをドライブしている74ATC573を74ATC563(573の出力反転)に交換
これだけで出来ました。
TBD62083(シンク)<->TBD62783(ソース)、74573(正論理)<->74563(負論理)という対となる部品が存在したおかげで部品交換だけで出来ました。(実は最初、トランジスタアレイに電源をつなげるのを忘れて動きませんでした。シンク型は電源不要なんですね。)
とりあえずOSLAMのアノードコモンの4桁LEDで動作確認できました。

SN713のセグメントの配線は面倒なので、以前作って余っているボードを流用。

完成しました。

キーボードも本物っぽい部品に交換したいなあ。

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FM-7のキーボード修理

2022-08-15 14:36:15 | レトロPC
外観が汚かったせいか、箱、説明書付きで1700円(+送料1850円)と、送料の方が高い値段で入手できたFM-7。キーボードの調子がかなり悪く、半分以上のキーが入力できない。入力できるキーはたったこれだけ。

接点復活剤とか注入すれば直るのではと甘く考えていたんだけど、FM-7のキー不良は交換しなきゃいけないという情報をTwitterで見つけてちょっと心配になる。
キー不良(数個程度)のFM-7がもう一台あるから、最悪こっちをドナーにして使えるキーだけ使えばいいかと思いながらとりあえず分解してみたところ、初めて見る構造のキーボード。


テープみたいなのを剥がして接点復活剤をかけてみようかと思ったのですが、念の為にもう一度ネットを調べて見たところ、「FM-7のキーボードはグリグリすると直る」という情報を発見。出典はこちら。

富士通 FM-7の内部写真

ジャンク品のFM-7を1,000円で購入しました。 1982年発売 126,000円 ジャンク品でしたが正常に動作して、拡張スロットには漢字ROMとFDDインターフェースもささっていま...

 

半信半疑で試してみました。

テスターで確認してみると、確かにグリグリすると直ってる感じだったので一通りグリグリしてみたところ、

なんと直ってしまいました。実は、直ってないキーが数個あったのですが、バシバシ叩いたら打てるようになりました。
というわけで、今回のトリビアは、
「FM-7のキーはグリグリすると直る。」
でした。( ・∀・)つ〃∩ ヘェーヘェーヘェー
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