《7/21読了 ロッキング・オン 2012年刊 【書評対談】 きたかみ・じろう(1946~) おおもり・のぞみ(1961~)》
雑誌「SIGHT」連載の書評漫才、2008年から2012年までの分、169冊。
選書はエンタメ中心で、だから、うまいか下手かって評価になるんですね。
最初、二人が連発するこの「うまい」に少し抵抗を感じました。
でも、おかげでひとつわかってしまった。
自分は現在のいわゆる「エンタメ」があんまり好きじゃないってことが。
巧みに作られたお化け屋敷に行くぐらいなら、心霊スポットに行きたい、というわけです。
(いや、どっちも行かないけど)
じゃあこの本がつまんなかったかといえば全然そんなことはなく、「仲良しだけど気が合わない(帯より)」二人の掛け合いのおもしろいったらなかったです。
「書評漫才」とは言い得て妙。
たまに意見が一致するのもまた一興。
(ある競馬SF作品に対して)「誰が読むんだ、オレ以外に!」(北上次郎の名言 188p)
(辻村深月「ツナグ」に対して)「オレ、いちばん心配なのは、自分が死んだあと、誰も呼び出してくれないんじゃないかってことね」(北上次郎の名言その2 310p)
(俳人鈴木しづ子を追ったノンフィクションを書いた筆者に対して)「僕はむしろ、しづ子よりも、著者の感情の迸りのほうがよっぽどおもしろかったですね。しづ子の人生はどうでもいいから、著者がそれを調べていく過程の話をもっと詳しく書いてくれと思ったくらい。『調べた結果わかったことは、いちいち書かなくていいから!』と言いたい」(大森望の名言 384p)
しかし、仕事とは言え、次々と出る新刊本をこれだけ読むのはしんどいな~というのが率直な感想です。そっちにも敬服する。
/「読むのが怖い!Z 日本一わがままなブックガイド」北上次郎 大森望
雑誌「SIGHT」連載の書評漫才、2008年から2012年までの分、169冊。
選書はエンタメ中心で、だから、うまいか下手かって評価になるんですね。
最初、二人が連発するこの「うまい」に少し抵抗を感じました。
でも、おかげでひとつわかってしまった。
自分は現在のいわゆる「エンタメ」があんまり好きじゃないってことが。
巧みに作られたお化け屋敷に行くぐらいなら、心霊スポットに行きたい、というわけです。
(いや、どっちも行かないけど)
じゃあこの本がつまんなかったかといえば全然そんなことはなく、「仲良しだけど気が合わない(帯より)」二人の掛け合いのおもしろいったらなかったです。
「書評漫才」とは言い得て妙。
たまに意見が一致するのもまた一興。
(ある競馬SF作品に対して)「誰が読むんだ、オレ以外に!」(北上次郎の名言 188p)
(辻村深月「ツナグ」に対して)「オレ、いちばん心配なのは、自分が死んだあと、誰も呼び出してくれないんじゃないかってことね」(北上次郎の名言その2 310p)
(俳人鈴木しづ子を追ったノンフィクションを書いた筆者に対して)「僕はむしろ、しづ子よりも、著者の感情の迸りのほうがよっぽどおもしろかったですね。しづ子の人生はどうでもいいから、著者がそれを調べていく過程の話をもっと詳しく書いてくれと思ったくらい。『調べた結果わかったことは、いちいち書かなくていいから!』と言いたい」(大森望の名言 384p)
しかし、仕事とは言え、次々と出る新刊本をこれだけ読むのはしんどいな~というのが率直な感想です。そっちにも敬服する。
/「読むのが怖い!Z 日本一わがままなブックガイド」北上次郎 大森望