野老の里

奥武蔵をメインに日帰りの山歩きを中心としたブログです

奥武蔵へようこそ 2023年5月28日 屋船山から平野砦跡を経て糸引山

2023年06月01日 | 奥武蔵へようこそ
(屋船山の山頂)

注意:屋船山・平野砦跡・糸引山周辺には道標がありません。道の無い山を歩いた経験を必要とします。

飯能アルプスという愛称が付けられている高麗川右岸尾根には天覧山から横見山まで延びる長大な縦走路を中心に多くのハイキングコースが設けられ、土日ともなれば一般ルートでは登山者が絶えることが無いほどの人気がある。その一方でハイキングコースから漏れて訪れる人がごく僅かという山も少なくない。かつて歩いたりゅうがい山(龍崖山)吹上山はその代表例だ。今回はそんなマイナーな山を歩こうと考え、天覚山の東にある屋船山から登って飯能アルプスを縦走し、大高山の北東にある平野砦跡(物見山)・糸引山(鷹ノ巣山)まで歩く予定だ。

屋船山を登る
朝7時より少し前に東吾野駅に着く。最初に登る屋船山は駅から南東にある標高277mの山で、地形図で見ると3つのピークが連なっているのが大きな特徴だ。駅舎を出て南東方面を仰ぎ見ると4つのピークが連なっている。3つではなかったのか?という疑問を持ちつつ歩き始める。駅舎の前を抜けて踏切を渡ると橋が見えてくる。橋を見送り道なりに進むと右手に上平戸自治会館がある。集落内の道はちょっとわかりにくいので、こうした目印は有難い。道の突き当りを左に入るとくぬぎの会が立てた道標があり、ここから武蔵横手駅方面へと延びる山道に入っていく。

(東吾野駅駅舎裏手から屋船山を望む 左から2番目のピークが屋船山)


(踏切を渡るとこの案内板がある 屋船山という名は地名に因んだものだと一般には考えられている)


(橋の右に見える道を道なりに進む)


(右に見える建物が上平戸自治会館 この道を突き当たったら左へ)


(くぬぎの会が立てた道標がある 左に進むと山道に入る)

最初はクルマが通れるほどに広かった道も高麗川を見下ろす辺りで純然たる山道に変わる。2016年度版の奥武蔵登山詳細図(吉備人出版)に木橋と書かれている所は鉄板の橋に架け替えられていた。西武池袋線の鉄橋が見える辺りから木段が現れ、九十九折に高度を上げていく。線路を見下ろせる位置まで上がり、再び鉄板の橋を渡ると林道のように道が広がる。その先は只管下っているようだ。奥武蔵登山詳細図ではこの辺りから屋船山へ向かって登っていくように道が描かれているが、特に道は無く草藪だけが広がっている。意を決して斜面を登り始めると予想以上に斜面が急だ。それでも踏み跡がしっかりしていればそれほどきつくない程度の斜度なのだが、今度は草藪が何度となく邪魔をする。歩きやすい所を右往左往しつつ登っていくと林道のような広い道の上に出る。周囲を見回すと今度は山頂へ向かってはっきりとした踏み跡が付けられている。一先ず安心だ。今立っている林道は林道釜戸谷線の一つらしいので、無理に斜面を登らずにそのまま道を下ってこの林道を登り返してもよかったのかもしれない。

(最初はクルマが通れそうな広い道)


(高麗川沿いを行くようになると純然たる山道に)


(木段が現れる ここから傾斜を増していく)


(九十九折の登り)


(西武線を見下ろせる位置まで上がってきた)


(木の橋は鉄板の橋に変わっていた)


(再び広い道になり下っていく)


(踏み跡は無くここから斜面を上がっていくことにした)


(藪が煩いだけでなく傾斜も急)


(東から上がってくる林道に出る)


(ここから屋船山を目指せそうだ)


(林道に咲く花 紫陽花だろうか)

林道から踏み跡に入ると若干藪っぽいものの先ほどよりは遥かに歩きやすい斜面が続く。傾斜が緩むと繁茂した藪になるが踏み跡がわからなくなるほどではない。藪の無いすっきりとした尾根になったかと思うと急坂が待ち受ける。なんとか真っ直ぐ登っていける程度の斜度で気を抜くと転げ落ちてしまいそうだ。ここを登り切るとピーク上に出る。てっきり屋船山に着いたと思っていたのだが、周囲を見回しても山頂プレートらしきものはない。ピークから下るとすぐに次のピークが見えてくる。尾根の北側に岩の露頭があるのが特徴的だ。それほどきつくない登りをこなすと山頂プレートがあり、ここが屋船山(277)であることが判明する。これで東吾野駅から屋船山方面を見上げた時に4つのピークが連なっていた理由がわかった。地形図だと気付きにくいが尾根の合流地点にピークが隠れていたのだ。かつて『地形図の話 ~地形図に表れない地形~』という記事で「尾根が分かれる所は小ピークになっている」と記していたことをすっかり忘れていた。

(傾斜が緩んでくるとこんな藪に当たる ただ見た目ほど歩きにくさは無い)


(山頂へはかなりの急坂を登る必要がある)


(尾根の合流地点である小ピーク 東吾野駅から見ると一番左にあるピークに当たる)


(屋船山の北斜面にある露岩)


(屋船山の山頂プレート)


(屋船山周辺図 出典:国土地理院発行2.5万分1地形図 地理院タイルに文字等を追記して掲載)

屋船山の山頂は見晴らしも無く特段見所はないので水分だけ摂って出発する。南西側の斜面は北東側と異なりかなり急だ。飯能アルプス側から来た場合、この斜面を見てうんざりさせられることだろう。3つ目のピークはそれほど急斜面ではなく、山頂に出ると南北に細長い。最後の4つ目のピークも緩斜面で楽に山頂に出られる。最後のピークを越えると飯能アルプスへ向かって緩やかな登り坂が続く。一か所顕著な小ピークがあり、その付近で見晴らしを得られる所がある。奥武蔵登山詳細図の著者である池田和峰さんのブログ「奥武蔵 登山詳細図踏査日記」にも記されているのだが、その頃に比べると見晴らしが得られる範囲は狭くなってしまったようだ。それでも関八州見晴台と天覚山を眺めることができ、特に天覚山は意外なほど近くに感じられる。最後のピークから20分弱歩いたところで飯能アルプスの尾根に出る。屋船山方面は木で通せんぼされているのが一応の目印になる。但しこの分岐は小ピーク上にあり、巻き道があるのでやや気付きにくい。

(3つ目のピーク 南北に細長い)


(4つ目のピーク)


(飯能アルプスの尾根へ向かって明瞭な尾根道が続く)


(花には詳しくないのだがタツナミソウの仲間であるらしい)


(小ピーク付近で見晴らしを得られる所がある 一番高い山は関八州見晴台)


(ぴょこっと山頂部分が飛び出しているのが天覚山)


(飯能アルプス尾根との合流地点から屋船山方面を見下ろす)


(左の小ピーク上に屋船山からの尾根が合流している)

天覚山から大高山
飯能アルプスと呼ばれる天覧山から横見山までの縦走路は過去に何度も歩いているルートだ。東峠までは以前とそれほど変化がないと思うのだが、奥武蔵ロングトレイルのコースとなったため案内が増えたようだ。また大会が近いせいか吾野方面へと向かうランナーに次々と抜かれる。自分も35kmのコースなら完走できなくはなさそうだが、山は走るよりやはりのんびりと旅気分で歩きたいという思いはある。車道が乗り越す東峠から天覚山へは160mほどの標高差がある。沢沿いの雰囲気の良い道を緩く登ると送電鉄塔(奥秩父線70号)の見える伐採地に出る。送電鉄塔の下まで急坂を登り、北側の見晴らしが得られる所で少し休憩。ここも以前より眺めが得られる範囲が狭くなったが越上山の尖った山頂はよく見えるので良しとしよう。

(東峠)


(鉄塔下の伐採地 結構な急坂)


(鉄塔下からの眺め 左寄りの一番尖った山が越上山)


(天覚山・大高山周辺図 出典:国土地理院発行2.5万分1地形図 地理院タイルに文字等を追記して掲載)

鉄塔下からは小ピークを越えるために急坂を登っていかなければならない。間伐でも入ったのかやけに林内が明るいなと思っていると黒く焦げた木が目に入る。池田和峰さんのブログによると2019年に山火事があったのだという。焼けた木は皆葉を落としており、その代わり下草が生え放題になっている。木材価格や林野行政の状況を考えると自分が生きている内にここが杉林に戻ることは無いのだろう。小ピークを越え、山頂直下の急坂を登り切れば天覚山(445.4)の山頂だ。ランナーは巻き道を行く人が多いのか誰もいない。東側の見晴らしが得られるベンチで遅い朝食の菓子パンを食べる。ここも大分枝が伸びて大岳山方面の眺めは得られなくなった。

(不自然なほど明るい林内)


(山火事の跡だった)


(天覚山の山頂)


(山頂から東側の眺め 相変わらず眺めが良い)


(南側の様子 大岳山が見えるはずだが大分隠れてしまっている 右にある御前山は辛うじて見える)


(思ったより山頂は広い 長居するときは見晴らしの良いベンチを占拠しないようにしたい)

天覚山から大高山へは見晴らしが得られず地味な上にアップダウンも多いという精神的に厳しい道が続く。ただ巻き道を含め整備が進み、かなりわかりやすくなった印象だ。尾根が十字形をしている四方嶽(410)を越え、奥武蔵登山詳細図に甲仁田と書かれている辺りは3つの小ピークがある尾根になっている(なお参考までに『芝山、高峰から甲仁田北尾根  2019.5.19(土)』)。甲仁田の次は顕著なピークとなっていて、現地の小さな案内板によると吾野ノ頭(392)という名が付けられているらしい。ここは地形図でもわかるように南北に長い尾根が延びているせいで山頂もやや細長くなっている。吾野ノ頭の西にある小ピークは一時期前高山と呼ばれていた。しかし「山と高原地図」(昭文社)や奥武蔵登山詳細図に名が載っておらず、またトレイルラン用に道が整備された関係で巻き道が付けられ、位置がわかりにくくなったので今後当ブログではこの名は使わないこととした。

(間違えやすい所はきちんと整備されている)




(四方嶽の手前に露頭がある)


(四方嶽の頂上 山頂っぽくないが北東から尾根が合流してくるのが見えるので意外とわかりやすい)






(甲仁田と呼ばれる辺りは3つの小ピークに分かれている)


(吾野ノ頭と名付けられた392m峰)

縦走路上の尾根が南北に延びる南端に大岩があり、ここは道を間違えやすいためか大半の地図に掲載されている。大岩から5分足らずで標高差60mの急な登り坂となる。ここを登り切った所が山頂ではなく、大高山の南東の肩に当たる。とはいえ肩から5分も歩けば大高山(493)の頂上に出る。天覚山に比べるとベンチはなく小さな山頂なのだが、先客が3人もいて賑やかだ。

(大岩 かつては逆から来ると間違えやすかった)


(ここの急坂がきつい)


(大高山の山頂)

平野砦跡と糸引山
天覚山から大高山までは道が良く整備された一般ルートであったが、ここから平野砦跡へは再びバリエーションルートを歩く。地形図だと大高山の山頂から北東に延びる尾根に乗れそうに見えるが、かなり切り立っていて下れそうにない。奥武蔵登山詳細図によると一旦前坂方面へ下ってトラバースしながら北東の尾根に乗ればいいようだ。大高山の西側縦走路は山頂直下から急坂になっている。どこで分岐が現れるのかと思っていると木に青いペイントがされている所で右に薄い踏み跡が分かれている。踏み跡は下まで続いているのが見えるのでこれで間違いないだろう。急斜面を下りきると藪の無い明瞭な尾根が続く。尾根を辿っていくと小ピークが見えてきてその上にコンクリートで出来ているらしい建物が見えてくる。建物を回り込むとテレビ埼玉の吾野テレビ中継放送局と書かれた看板がある。看板の説明を読んでみると浦和の送信所から電波を受信し、この一帯にのみ変換した電波を届ける中継局だという。やはり山の中だと電波が弱くなったりするのだろうか。中継局の前は少し開けていて麓の街が見下ろせる。大きな建物が見えるので下長沢にある奥武蔵中・小学校の辺りであろう。

(平野砦跡への分岐 右へ下る踏み跡は薄い)


(吾野テレビ中継放送局)


(中継局から下長沢辺りを見下ろす なお一番上に見える山は関八州見晴台)


(平野砦跡・糸引山周辺図 出典:国土地理院発行2.5万分1地形図 地理院タイルに文字等を追記して掲載)

中継局のあるピークから尾根は右に曲がって下っている。やや急な斜面が続くが下りきると右手に一段下がった平場が広がる平野砦跡に着く。奥武蔵登山詳細図では物見山とも書かれていて、杉檜の植林が始まる前は見晴らしも得られたのかもしれない。道なりに進むと前方が落ち込んでいてこちらにも大きな平場がある。左の縁に沿って平場まで下り、山頂を振り返ると意外に高い。池田和峰さんのブログによると平場は耕作地として拡張されたものと推測されているそうだ。杉檜に覆われた平場は下草が少なく快適な一方で明瞭な踏み跡も無い。さてどのように下ったものか。糸引山へ向かうのなら北東に細く延びる尾根に乗るのが良いのだが、道が無いのだから北に延びる緩斜面を下ったほうが安全にも思える。奥武蔵登山詳細図を見ると北の緩斜面を下る道が赤破線、北東尾根が青線で描かれているので、北の緩斜面を下ってみることにする。

(平野砦跡へ向かって急坂を下る)


(平野砦跡 尾根の高くなっている所が物見山に当たる)


(一段下がった所は広い平場になっている)


(尾根を除く平場のほうが面積が広い)


(日当たりの良い平場は藪になっている)


(物見山の山頂を見上げる)

平場と北東尾根の間には人の手で堀割ったかのような傾斜の緩い小さな谷があり、谷沿いに下ると北に延びる尾根が見えてくる。平場から直接下ろうとすると結構急な斜面なので、この谷から尾根に乗るのが安全だろう。尾根上は思いのほか藪っぽく、このまま下ってよいのか不安になる。5分ほど下ると舗装された林道(平坂飛村線)が見えてきて一息つけるかと思いきや急斜面だらけでなかなか下れない。奥武蔵登山詳細図にはロープと書かれているのだが、それらしきものは全く見当たらない。ただ薄く踏み跡はあるようでこれを慎重に下っていくとコンクリート擁壁の切れ目から下ることができた。池田和峰さんのブログを見るとかつてはトラロープがあったようだが、現在は取り外されてしまっていて自力で行き来できるだけの技術なり身体能力なりが求められる。

(人工的なものか自然にできたものかわからないが緩い谷の間を行く)


(北の尾根はこんな感じで藪っぽい)


(林道平坂飛村線が見える)


(ここから平野砦跡へと上がれる かつてはトラロープがあった)

快適な舗装路を10分弱下ると左手に踏み跡のある尾根が見えてくる。これが鎌倉峠・糸引山へと延びる尾根であるらしい。林道を更に少し下ると今度は右手に踏み跡がある。これは平野砦跡から北東に延びる尾根の末端に当たる。取り付きの現状を考えると北東尾根を使ったほうがわかりやすいかもしれない。糸引山方面へと下るべく尾根に付けられた踏み跡に入るとすぐに尾根が切れ、周囲は踏み跡の消えた急斜面となる。これは下ることができないので改めて奥武蔵登山詳細図を確認すると、尾根の北側をトラバースする形で道が付けられているらしい。林道まで戻ってみると確かに尾根へ上がる踏み跡とは別に斜面を横切る薄い踏み跡がある。これは奥武蔵登山詳細図を見なければ気付くのは難しい。トラバース道に入ってみると進むにつれていくらか明瞭になってくる。尾根を下り始めたなと思うと下に深く掘り割った道が見えてくる。鎌倉峠(坂)に着いたのだ。どうやって峠に下りたらよいか思案していると峠の東側に踏み跡があるのを見つける。峠へ下りて向かい側を見るとこちらにも踏み跡があり、糸引山へは問題なく行けそうだ。

(平野砦跡北東尾根の入口 ここからのほうが登りやすいかもしれない)




(ここを上がっても尾根はすぐに途切れてしまう)


(このトラバース道を行くのが正解 ただ実際に見るとこれが道かと思ってしまう)


(トラバース道が終わると短い尾根道)


(鎌倉峠を見下ろす 切通しが結構深い)


(峠の東側に平野砦跡方面への踏み跡がある)


(糸引山へは鉄塔管理道が延びている)


(鎌倉峠 ここの鬱蒼とした雰囲気が好きだ)

北に延びる尾根への踏み跡に入ると短いながらも急な斜面を経て尾根に出る。送電鉄塔の管理道になっているためか踏み跡は明瞭だ。明るく開けた伐採地に出ると吾野線35号鉄塔が立っている。東側の眺めがいくらか得られるが見所というほどではない。5月も終わりに近づいたせいか鉄塔下の藪が酷く、茨に引っ掻かれつつ何とか鉄塔奥の小ピークに出る。予定では鎌倉峠に戻って吾野駅に出るつもりだったのだが、これ以上茨に引っ掻かれたくないので糸引山から久ノ本集落へと出てしまうことにする。小ピークから一旦大きく下り、藪のある斜面を登り返すと糸引山(246)に出る。山頂プレートはなく、木に巻き付けられたテープだけが糸引山であることを示している。以前諏訪神社参道を下った際に中峰集落から大高山を見上げると手前に黒々とした糸引山も見えたのだが、実際に登ってみると確かに杉檜に覆われた暗い山頂だ。なお奥武蔵登山詳細図では「飯能市史 資料編 Ⅺ P98」の記述から鷹ノ巣山と記しているが、登山者の間では従来から糸引山と称しているので当ブログではこちらをメインに表記している。

(北に延びる尾根を進むと鉄塔が見えてくる 下は藪だらけだ)


(鉄塔下からの眺め よく覚えていないが東側が開けていたと思う)


(鉄塔奥の小ピーク上 糸引山へは一旦急斜面を下る)


(糸引山の山頂 外から見えるイメージ通りの暗さだ)

奥武蔵登山詳細図によると糸引山の山頂からは久ノ本・下平の両集落に下れるようだが、今登ってきた道が下平方面で分岐がよくわからない。となるとやはり久ノ本へ下るしかないようだ。幸い尾根は細く明瞭なのでしばらくは問題なく下っていける。ただ踏み跡がある訳ではなく、奥武蔵登山詳細図に記された竹林の存在だけが頼りだ。尾根が広く緩くなってくると当初の懸念通りどちらに進んだらよいかわからなくなる。ただ周囲を見回してみると確かに竹林がある。竹林のある方へ下っていくと電気柵らしきフェンスに囲まれた民家の側にやって来る。人の気配は無いがあまりいい気分はしない。フェンス沿いに進むとかなり藪が酷いが何とか舗装路らしきものに出る。舗装路を辿ってみると何故か西へと登ってしまい、藪だらけの丘の上に出てしまう。奥武蔵登山詳細図を見ると果樹園の記号が描かれている辺りだ。舗装路を戻り、更にフェンス沿いに進むと明瞭な道に出る。道なりに下るとゲートがあり、その奥は舗装路が続いている。これでようやく人心地が付いた。

(久ノ本へと延びる尾根を下る 踏み跡は無くとも尾根はわかる)


(傾斜が緩んでくると竹林が見えてくる)


(竹林に入るとこのフェンスが見えてくる フェンス沿いに只管左へ進む)


(民家脇の藪を抜けると良い道に出る ここまで来れば一安心)

清美橋で国道299号に出て、のんびりと旧道を行く。吾野トンネルは歩行者通行禁止となっていて少々遠回りだ。その分旧道を通るクルマはほとんどなく静かな道路を歩くのはなかなか気分が良い。二つ目の西武線の鉄橋を潜る手前に橋があり、吾野宿へと入る。いつ来ても静かな宿場町を抜けて石段を上がり吾野駅に無事ゴール。ホームに上がると電車を待つトレイルランナーの姿が多い。飯能アルプスは駅から手軽に登れる上に林道を歩かされる部分が短いので今後もランナーは増えていきそうだ。そんなことを考えている内に電車がやって来るのだった。

(清美橋)


(吾野トンネルが見える 歩行者・自転車は通行禁止)


(南天神橋の側にあるベンチ)


(西武線の鉄橋南にこの歩行者用の橋がある)


(橋から鉄橋を眺める 吾野宿へは鉄橋を潜って道なりに進む)


(吾野宿にあるゲストハウス 立派な建物だ)

DATA:
東吾野駅6:58→7:44屋船山→8:19東峠→8:50天覚山8:57→9:18四方嶽→9:31甲仁田(西)→9:39吾野の頭→9:53大岩→10:09大高山→10:21吾野テレビ中継放送局→10:29平野砦跡(物見山)→10:45林道平坂飛村線→11:00鎌倉峠(坂)→11:12糸引山(鷹ノ巣山)→11:30清美橋→11:41南天神橋→11:57吾野宿→12:05吾野駅

地形図 飯能 原市場

トイレ ルート上無し(東吾野駅・吾野駅のものを利用してください) 

交通機関 
西武池袋線 小手指~東吾野 356円
西武池袋線 吾野~小手指 387円

関連記事:
 平成24年9月1日 かまど山から大高山
 平成27年10月3日 飯能アルプス 大高山から久須美坂
 地形図の話 ~地形図に表れない地形~

屋船山・平野砦跡・糸引山周辺のルートには道標がありません。GPS機器かコンパス・地形図の利用を推奨します。道の無い山を歩いた経験の無い人は屋船山・平野砦跡については飯能アルプスからの往復で済ませたほうが良いかもしれません。天覚山から大高山の間は一般ルートです。道標・巻き道の整備が進んだので以前より安全になったかと思います。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 奥武蔵へようこそ 2023年4月... | トップ | 武蔵野の記憶 野火止用水 ... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

奥武蔵へようこそ」カテゴリの最新記事