行き始めの2,3年はただの客で、
たいして仲良くもしてもらえなかった。
それどころか、どちらかと言うと好かれていなかったハズだ。
話しかけても心ここにあらずといった態度のままテキトーに、
ああそーか、って感じ。
なんだよーっと思っていたが
ある年からこっちもなんだかバカらしくなって…
俊さんと呼び、敬語で話していたのを止めて、おいちゃーんと呼ぶようにして、タメ口をきいた
すると何だかその年くらいから
ワタシもおいちゃんの中の
沢山いるであろう仲の良い客の一員に入れてもらえた
それからはもう居間にいると、
ほら〜ビール〜冷蔵庫入ってるぞ〜飲め〜、ほら飲め〜。
どれ、ツマァミなんかいるべ〜
と言って出してくれた
いくらでも飲ませてくれたし、
朝起きると、奥の部屋に置いてあるものを勝手に食え〜あるもの食え〜
と言ってくれた
もちろんどんだけ好きに
冷蔵庫開けて酒飲んでも、
台所のものを勝手に食っても
500円のまま
しかしイマイチ彼の気に入らないタイプの人間が勝手に食ったりすると、
凄い高ーい声出して、
子供がプンプン怒ってるかの様に、
まぁーーーったくー、
もーーぉーっ!
かーってに、このぉーっ!
と良く怒っていた。
プリプリ怒ってはいるが
本当に子供の様で、凄んだりとか、相手を怒ろうとしてのモノではない。ただプンプン怒ってるのだ♪
わははは
素敵だよなぁ〜
だってなんかそれって
ワタシには正しい怒る。
だと思うんです。
何だか人って怒ると正論言ったり、何なのそれはと凄くケチつけたり、
相手を咎めたり、直させようとしたりするでしょう、ほぼ100%で。
そんなのないんですよ。
ただイヤだったから、プリプリ怒っている♪
サイコーじゃないですか
これはモチロン彼の性格であるけれど、アイヌの人達は皆、感情を素直に出すところがある、とワタシは思っている。
喜怒哀楽をまるで子供の様に素直に出して生きている。
ワタシにはとても素敵に見えた。
好きなモノは好きで、
キライなものは嫌い。
好きなモノには素直ににこやか。
キライだと肌で感じたら、
別にそれはただ嫌いなモノなのだ。
正しいとか正しくないとか、
そんなジャッジメントして、
小難しい事なんかを人に向けて
人間国宝様は言わないのだ〜
まぁ、一応ビシッとしたおいちゃんも。
この状態のおいちゃんとはほぼ関わり無いのだが、彼は毎晩アイヌコタンで踊りを踊っていたのです。
一回くらい見に行けば良かったかなぁ〜