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(クリスティーン、ラウルを救うために今後怪人と共に過ごすのか、それとも怪人の申し出を断るのかの選択を迫られ、少し間を置くが、初めは静かに、そして徐々に感情を込めて言葉を発する。)
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CHRISTINE:(クリスティーン)
Pitiful creature of darkness... 暗闇のかわいそうな生き物...
What kind of life have you known...? どんな生き方をしてきたの?
God give me courage to show you - you are not alone...
神はあなたに教える勇気をくれた —— あなたは孤独ではないと...
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(クリスティーンはゆっくりと立ち上がり、怪人に近づき、長いキスをする。怪人は悲しみと戸惑いの表情を浮かべる。ラウルは恐怖と驚きの表情を浮かべる。二人は抱き合った後再びキスをし、ラウルは目を閉じて苦悶の表情を浮かべる。
やや長い抱擁の後、怪人はクリスティーンから身を離す。舞台裏から人々の行進を模したスネヤドラムや声が聞こえる中、怪人は悲しげな顔をしてゆっくりとオルガンへと行き、そこの蝋燭に1本火をつける。クリスティーンはその場で怪人の行動を黙って見ている。怪人はラウルに近づき、一瞬クリスティーンの方を見た後、天井から伸びてラウルの首を吊っている縄の上部、ラウルの頭の上の部分に蝋燭の火を当てる。すると縄が切れてラウルが崩れ落ち、怪人は彼の首から縄を外す。)
MOB:(人々の声)
Track down this murderer - he must be found! 殺人鬼を追え! 必ず見つけるんだ!
PHANTOM:(怪人)
Take her - forget me - forget all of this...
彼女を連れて行け —— 私を忘れろ —— このことは全て忘れろ...
(と言ってラウルをクリスティーンのところに突き出すように行かせる。二人は抱き合う。)
MOB:(人々の声)
Who is this monster?! He must be found. 化け物は誰だ? 必ず見つけるんだ。
PHANTOM:(怪人)
Leave me alone - forget all you've seen... 私を一人にしろ —— 見たもの全てを忘れろ...
Go now - don't let them find you! さぁ、行け —— 彼らには見つかるな!
(クリスティーン、怪人に対峙しようとするラウルの手を引き、二人は下手側階段から出て行く。)
MOB:(人々の声)
Revenge for Buquet! Revenge for Piangi ブケの仕返しだ! ピアンジの仕返しだ!
PHANTOM:(怪人)
Take the boat – swear to me never to tell ボートを使え —— 誰にも言わないと誓え!
MOB:(人々の声)
This is the man now that we know これが我々の知っている男だ
PHANTOM:(怪人)
... of the secret you know ... ...知り得た秘密を...(誰にも言わないと誓え)
MOB:(人々の声)
The Phantom of the Opera is here オペラ座の怪人はここにいる
PHANTOM:(怪人、絶叫する。)
... of this Angel of Hell! Go! Go now, and leave me!
...この地獄の天使のことを!(誰にも言わないと誓え)行け!さぁ、私を放って行け!
(怪人は下手側階段下で崩れ落ちる。するとオルゴールが「マスカレード」を奏で始める。怪人は呟くように声を出し、オルゴールに触れる。)
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PHANTOM:(怪人)
Masquerade... Paper faces on parade... マスカレード... 紙の仮面のパレード...
Masquerade... Hide your face, so the world will never find you...
マスカレード... 顔を隠して、そうすると世間からは分からない...
(怪人がふと横を見ると、そこにはクリスティーンがいつの間にか戻っていた。怪人が立ち上がり、彼女へ近づくと、彼女は指輪を外し、悲し気な表情で怪人に差し出す。)
PHANTOM:(怪人)
Christine, I love you... クリスティーン、愛してる...
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(と言って怪人は指輪を受け取る。クリスティーンは泣きそうになりながら俯く。そして怪人の手にキスをし、彼の顔を見ず階段を上り始める。怪人は悲し気な顔でクリスティーンを見送る。するとクリスティーンは途中で怪人を振り返る。二人は互いに泣きそうな顔をして見合った後、再びクリスティーンが階段を上り始める。怪人は後ろに向き直り、崩れるように膝をつく。)
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CHRISTNE:(クリスティーン)
Say you'll share with me, one love, one lifetime...
私と一つの愛、一つの人生を共にすると言って...
(下手側階段の上部にはラウルがクリスティーンを待っていて彼女に手を差し延べている。そして二人で階段を上って行く。)
RAOUL:(ラウル)
Say the word and I will follow you...
その言葉を言って そうしたら僕は君について行く...
CHRISTNE:(クリスティーン)
Share each day with me, each night, each morning...
私と毎日、毎晩、毎朝共にして...
PHANTOM:(怪人、膝をついたまま両手でベールを持ち上げ・・・)
You alone can make my song take flight - it's over now, the music of the night...
お前だけが私の歌を羽ばたかせることができる —— 今や夜の音楽は終わりだ…
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(怪人はベールを床に置き、オルガンの傍の椅子に座る。そして黒い大きな布で全身を頭から覆う。メグが下手側階段下、燭台の間から現れ、辺りを見回すと黒い布が掛けられた椅子を見つける。その布を取ると椅子には怪人が使っていた仮面が残されている。彼女はそれを手に取り辺りをゆっくりと見回す。会場から拍手が起こり、舞台が暗くなって第2幕及びミュージカルの終了。)