薬丸岳さんの『刑事のまなざし』を読みました。
以前、読後の興奮が冷めないままに大絶賛した、薬丸さんのデビュー作『天使のナイフ』を読んでからから4年になろうとしています。あれだけ絶賛しておきながら、超~ご無沙汰じゃないか! まったくもう、私ったら…。
この作品の主人公は、犯罪を犯した少年と向き合うことを望んで法務技官となった夏目信人。しかし10年前に幼い娘が通り魔に襲われ、以来植物状態にされたことをきっかけに刑事になります。
刑事になってからも夏目の「なまざし」は、少年たちと向き合ったころと変わらず、暖かくやさしい。そんなちょっと刑事らしくない刑事が、独自の視点で事件を解決していく7つの短編集です。
「短編集」ではありますが連作になっています。7つ目の表題作では、愛娘の事件の謎が明らかになり、1つの長編作品を読んだかような満足感がありました。
とくに印象深かったのは5つ目の「オムライス」。犯罪被害者が実は…。被害者となるはずだったのは…。ラストに背筋が凍ります。
いちばんの収穫は「薬丸岳。この人、凄いわ」と再確認できたこと。『天使のナイフ』での衝撃の大きさと比べると、本作は穏やかな読後感ですが、こんなに骨太なミステリーを書けるとは、本当に凄い作家さんだと思います。
いや、これは「ミステリー作品」と言って良いのか? 何かもっと違うジャンルのような気もする…。
『天使のナイフ』と本作の間に上梓されていた作品、確実に読まなきゃ、です。今まで読んでなかっただなんて、ホント、私の馬鹿・馬鹿。
以前、読後の興奮が冷めないままに大絶賛した、薬丸さんのデビュー作『天使のナイフ』を読んでからから4年になろうとしています。あれだけ絶賛しておきながら、超~ご無沙汰じゃないか! まったくもう、私ったら…。
この作品の主人公は、犯罪を犯した少年と向き合うことを望んで法務技官となった夏目信人。しかし10年前に幼い娘が通り魔に襲われ、以来植物状態にされたことをきっかけに刑事になります。
刑事になってからも夏目の「なまざし」は、少年たちと向き合ったころと変わらず、暖かくやさしい。そんなちょっと刑事らしくない刑事が、独自の視点で事件を解決していく7つの短編集です。
「短編集」ではありますが連作になっています。7つ目の表題作では、愛娘の事件の謎が明らかになり、1つの長編作品を読んだかような満足感がありました。
とくに印象深かったのは5つ目の「オムライス」。犯罪被害者が実は…。被害者となるはずだったのは…。ラストに背筋が凍ります。
いちばんの収穫は「薬丸岳。この人、凄いわ」と再確認できたこと。『天使のナイフ』での衝撃の大きさと比べると、本作は穏やかな読後感ですが、こんなに骨太なミステリーを書けるとは、本当に凄い作家さんだと思います。
いや、これは「ミステリー作品」と言って良いのか? 何かもっと違うジャンルのような気もする…。
『天使のナイフ』と本作の間に上梓されていた作品、確実に読まなきゃ、です。今まで読んでなかっただなんて、ホント、私の馬鹿・馬鹿。