道東を発見する旅 第3の人生

妨害物質、明日から7月、北京旅行、移転まで2週間、学会参加

妨害物質

まず、前回書いた異常値の件で、その後の進展を書くことにする。

色々調べた結果、原因が見えてきた。異常値は妨害物質の影響によるものであり、それはHbであることは間違いなさそうだ。変動して低値の時に潜血も低値になっている。

なぜ、タンパク測定にHbが関係してくるのだろうか。それは反応系に理由がある。この反応系では、タンパクが錯体と結合して吸収波長が600へとシフトする。その波長で吸光度を測定するとHbがかぶってくるのだ。

原因は、はっきりしてきたので、次のステップは大量データの解析による検証である。この現象がよく起こっている事象なのか、それとも稀な事なのかを判断する。2000件程度のデータから考えると、異常値はこの症例だけに限った事であると考えて良さそうだ。この検査の場合、データがたまに変動することがある事は皆、知っているが、その理由を考えたことのない人がほとんどのようだ。

これが確認できたら、なぜこの症例でHb尿になるのかという理由を考えていくことにする。

最初からかかわっている技師さんに、Hbを測っている可能性があることを説明したら口をあんぐりあけてびっくりしていた。

やっぱり、神様のいたずらを見つけたような気がしている。

明日から7月

今日で6月が終わる。大阪に戻ってきて3ヵ月もたってしまった。都会の生活に戻るのに時間がかかったけど、ようやく毎日の生活リズムを取り戻してきている。

昨日の朝、自分と一緒に4月に入職し、3ヵ月で退職していく女医さんと顔を合わせた。入職日のオリエンテーションで半日、仲良く話をしたのだ。その後、ある事情で、院内で顔を合わせても暗い表情をしていたのだが、そのうち、「ここを辞めて別の病院に行くことに決めました」と言っていた。

知らない場所で、単身でやってきて、話し相手もいないまま不安を抱えてまた知らない病院に行くのはさびしいことだろう。

今度の転職先の病院の名前を聞いたところ、たまたま自分の知り合いの医者が勤務しているので、早速その人に電話して話し相手になってくれるように頼んであげた。

人生は、どこかで誰かに助けてもらったり、助けられたりするものだ。自分も若くないので、出会いの数もだんだんと限られてきたように思うので、ちっぽけな出会いでも大切にしよう。与えよ、さらば恵まれん(自作のフレーズ)

夏休みは息子と北京へ

7月の終わりに3泊4日で絵描きの息子と北京に行くことになった。学校で東洋美術の先生から、「北京の故宮博物館を見てこい」と言われたそうだ。一緒に行って欲しいと言う(本音は1人じゃさびしいので同行してくれ、金を出してくれだ!)。甘い父親は断る勇気がないまま、北京に行くことになった。

昨日の夜、勤務終了後、梅田にあるトラベルエージェントのHISに行き、航空券とホテルを予約した。どのくらい費用がかかるのか、ハイシーズンなので不安だったが、2人合わせて総額17万円くらいだった。決して安いとは言わないけど、こんなものかと安堵した。

飛行機とホテル、万里の長城へのオプションツアーを頼んだ。ホテルはペニンシュラホテルで、ロケーションが故宮博物館から1.5キロくらいのところだ。毎朝散歩がてら広い公園を歩くことができるようだ。

家に戻って、歩くのは大変だから、レンタサイクルとか無いのかな、と検索すると、あるある、ズラッと並んだ自転車の写真が出てきた。国の観光局の機関なのだろうか、「中国国際放送局」http://japanese.cri.cn/index.htm、というサイトに出ていた。

どんな旅になるのか分からないけど楽しみだ。中華料理を満喫してこよう。何かイベントがあると、必ずそれまでしっかり身体を鍛えなきゃ、と考えてしまう。それが自分でも可笑しい。

新病院移転まで2週間

最近、あまり書かなかったけど、病院は新病院移転まで2週間と迫っている。事務職員は殺気立っていて、頑張りましょうというかけ声をかけあっているようだ。一方、我々医者は、そこまでの悲壮感がないまま現在に至っている。

前にも書いた話題であるが、技師さんから「新病院の部長室は立派ですか?」とか聞かれたので、「個室が与えられるのは院長、副院長クラスまでで、我々部長クラスは大部屋だ」と言うと、「エーッ、個室じゃないんですか?」と気の毒がってくれる。そして1人1人にパーティションで囲まれたスペースの割り当てがあるという話をしたら、「ネットカフェみたいなんですね」という返事が返ってきた。

大学では、10年以上も自分の居場所は、大きな部屋で個室だったので、居場所が大部屋になるのも、それはそれで新鮮な気分である。この病院に4月に入職して以来、古い建物で小さいけど個室に入らせてもらっているので、幹部クラスの人以外は、顔も知らない人がほとんどだから、顔見知りが増えるのは間違いない。

逆に、自分は頼まれて医局会で何度も皆の前で検査関連のことを説明しているので、ほとんどの人は、自分の顔と名前を知っていると思う。

どんな雰囲気になるのか、行ってみないと分からないけど、図書館みたいな感じなのかもしれないし、世間によくある「自習室」みたいな感じかもしれない。それはそれで勉強しやすくなって仕事の能率が上がるような気がしており楽しみだ。

4年ぶりくらいの学会参加

今日は土曜日。お昼から4年ぶりくらいに自分の専門の学会の小さな例会に行ってくる。いくつかのレクチャーを聴いて、時代の流れを体感してきます。
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