![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/46/e652783fa5b2018aa1bbbc9edc9c5777.jpg)
数年前から自宅のテレビにGoogle chromecastを接続してYouTubeを見るようになりました。
昨今の民放テレビはコロナ騒動をはじめ偏った報道を開けても暮れても繰り返していたり、学識専門家じゃなく芸人タレントがニュースにコメントしたり
各局同じようなバラエティー番組ばかりで、時間つぶしにはいいかもしれないが内容にはかなり乏しい感じがしています。
その点YouTubeでは放送上の意図的な政策規制がない真実の情報を取捨選択出来たり、何よりいいのはあらゆる分野の音楽を楽しめることが出来ます。
これからも民法テレビ放送は見なくなるだろうと思っています。
小説「Obralmの風」
帰り道を歩きながら岳は思いもよらぬ幼馴染との再会に、子供の頃の記憶を呼び戻した。
石田明子の子供時代は明るく利発な性格で美人だった。
彼女の父親が転勤で家族ごと九州に行ってしまう直前までよく遊んでいた。
当時の岳にとって彼女との別れは何よりも辛く、初めて味わう異性との別れの寂しさに打ちひしがれていた。
そんな岳を見て兄からは『そういう部分だけ早熟やな』と、よくからかわれた。
岳と明子は文通を続け、いつも学校から帰ると真っ先に郵便受けをみて一喜一憂したものだった。
そして彼女が数年後関西に戻ってきてからも文通は続いていたが、高校二年の時ある出来事をきっかけに終わってしまった。
岳はその日のことを今でも後悔している。
それは夏休みのある日、岳と彼女は手紙で当時JR北伊丹駅で再会の約束をしていた。
岳は約束の日を楽しみに指折り数えて待った。
当時の北伊丹駅は無人駅でプラットホームには自由に出入りが出来た。
約束の当日岳は自転車で待ち合わせ時間より三十分も早く現地に到着し、自転車に跨ったままホームの南端で待った。
焼けるような陽射しで数メートル先には地面から陽炎が立ち上っていた。
岳の心の中では様々な不安が陽炎に同期するかのように湧き上がっており、彼女に会うこと自体の緊張が膨らみ始めていた。
そんな時遥か向こうに一人の少女が現れたが、陽炎の悪戯でその容姿がはっきり見えなかった。
その少女が明子に違いないと確信した時、岳の心は意外な方向に動いた。
高鳴った鼓動が思考を狂わせたのか、春期特有の羞恥心がそうさせたのかは判らないが、岳は突然ホーム端のスロープを下って彼女を置き去りにしてしまった。
どうしてそのような行動に出たかは数十年経った今でも判らず、ただ後悔のみが残っている。
そんな苦い想い出のある明子に会って当時のことを誤りたい気持ちは心のどこかで持ち続けていた。
(石田明子・・・。そうだ先日綜合病院でその名前がコールされていたなぁ・・・)
岳は脳内で違う回線同士が急に繋がったように感じた。
偶然の流れなのだろうか、それとも何かに操られ必然的にそうなることにプログラミングされていたのかと不思議な気持ちを感じつつ、今後彼女とどう関わって行くのかを考えた。
しかし悲しいかな、自分に残された時間はそう長くはない。
人生の偶然性を楽しむほどの余裕はなかった。
昨今の民放テレビはコロナ騒動をはじめ偏った報道を開けても暮れても繰り返していたり、学識専門家じゃなく芸人タレントがニュースにコメントしたり
各局同じようなバラエティー番組ばかりで、時間つぶしにはいいかもしれないが内容にはかなり乏しい感じがしています。
その点YouTubeでは放送上の意図的な政策規制がない真実の情報を取捨選択出来たり、何よりいいのはあらゆる分野の音楽を楽しめることが出来ます。
これからも民法テレビ放送は見なくなるだろうと思っています。
小説「Obralmの風」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/76/017f94b4efa4f65931da6cde5ce8618a.jpg)
帰り道を歩きながら岳は思いもよらぬ幼馴染との再会に、子供の頃の記憶を呼び戻した。
石田明子の子供時代は明るく利発な性格で美人だった。
彼女の父親が転勤で家族ごと九州に行ってしまう直前までよく遊んでいた。
当時の岳にとって彼女との別れは何よりも辛く、初めて味わう異性との別れの寂しさに打ちひしがれていた。
そんな岳を見て兄からは『そういう部分だけ早熟やな』と、よくからかわれた。
岳と明子は文通を続け、いつも学校から帰ると真っ先に郵便受けをみて一喜一憂したものだった。
そして彼女が数年後関西に戻ってきてからも文通は続いていたが、高校二年の時ある出来事をきっかけに終わってしまった。
岳はその日のことを今でも後悔している。
それは夏休みのある日、岳と彼女は手紙で当時JR北伊丹駅で再会の約束をしていた。
岳は約束の日を楽しみに指折り数えて待った。
当時の北伊丹駅は無人駅でプラットホームには自由に出入りが出来た。
約束の当日岳は自転車で待ち合わせ時間より三十分も早く現地に到着し、自転車に跨ったままホームの南端で待った。
焼けるような陽射しで数メートル先には地面から陽炎が立ち上っていた。
岳の心の中では様々な不安が陽炎に同期するかのように湧き上がっており、彼女に会うこと自体の緊張が膨らみ始めていた。
そんな時遥か向こうに一人の少女が現れたが、陽炎の悪戯でその容姿がはっきり見えなかった。
その少女が明子に違いないと確信した時、岳の心は意外な方向に動いた。
高鳴った鼓動が思考を狂わせたのか、春期特有の羞恥心がそうさせたのかは判らないが、岳は突然ホーム端のスロープを下って彼女を置き去りにしてしまった。
どうしてそのような行動に出たかは数十年経った今でも判らず、ただ後悔のみが残っている。
そんな苦い想い出のある明子に会って当時のことを誤りたい気持ちは心のどこかで持ち続けていた。
(石田明子・・・。そうだ先日綜合病院でその名前がコールされていたなぁ・・・)
岳は脳内で違う回線同士が急に繋がったように感じた。
偶然の流れなのだろうか、それとも何かに操られ必然的にそうなることにプログラミングされていたのかと不思議な気持ちを感じつつ、今後彼女とどう関わって行くのかを考えた。
しかし悲しいかな、自分に残された時間はそう長くはない。
人生の偶然性を楽しむほどの余裕はなかった。