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春はこの花から始まる。俯いて歩く事が多い冷たい季節に、ふと気がつくと咲いている。毎年そうだ。この花がマンサクと知るのは東京を離れてからで、40年東京に居て花の知識が無かった。と言うよりも、周りに花が無かった。売り物の花は花屋の店先にいつも溢れていたが、手にすることは無かったし、自然が無かった、と言ったほうが良いかもしれない。東京で花の関連の仕事をする人に言わせれば、都会でも花は在ると意気込むが、都会に住んでいて、眼に映らなかったのだ、と言い直したほうが良いのかもしれない。自然環境の地方へ転居して、初めて「花」にめぐり合えたと言ってよい。
2月も終りのころは、そろそろ、あちこちの家の庭も色鮮やかな花に包まれる。とは言え三寒四温を感じながら「防犯」の腕章をつけて町内会を徘徊する。「シナマンサク」塀から飛び出した花を見て立ち止まる。この家の家人は幾度も尋ねられるとみえて枝に名札を通りに向けて貼り付けてある。家人の心がある。中国原産 マンサク科 ************************************************************
花の顔-16000点フリー画像 これも
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