みなさんこんにちは
U&I留学エージェントのマナブです。
先日、新しいクラス「ACE」の記事で「会話力」についてお話をしました。
記事を書きながらいろいろと気づいた点があったので、今回は「なぜスピーキングが難しい」と感じるのかを考えてみました。
1.過去の勉強方法
まず最初に浮かんでくるのはやはり日本での勉強法の部分ですよね。
日本では中学校(現在では小学校)から英語を学んできたわけですが、大学受験までの間およそ6年、人によってはそれ以上英語を勉強してきたわけです。
以前よりよくはなっていると思いますが、それでも依然として「スピーキングが得意(上手)ではない」といわれるのはなぜでしょうか。
それもそのはず、日本での勉強過程でスピーキングはあまり時間を割いておらず、実践的なトレーニングをしていないからです。
使わない、必要ないものは身につかないですよね。
反対にテストに出てくる文法やグラマー、長文読解などは他国の方にくらべて異常にできる方が多いのもまた事実です。
オーストラリアへ来るまで自分で英語の文章を考えたことがない方って多いのではないでしょうか。
また、普段の会話の中で自分が話したいことを100%表現できていないと感じているのではないでしょうか。
また、大きな要因としてはTOEICが英語力を測る主要な指標となっていることもあります。
※過去の記事 TOEICを勉強していれば大丈夫??
TOEIC自体にいろいろと評価はありますが、基礎力としての勉強と捕らえるのであれば決してムダではないと思います。
しかしながら、多くの方がワーホリ・留学前にTOEICを受けられているかと思いますが、実際の会話において活躍しておりますでしょうか。
2.日本語との距離
以前某リサーチ会社の調査でこんなのがありました。
「English speakerにとっての習得難易度ランキング」
日本語は堂々の1位でした(韓国語と同位)
文法やら活用やらなにから何まで違うので難しいそうです。
つまり、日本語から英語も同様に遠いため、そら難しいわな、って話です。
新しい言語を学ぶのって努力が必要ですね。
<参考>
カテゴリー1 |
スペイン語、フランス語、ポルトガル語 |
カテゴリー2 |
ドイツ語、インドネシア語 |
カテゴリー3 |
ダリー語、ペルシア語、ロシア語、ヒンディー語 ウルドゥー語、ヘブライ語、セルビア・クロアチア語 タガログ語、トルコ語 |
カテゴリー4 |
アラビア語、中国語、韓国語、日本語、パシュトー語 |
※下に行くほど難しい言語。
3.スピーキング力の定義
生徒さまから「スピーキングが苦手で、スピーキングを練習したい」 スピーキングに特化したクラスはないですか?と聞かれることがあります。
これはまさしく正解なのですが、実はその「スピーキング」の定義が問題です。
つまり、スピーキングの何が課題であるのかが重要なのです。
①課題とレベルが合っていない場合
「スピーキング」 の練習をする場合、多くの方が何をされているか。
「発音(アクセント)の矯正」「イディオム(慣用句)の使い方=こんな時どう言う?」「仕事の定型句の作成=説明文」、そして「友人と会話をする」ではないでしょうか。
これらが意味がないとか不正解という話ではありません、もちろん非常に大切です。
しかし、これらは今ある英語力をより上手に使うための「Brush up」であって想像しているスピーキング力の向上(Level up)とは少し違うのではないでしょうか。
つまり、「英語がペラペラになる」というのとはまた違うということです。
よく「アクセント」の有無を引き合いに出されることがあります。
しかし一度よく考えてみてください。
スピーキングやリスニングでうまくいかないのは本当にアクセントのせいでしょうか。
ネイティブのほうがアクセントがあっても理解してくれることが多いものなのです。
なので、アクセントを直すことが解決策と言う場合は、往々にして英語力が高い方が多かったりします。
また、友人と会話すれば自然とできるようになると思われている方も多いですが、半分正解です。
自分から積極的に話すことで会話力は伸びていきます。
1点だけ気をつけるとすれば、「ネイティブと話せば伸びるわけではない」です。
ネイティブは話すスピードが全く違います。
なので会話のほとんどが相手が話し、自分は聞くという状況になっていませんか?
ネイティブ相手でも積極的に会話を継続できる状態であれば、スピーキング力が伸びていくと思われます。
ただ、上記の点については、それだけ直せば改善されると言うレベルなので、すでに英語力が高いと言えるのではないでしょうか(笑)
②話したいことがうまく英語にできない
こちらがメジャーな悩みではないかと思います。
相手の話していることが理解できていて「こう言いたい」と思っているのにうまく話せず伝わらない場合です。
意外かもしれませんが、この場合はスピーキング以外の部分を向上させることで解決することがあります。
わたしの場合はIELTSのライティングの練習を3倍ぐらいに増やしたところ、普段自分で使わなかった表現や構文、言い回しなどをライティングで使うようになったことで、同じものをスピーキングでも活用できるようになりました。
私以外にもIELTSやケンブリッジなど、試験対策系の勉強でスピーキングが伸びたという生徒さまのフィードバックもよく聞いております。
少し難しい話になるとボキャブラリーがなくて的確に話せない場合などは接続詞や特定分野のボキャブラリーを広げたり、アカデミック英語を勉強することで解決することもあります。
③意見が特にない
もう一つ、「スピーキング」を上げるために必要なことがあります。
それは「主張すること」です。
別の言葉で言えば「意見を持つこと」「自分なりの考え方を述べること」「興味を持つこと」などになります。
他国の方と話すときこんなことを思いませんか?
・自国の基本情報をよく知っている(人口、面積、何が世界で何位など)
・自国の政治、経済、宗教について積極的に話してくる
・別に話す必要のないことを延々と話している
・一日にあったことを毎日尋ねられる
などなど、いろいろあるかと思いますが、思い当たる点があるかと思います。
※巻末に詳細を追記しています。
日本語の文を英語に訳すことはできても、自分で最初から最後まで意見として話をするだけの「自分の主張(いいたいこと)」や「興味・関心」、「モチベーション」がないと会話は発展しません。
相手に合わせて相槌を打つだけの会話になっていたり、同調したものの「あなたはどう思う?」と言われると歯切れが悪い回答をしていたり同じこと繰り返し言ってたり。。。
「よく知らないからわからない」と言われてしまうだけでは相手が話したいことも話せない人になってしまいますよね。
また、自分が思っていないキャラとして扱われたり、さほど好きでもないことを大げさに「好きだよね!」と言われたことありませんか?
実は限定された・偏った情報しか与えていないことからこういったことは起こっています。
話したくないのかなと思われたり、あるいはいつも同じ話題にしか興味を示さない人と思われたりします。
こちらが話したいことがあるように、相手にも話したいことがあり、会話ができる人と話したいと思うのは自然な流れですよね。
日本人の感覚として、「そんなことを話す仲じゃない」や「特別話すことがない」という方もいるかと思います。
でもよくよく考えてください。
逆じゃないですか?
「いろいろ話すから仲良くなった」じゃないでしょうか。
これは英語に限った話ではないですが、会話の重要性はその内容よりも「会話をすることそのもの」にあります。
つまり、コミュニケーションを継続してとっていることが大切なのです。
話したいことがあるから話せるのであるということ、そして、会話は一文話して終わりではないということです。
会話は「なぜ?」「どうゆうこと?」「わたしだったら」「こういうのは?」などいろいろな広がりを見せるもので、相手の興味関心にも返していくからこそ成り立つものです。
なので、表面的な当たり障りない返事ばかりしていると同じ返事ばかりとなり、相手も飽きてしまい、自分も英語も同じものを使いまわすだけでなかなか伸びなくなってきます。
いろいろなことに興味を持つことで話の幅を広げることができ、その話の幅に合わせて英語力も上げていけるのだと思います。
なんだかめんどくさいなーと思う方もいるかもしれませんが、日本語だったらみなさん普段からやってることなんです。
まずはご自身の求めている「スピーキング力」を一度整理してみると、どうすれば伸びるのかが見えてくるのではないでしょうか
「英語ができる」=「英語が話せる」であり、やはり話せるほうが楽しいですよね。
スピーキングが苦手な方もいるかと思いますが、練習すればリスニングやリーディングより簡単なのでは?と思う方もいます。
せっかくオーストラリアにいるので、多くの方とコミュニケーションをとって貴重な経験にしてくださいね
世界が平和でありますように
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【政治や宗教の話題】
日本では政治や宗教の話題は好まれないことが多く、特に30歳以下の若い方の中では敬遠されがちな話題です。
実際、ビジネス(特に営業)では野球と政治と宗教は禁忌のトピックとされています。
元々は、意見が異なると争いや反感を買う可能性があるという理由でそういった扱いをされているようですが、現在では「意識高い系」「ヤバイ奴」と言ったレッテルが貼られることもあり、口にしにくいようです。
<政治>
なので、日本人の方で政治については興味がない、日本という国に興味がないと話されている方を多々見受けられます。
また、他国から日本の政治や歴史について教えられている方もいます。
良し悪しはともかく、自国の政治に興味がない、しかも参政権を持った成人がほとんど知らないというのは、実は先進国では稀なケースです。
例えば先日のフランス大統領選挙や韓国の大統領選挙、イギリスのEU離脱、トランプ大統領の動向、北朝鮮の問題など、世界の多くの人々は興味を持って見ています。
そして当事国の方々は自国のニュースなども読んでおり、日々情報を取り入れています。
彼らにとっては自国の政治=自分たちの生活としての認識が強く、関心事として高いトピックです。
そのため、政治の話題は日常会話の話題の一つであり、珍しいことではなく、日本についてもどうか、あるいは政治についての意見を求められることも多々あります。
その際、知らない、分からないばかりでは話が膨らまないことはもちろん、なぜ関心がないの?という反応になっているのではないでしょうか。
もちろん、これは文化的・歴史的に見てヨーロッパやアメリカなどのように革命などで独立を勝ち取った国と違い、政治は自分の生活の中で身近なものとはあまり考えない国民性によるところが大きいと思います。
そういった違いを話してみてもいいと思いますし、相手の関心事に合わせてそういった分野についても知ってみてもいいと思います。
いずれにせよ、日本という国を外からどう見られているのかがよくわかりますし、どれほどいい/悪い国なのかを考えられるのも面白いのではないでしょうか。
また、他国との関係を知ることも非常に大切です。
日本が過去にどこの国とどんなことをしてきたのか、知っておいたほうがいいことも沢山あります。
例えば、台湾からの東日本大震災の義援金などは、有名ですが知らない方もいます(知らないというのはいささか失礼な気もします)。
もちろん、デリケートな話題もありますので注意してくださいね(領土問題などはたまに大変なことになります)。
<宗教>
過去の地下鉄テロ事件などの影響もあり、日本では宗教と聞くと新興宗教のイメージが強い部分があり、拒否反応を示す方もいます。
こちらも歴史をたどれば他国とは異なり、政教分離が強く、キリスト教やイスラム教のように、特定の宗教の強い教えというものがあまり根付いていません。
ただ、国によっては宗教は生活の基本であり、人生の規範となっていることがあり、非常に大切にしている方々もいます。
他国の人の考え方を理解する意味でも、宗教は非常に重要です。
それぞれの宗教の違いやなぜ日本ではそれほど信仰心が高くないのかなどを考えてみてはいかがでしょうか。
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