最後に紹介するのは、パイロ産駒の牝馬、フラムエトワールです。
募集価格が安かった割には育成に入ってからの評価も良くて、密かに早期デビューや勝ち上がりを期待していたんですけど...
春にトレセンへ入厩して、ゲート試験にてこずった辺りから歯車が狂い始めてしまいました。
そもそも牧場でもゲートの通過といった簡単な練習から始まり、場合によっては発馬練習までしているんですね。
ですから、大抵の馬は1~2週間で試験合格までもっていけるんですけど、中にはゲートを嫌がってなかなか試験に通らない馬もいまして、まさにフラムエトワールがそうだったんです...
仕方なく時間をかけて丁寧に課題をクリアさせて、何とか試験合格までもっていけたものの、1ヶ月半も費やしてしまい、早期デビューは白紙。
天栄では精神面のリフレッシュを図った上で仕切り直したために、更に時間を要することに。それでも8~9月のデビューが目指せるくらいまでピッチが上がったんですけど...
帰厩直前でトモの筋肉を痛めるアクシデントが起きてしまい、股関節にも繋がる大事な箇所だけに完全にペースダウン。未だ騎乗運動は再開できず、トレッドミルでのキャンター調整までに留まっています。
今月中には騎乗運動が再開できそうだとはいえ、おそらく坂路入りが12月から、速めに乗るのが暮れから年明けとみると、どんなに順調に進んだとしても、それなりに態勢が整うのが来年の3、4月といったところでしょうか。
普通なら3月まで北海道で、天栄で1ヶ月ほど調整した上で、トレセンで1ヶ月かけて仕上げる。
来年の6月デビューあたりになりそうなんですけど、そうもいかない事情があるんですよね。
それがゲート試験。
記憶違いがなければ、ゲート試験の有効期間は1年間だったはず。
今年の春にゲート試験に何とか通ったのが5月15日。
ということは、来年の5月14日までにデビューしなければ、ゲート試験のやり直しとなるはずなんですよ。
あれだけゲートにてこずった馬を、再び試験に向けた練習はさせたくない。
となると、無理のない範囲ではあるでしょうけど、5月上旬までのデビューを目指すのではないか。
逆算すると、3月まで北海道で乗り込み、そのまま天栄は通過するだけでトレセン入りといったところかな。
明らかに急仕上げになりそうですが、一度レースに出さえすれば、ゲート再審査にならない限り、ゲート試験のやり直しは必要なくなりますから。
半年先の話とはいえ、馬の場合には今から乗ってギリギリ間に合うかどうかというレベル。
今度こそ頓挫なく調教が進むことを願って止みません。
※掲載画像は、キャロットクラブより転載許可をいただいております。
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