養老孟司氏の発言(本日の朝日朝刊)、「リサ・バレットは、喜怒哀楽という情動も、状況によってその都度つくられる脳全体の働きだとしている。要は、外に表れた行動以外に『心』など存在しないとする主張です」を読んで、僕は、石川元助先生を思い出した。もう50年前の話だ。前後関係は忘れたが、石川先生も外に表れた行動が心だという意味のことをおっしゃった。僕は能登半島地震のニュースを聞いても一銭の寄付もしない。気の毒と心の中では思っている。僕の心など、ひょっとしたら、ない。他人を思いやる心などないのと同じかもしれない。自分の中に人非人がいる。今夜は、しかし、この気付きの段階で、終わりにしたい。