泣きながら、撤退同盟

このブログの半分は、薄情でできています。。。

家族ゲーム

2009-04-07 | 性と聖
サクラも絶好調に咲いていますね
新学期も始まりました。

愛知県内の中学校は今日が入学式
そんな中、大変な始まり方をした学校も
あるわけです。



「先生を流産させる会」中1男子生徒16人 妊娠教諭に嫌がらせ 愛知・半田 

 愛知県半田市内の中学校で今年1月から2月にかけ、1年の男子生徒たちが妊娠中だった担任の女性教諭に対し「先生を流産させる会」を結成して、教諭の給食に異物を混ぜるなどの悪質ないたずらをしていたことが分かった。

 学校によると、教諭は30代。3学期が始まった1月、席替えの決め方に対する不満や、部活動で注意されたことへの反発から、生徒ら数人が周りの生徒に声を掛けて反抗しようと計画、16人で会を結成した。

 同月末には、生徒らがチョークの粉と歯磨き粉、のりを混ぜ合わせたものを教諭の車にふりまいたり、いすの背もたれのねじを緩めたりするなどのいたずらを始めた。
2月4日には理科の実験で使ったミョウバンと食塩をそれぞれ少しずつ持ち帰り、気付かれないようにして教諭の給食の中に混ぜたという。

 ミョウバンは食品にも使われている物質で、教諭の体調に異常はなく、混入には気付かなかったらしい。

 一連のいたずらは2月下旬に発覚。学校は保護者同席の上で生徒たちに注意した。今は深く反省しているという。学校によると、教諭は「生徒らが反省をし、それを生かした行動をとれるようになるのを望んでいる」と話しており、刑事告訴はしない意向。

 同校の校長は「ゲーム的な感覚や友人との付き合いでしたことで、流産させようと本気に画策したわけではないと思う。命の教育を浸透させ、今後二度と起こさないようにしたい」と話している。


以下同じ記事。
生徒が「先生を流産させる会」 いすに細工、給食に異物(朝日新聞) - goo ニュース

痛いニュース(ノ∀`):中学生が妊娠教諭に嫌がらせ 生徒16人が「先生を流産させる会」を結成し、給食に異物混ぜるなどのイタズラ:


4月1日付の人事異動を見てみると、
遠くトヨタの教育委員会から同校(※1)に移動してきた方もいらっしゃる。
それぐらい
てんやわんやになる事態、なのですが、
当の中学生は事の次第を分かっているのかしら?



さて、
この問題、どの点が問題なのか
みんなわかってござるのだろうか?


妊娠していた教諭の胎児が大変なことになるかもしれなかった!
ということで憤慨なされている方が多いのですが、

論点はそこではないと思います。


「 同月末には、生徒らがチョークの粉と歯磨き粉、のりを混ぜ合わせたものを教諭の車にふりまいたり、」
これがよく分からなかったのですが
「精液」を模した物、らしいです。(※2)
それを同教諭の車に振りかけたということは。。。。


ようするに、
このこどもたちの論点は
セックス →いやらしいもの → 行為の結果妊娠
ということしか頭に無かったのではないのでしょうか?

それ以前から、クラス運営や部活動でいろいろ有ったようですが(※3)
そういった、「文句を言ってくるうるさいやつ」が
「自分だっていやらしい事をしているくせに、文句を言ってくるだなんて!」
という短絡思考から
「成敗してやる!」なんて、
馬鹿げた発想に至ったのでしょう。



これには、大人の猛省も必要になるのは
このブログで何回か説明したとおりです。(※4)
大人がこどもたちに、
ちゃんと説明責任を果たしていないのが問題なのではないでしょうか。

このブログでは
  • 「性教育とは、セックスを教えることではない」
  • 「セックス云々よりも、お付き合いの仕方を学ぶことが真の性教育だ!」
  • 「付き合うことというのは、人間と人間が真剣に向き合うこと」
  • 「結婚というのは、人間のもっとも祝福された、あるべき最終形態である。そのために尊ばれるべきなのが、性交体験(キスを含む)なのだ」
  • 「あたらしくこどを産み育てるということは、社会との係わり合いの中で考えていくべきことだから、最大に尊ばれるべき」

と言ってきたつもりです。


それを大人たちが
興味本位で盛り上げるもんだから
こどもたちは細部なんて見ることなく、
盛り上がっている部分だけ見る事となる。
だから
「性的な興味」の部分しか見ず、
お付き合いすることという、
人と人とが相対するに当たりもっとも大事なことをおろそかにする結果になったのだと思います。


さて、この事例、
大人たち(教師、親、教育委員会)はどのように対処したのでしょうか?

 同校の校長は「ゲーム的な感覚や友人との付き合いでしたことで、流産させようと本気に画策したわけではないと思う。命の教育を浸透させ、今後二度と起こさないようにしたい」と話している。


ゲーム感覚ではなく、まじめに考えたから
妊娠している人 = セックスをした結果 = 自分だって「いやらしい事」をしていると考え、
「流産をさせる会」になったのだと思う。
だからここでこどもたちに教えることは
「いのちの尊厳」なんていう美辞麗句ではなく、

  1. 子供が産まれることは、家族にとっても、社会にとっても、とても大切なこと
  2. 子供が産まれるためにするセックスという行為は、テレビや雑誌のような興味本位・趣味趣向で捉えるのはいけない
  3. そのため、お付き合いをするという行為こそ、人間にとって崇高な行為である

ということを
子供たちに教えていかないといけないと思んだけど、

もし、これを教師たちが
「おまえたち、なんて事をしてくれたんだ!!」
なんて頭ごなしに否定するならば、
今はショボーンとしていたとしても
「俺は悪くない、みんなやっていることをやっただけなのに、なんで怒られるんだよ!」
って、反感を持ち
かえって大人になった時にもっと悪くなっている可能性のあるわけです
(というか、そっちの可能性が高いかも)


性を興味本位でしか扱わないテレビや雑誌も問題なのですけどね。



※1:地元の人間は、どこだか分かっていますし、
ネットでもまとめが出来ていますので、調べれば簡単にどこの中学か分かります

※2:本物でなくて、よかった。。。。
(本物だったらいたずらでなく、性犯罪者扱いになるけど

※3:色々有って、あたりまえです。無いほうがおかしいです
人間なんですから。

※4:「性と聖」タグをご覧遊ばせ。
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