guitar:my life

ギターは世界を変える。ギターは人生を変える。と信じてやまない男のブログ。

節分の話

2020年01月30日 | 雑記
 ごきげんよう。毎朝布団の温もりを名残惜しみながら気合を入れて起床しているusk.jpです。北海道では冬の寒さが厳しい日も続いていますが旧暦上ではそろそろ春なんですね。スーパーマーケットへ行けば、「鬼は外〜福は内〜」のBGMを聴きながら堆く積まれた落花生が次々と手にとられていく光景が見られます。節分です。

 そもそも節分とは「季節を分ける」と書くように、季節と季節の境目を指す言葉なんですよね。つまり、熱帯や乾燥帯等を除く地域では4回の節分があるわけです。ではなぜ冬→春間の節分だけがこんなにもてはやされているのかと言うと、これは「数え年」の考え方と「新年」の考え方が深く関わっているようです。数え年の考え方では、人々は新年を迎える時に一斉に歳をとります。一年が一周する最後の日(=大晦日)が「歳取りの晩」なんて呼ばれ方をするのはこの名残です。しかし、一年が一周する日と四季が一周する日は一致しません。我々の先祖は大晦日の次の日(=元日)と新しい季節のサイクルに入る日(=立春)を共に大切にし、新年と捉えていたようです。そして新たな春を迎える日に備え、季節の変わり目に発生すると考えられていた邪気(季節の変わり目に風邪をひきやすいのはコレの仕業です(usk.jp調べ))を払うために豆(魔滅)をまき、豆(魔滅)を食らっていたのですね。

 さて、一昔前までは「節分と言えば豆まき」という感じでしたが、今はそれ以外にもイベントがあります。「恵方巻」です。いつの間にやらコイツの方がもてはやされている感があるのは気のせいでしょうか。急に出てきて一躍有名になりましたよね。豆の気持ちになって考えてみるとなんだか切ないものがあります。言うなれば、学級イチのお調子者の座を、転校生に奪われたという感じでしょうか。「おーい、みんなー!昨日まで俺のギャグで爆笑してたじゃん!みんなーーー構ってーーー!」的な。

 ちょっと検索すればすぐにヒットするので知っている方も多いかと思いますが、現在の恵方巻という文化はコンビニエンスストアが作り上げた(もしくはリメイクした)らしいです。思うに、景気のいいお正月商戦が終わり、決算時期の3月を迎える前の「冬」の1ヶ月間に、新たなビジネスを投じたのでしょう。私は学生時代、居酒屋でアルバイトをしていたのですが、2月の暇さといったら凄まじかったですね。この2月に売り上げを伸ばすためには・・・?と考え抜いた結果が「節分とのタイアップ」だったのでしょう。

 恵方(歳神様のやってくる方角)を向いて無言で海苔巻きを食らう。至ってシンプルかつ面白味があるとも思えない発想ですが(個人の見解です)、これがヒット。ヒットしすぎて最近じゃ子供でも食べ切れるハーフサイズ恵方巻や、グルメ恵方巻なんかも販売されていたり、食糧廃棄問題がメディアに取り上げられていたりします。なんかもう・・・踊らされすぎじゃないですか日本。近年盛り上がりを見せているハロウィンだって夏のボーナス商戦とクリスマス商戦の間のビジネスチャンス感が漂っていますし、イースターのCMを見ると「大人の事情」感プンプンで恥ずかしくなります。もちろん新たな文化が生まれることは結構ですし、伝統的な年中行事を現代人に受け入れられる形で提案していくことには賛成です。ただ、もう少し上品にやろうよ、と思ったりもするわけです。流行っているから乗っかるのが当然、テレビで取り上げられているから正しい、SNSで話題になっていることは正義という感覚があまりに浸透しすぎて恐ろしさすら感じます。

 なんだか謎の記事になってしまいましたが、どこかの誰かの話のネタになってくれればと思って書き上げました。由来や解釈に誤りがあったら優しくコメントで教えてください。ではでは。


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