弦楽器を弾く日々

街のヴァイオリン弾きの日々のあれこれ

演奏には出来れば情熱がいる話

2025-02-19 02:01:00 | ヴァイオリン
昔は先生から音楽性が足らないみたいな事をよく言われていたんですけど、今の師匠には褒められるようになっていて、それって聞く側の好みとか感性の問題なのか、私が変わったのかどっちだ?と思っていたんですけども、先日食事中に、本当に色んな人と弾いてきてる奏者に「今まで1番、どの編成でもいいけど、こいつと相性良いわあと思った人いる?」と聞いてみたところ、少し考えてから私の名前が上がりまして。それって何度かやってて慣れてるからとかじゃなく?と聞いたら、そうじゃなく良いと思うと。

何年か前は、私よりも例の合わせるのが上手い子を推してたと思うんですが、いつの間にか変わっていて、何故かというと、情熱の有無という話になって。

音色も音程も良いけどずっと淡々と弾く人とか、情熱はあるけど力量が追いつかずに空回りする人とか、誰がどう弾こうと絶対にテンポがブレない人(合わせない)とか、それぞれの奏者の特色があります。あれ、前話しましたっけこれ、まあいいや。

そのプロとして活動している上手い子も、完璧主義で自分のポリシーも持ってるのだけど、合わせるとなった時に、熱量が少し薄くて、小編成だとそれが目立ってしまって、ここぞというときに物足りなく思う時があるようで。同じタイプで集まってると上手くいくのでしょうけども。
このタイプは合奏やオケでは重宝するタイプだったりしますが、勿論ソロも弾けるし何でもこなせるレベルだけども、細かく分類しようとすると人には編成や環境によってそれぞれ向き不向きがあります。

そういうのも踏まえた上で、その人の感性の中で私がひょこっと上の方に上がってきたというのは、個人的に、お?何事?と思って。少しはその情熱とやらが音に出てきたのかなと。でもつまらない時は「スンッ」って弾いてるよねと言われて否定出来ませんでしたけども。
(あと半分冗談半分本気で、昔の方が上手かったんじゃないと言われる。はあ〜?🐰)

合奏で煽ってほしいのってチェロだと思ってて。これはその奏者と意見が合致してるんですけど、全任せしたいわけじゃなく、よく1stだけ頑張って弾いてて浮いちゃってるグループとかあるじゃないですか。メロディが大きけりゃ良いってもんじゃないし。そうならないように、低弦に合わせて制御しないといけない時もあるわけで。
伴奏部分だから控えめにとか思いやすいんですかね?でも、チェロであれピアノであれメロディでなかったとしても、その八分音符おいしいとこ!とかあるじゃないですか?その裏打ち大事!みたいな。それがおいしいと思える感性が無いと淡々となぞるだけになるのかな。ノッてもらえるだけでめちゃくちゃ弾きやすくなるところってまあまああります。私バイオリンでもそういうフレーズが出てくると、一見派手さが無く控えめに見えても盛り上がるから好きなんですけどね。

以前一緒に弾いていたチェリストも、煽っても欠片もついてこようとしなくて、それに関わってくるような弾き方について少し希望を言ったとしても「お前チェロ弾けないのに言ってくんな」みたいな雰囲気になる時がありました。そうなると、音楽としてはもうそれ以上何も無いわけで。頭打ちです。良いんですけどね、間違わないとか、テンポが合ってるとか、ズレてないとか、強弱入れてるとか、そういうのさえ出来てれば弾けている・良いと思う人もいるでしょう。だから"これはそういうグループ"としてやったりします。

私多少ズレてもいいからノリが同じな人と組んでみたいです。と考えたら今のところその言ってくれてる奏者がトップなのかなあ、合ってるとは思ってないけども。確かにノリに関しての感性は近い。

無駄な大きな動きしてるから情熱あるように見えるとか独りよがりなものではなく、内側からぶわ〜っと込み上げるように弾く人いないかなあ、できれば近所で

パッション💃の話でした。
パッションあってもとっちらかってちゃ駄目なんですけどね。
昔の繊細な音が消えつつある自分に言ってます。

気分の波

2025-02-18 02:36:00 | ヴァイオリン
この数年割と気分が安定してるなと思ってたんですけど、昨夜急に弦楽合奏やりたいと思い立って近所あたりでどこか無いかと検索したかと思えば、自分ってそもそも音楽家だとか演奏家だとかになるセンスも無いのになんで向上心を持って楽器続けてんだろと思ったり。
ふと悟りたがるんですよこの人。なるべくしてなる人って、根本が違うんだよなって。それぞれ努力はするけど、スタート地点が既に違うみたいな。根っこの部分が違う気がする。それを才能というのか知らないけれど。
キャパシティも違う。探究心も吸収量も知識量も半端ないじゃないですか本物って。

よく構えだけで弾けるかどうかわかるって言いますけどそんな感じで、体つきというか、手というか、オーラというか、違うんですよ。
でもね、その点だけで言うと、自分の指が昔よりも弾ける指に見えてきました。肉のつき方の問題なのかなこれって。うんわからない。賢い人って目つきが違うよねとか、そういう科学的根拠の無い話みたいな。

ごちゃごちゃ書いてますけど、寝て起きたらケロッとしてるんですけどね。
今度からファッション音楽家ですて名乗ろうかな。そもそも音楽家ですとか名乗ったことないけど。音楽家って職業でもないしなとか思ってる派なので。

弦楽合奏の話で言うと、なんとなく癒されたいので、繊細な音色だけ集めた弦楽合奏が聴きたい。繊細って言っても細過ぎないものが好みです。
無いですもんね、全員深い青色みたいな団。全員まろやかですみたいな。カリッとしたのが嫌いなわけでないんですけど、とにかく癒される音が聴きたいんですよ今。聖歌隊みたいなやつ。リベラでしたっけ。少年たちの。あれ凄く好きで、ああいうオブラートに包みましたみたいな音の弦楽合奏あれば教えてください。
リバーブでモヤってるだけのじゃなく、ちゃんと本体が芯あるまろやかタイプの。ゆとりある優雅で圧かけ過ぎてないので。(注文が多い)

ゴリゴリが最近の流行りなのか、あんまり好みなのが無いんですよね、YouTube見てても。

私は今萎えてます。なんだろなこのやる気を削がれた気分は。自分を客観視したせいだけども。
リベラでも聴いてきます。

まとまってない趣味の話

2025-02-16 02:30:00 | ヴァイオリン
数年前は、オケバッグにコンチェルト弾いてみたいとか、同等レベルだったり同じ熱量の固定メンバーでカルテット組みたいとか思ってたりしていて、でも自分の希望を通すために必死でアピールしたり人集めたりするほどの意欲は無く、やりたいのはやりたいけどやる事自体が目標ではなくて、あくまでもクオリティとか仲間たちと意志ややる気がマッチしてこそ意味があると思ってるので、そうやって考えているとまあ普通に縁も無く。

そもそも本当にあなたと弾きたいですと思えば自分から声かけるじゃないですか、私も声かけるし、一緒によく弾く人も最初は向こうから組もうと声かけてきたし、そういうもんだよなと。結果最近は全く声がかからないという。おーん。新しい場所にも行ってないし新しい人と出会ってもないからなあ。

人気無し。1人で弾くのが向いてるってことかもしれない。

先日、何の話だったか半分忘れたんですけど、自分はどうなりたい?上り詰めたい?と聞かれたので、トップになりたいとか有名になりたいとか肩書きには興味無いけど、超一流は無理としても一流に近いような演奏をする奏者にはなりたいよと答えたら、上手くなりたいって曖昧なもんで、音色とか音楽性とか結局自己満足(趣味)でしかないと言われたところでハッとして目から鱗というか、ああ技術を上げるという行為は趣味でしかないのか!と思ったらテクニックは別で、テクニックがあってこそプロだと言うので、あら?と少々感覚のズレはあったんですけども、何故ってテクニックの無いプロもいるから矛盾じゃないかと思ったんですけど、何が言いたいかって、たぶん本人にしかわからないような個人的にハッとさせられた話でした。こういうの沢山あり過ぎてブログで書いても意味無いのだろうけど、整理とアウトプット用に、ついでに誰かのちょっとしたヒントになれば。

趣味でやってきたわけではないし、技術向上のための行為ってある意味お坊さんの寺修行みたいな感覚だったんですけど、上手くなりたいは趣味。自分の技術を上げる行為は趣味なんだと。なるほど確かになって。

意思と行為にズレが生じるかもしれないけど、どの立場であってもその上手くなるための行為自体は趣味でしかない。
また一つ新しい価値観を発見出来ました。
私はいつまで趣味を続けるんでしょうね。

次の課題、パガニーニになりそうです。
何番やるかわからないですけど、難しそう〜と言ったら、順序通りいってるから問題無いと言われて、じゃあちょっと楽しみです(単純)みたいな気持ち。
弾きたいとも思ってなかったし縁が無いと思ってたので。

勤務している音楽教室

2025-02-14 00:23:00 | ヴァイオリン
が、うちの教室から歩いて20分くらいの距離で。
その教室の方が子どもさんが多くてうちは大人の方が多いんですけど、大人の方は電車とか普通に使うしなんなら遠いところからわざわざ来てくれたりするんですけど、子どもたちはやはり皆近くの方を選びたいんですよね。
正直その距離ならうちに来てくれた方が有り難いんですけどね、融通利かせられるし。そんな横取りとかわざわざうちをオススメしたりはしないんですけどね。
私から見れば、流れ作業みたいで本気で生徒の事を考えているわけじゃないというのがわかってしまうので、何が良いのかわからないんですよね。その教室のスタイルなので、それはいかがなものか!なんて言わないですけどね。どのスタイルに対しても最低限の尊重は大事。世の中尊重出来ずに揚げ足ばかりとってる音楽家と愛好家の方が多いみたいですがね。
その教室の会社員でもないから関係無いしビジネスライクだからこそこっちも別にその教室を良くしようとは思ってもないというね。メリットを与えてもらっているわけでもないし。

たまーに聞きますけど、生徒横取りして対立してるとこもあるらしい。SNSで怒って発信してる子もいたな。それもO音大卒だったなそういえば。
生徒の囲い合戦は、お金目当てみたいに見えてなんだかな。そりゃビジネスだから生徒は確保したいだろうけど。そういうの表で言うんだへえみたいなね。

うちの、来たかったらきて辞めたかったら辞めなスタイル教室のゆったりさと言ったら、茶菓子持ってきてくれた生徒さんがいたらお茶出して一緒に食べるとかね。後ろレッスン入ってなかったら世間話して帰る生徒さんとか。まあ他所でもあるでしょうけどね個人教室なら。
寡黙でほとんど話さない子とか、精神疾患や発達障害で他所で面倒くさそうな対応をされた人など来るもの拒まずで、とりあえずあなたのペースでゆっくりやりましょかみたいな感じです。
頑張ってたりもっといけるなと思った生徒は発表会前の追加レッスン無料とかね。追加の月謝いらないから来たかったら来てとか提案してしまう。

そういえば、私が高校生くらいの頃は、レッスンも月謝そのままでいつも2時間半くらい見ていただけてたことを思い出しました。個人のとこは結構ありますよね?その教室内の上級者くらいになると。(上級とか初級とかっていう表現は使わない方がいいと思ってる派ですがイメージしやすいようにブログではあえて使ってます)
年何回レッスンですみたいなルールがあったり、色んな楽器講師を雇ってるようなところは無いですよね。

自分がやってもらったことを無意識にやってるんだなあ。真似してるわけではないんだけど。

真横で聴く音の重要性

2025-02-11 23:40:00 | ヴァイオリン
下書きを見返していて、1番古い記事が結構喧嘩越しというか、あれ何かに怒りながら書いてたのかなみたいな雰囲気だったので消しました

過去の腹立つ事を思い出してはそれに関連する記事を書くというのをたまにやるので、そのせいでしょう。
でもよくいる、人のSNS投稿内容に便乗や反対意見をしているだけの投稿や、受け売りばかりの記事より、実体験やそこから導き出した意見や考察記事の方が私は好きなので、これからもほぼ自分の身の回りの話がメインになるかと思います。あまり綺麗事も書かないし誰かにわかってもらいたいわけでもないので、当たり障りの無い記事しか見たくない!という人はストレス溜まるかもしれないので見ないでくださいね

ではその消した下書きに関する話を書き直します。

同じ門下生の話を師匠からよく聞かされる(興味あるから嬉しい)んですけど、所謂"よく弾けるお気に入り"という生徒がいるんですよね。よく弾く生徒に対しては先生の上手くさせたいという熱量も上がりますから、よく話に出てくるわけです。
その中の1番のお気にの子についてはとにかくめちゃくちゃ上手いといつも仰ってて、それは将来楽しみだなあとうんうんと聞いてるんですが、一つ弱点があるらしく、ビブラートがあまり上手くないみたいで。

ビブラートのかけ方って、結局センスでしかない技術の一つだと思っていて、運指がどうとか弓幅や位置や指弓がどうとかというのは覚えるだけなのであまりセンスは関係無いですけど、ビブラートに関してはほぼセンスというか、かけ方を言葉で説明は出来るしその言葉通りに練習は出来るけど、最終的に耳で掴むしかない。で、師匠ってあまり模範演奏しないタイプで、別にそれでも上級者のレッスンって問題無いのだろうけども、ビブラートこそ上手いビブラートを真横でどれだけ自分の耳に入れるかが重要だと思ってるんですよ。手の動きも見える距離で。
だから教える先生が弾いてみせない、そんなに上手くないビブラートだと、少々習得に時間がかかるのでは、という自論。今の時代は動画が見放題で情報もお手本も豊富なので、動画でもいいっちゃいいかもしれないですけど、そうやってあらゆる人に興味を持って情報収集して取捨選択出来る子は良いけど、そうじゃない子は真横でなきゃ駄目というか。

「上手い奏者の演奏を聴きなさい」というのと似てるかもしれないけど、若干違う。うん、まあほぼ一緒だけど。
あと上手いビブラートとは?となるとこれも説明長くなりそうでややこしく面倒臭いから省きますけども、1番駄目なのはちりめんビブラート。これが最悪認定だったんですけど、先日それを超える痙攣ビブラートを見まして、痙攣がワースト一位になりました。私や私の身近にいる講師が駄目とするランキングなだけなので、ちりめんや痙攣が良いと思う人ややりたい人はやってください。

なので、良い師匠の元についてテクニックもめちゃくちゃあるのに、ビブラートがイマイチだとか何か引っかかるものがあるのなら、早いうちにビブラートの上手い先生を探した方が良い気がするんですよね。別に先生は1人じゃないといけないわけではないし。
ビブラートでなくとも、テクニック以外の音楽性、最近「行」という表現を覚えたんですけど、その行が良い(=音楽性に繋がる)ことも、行が上手い先生につくというのが手っ取り早い気がします。勿論全員とは言わないけど、結構ついてる先生(弾いてくれる先生に限る)に似るんですよ演奏の仕方って。意識してなくとも。

余計なお世話なんでわざわざ言わないですけども、そのご家庭はどうも結構お金持ちそうでレッスン費用など問題無さそうだし勿体無いなと。実際に聴いたことないしどんなビブラートなのかは知らないですけどね。
昨年は都合が悪く行けなかったですが、今年はその子のコンクールでも聴きに行けたらいいな。