弦楽器を弾く日々

街のヴァイオリン弾きの日常

ドッペルコンチェルトの練習

2024-09-25 19:54:00 | 練習備忘録
ヴァイオリンduoの曲って数は多いけどなかなか良い曲がないよねと話してたんですが、無知なだけでもしかしたら本当に聴き応えのある素晴らしい曲もあるかもしれませんが、よく皆さんが弾かれる有名どころ数曲以外は、結構つまらない🤫と言いますか、あまりパッとしないなと思っていて。
発表会などで生徒さんたちが聴きやすいものは無いかと探すもなかなか見つからず。

結局今年のうちの発表会ではドッペルコンチェルトとなりました。ドッペルと言うと、幼い頃から弾いている人たちは小中学生で弾く曲ですよね。私も過去に何度か弾きました。
当時はサラリと弾ける曲、セカンドポジション嫌だよね、くらいに思っていて、別に何度も弾く曲でもないと半分ナメてかかっていたのですが、大人になっていざ練習し直すと、なんて難しいんだこれは🙄と苦戦しております。
バッハは難しい、それはわかっている事ですが、私の中でドッペルはバッハだけどちょっと別枠?みたいな感じだったんです(すみません)。よく考えたら主よとかも弾きにくいですよね、淡々と弾く分には良いですが、音楽にしにくいというか。

これって本来ならストリングスじゃないですか。それをピアノとトリオでやるとなると、分離しますよね、ピアニストが物凄く上手に古典ぽく弾くとまだ良いかもしれないけどそれでもちょっと別物として考えた方がいいですよね。さらに響くホールで弾くならまだ誤魔化せる箇所もあるかもしれませんが、サロンのようなマットな場所で完成度を上げるって、私の腕では無理なのではと思い始めました。

2人で練習録音を聴くと「先生(の演奏)ではないな(笑)」という感想に。困りました。どう弾けばいいんでしょうか。
だけどもまあデッドスペースで上手く弾ければどんな場所でもある程度は綺麗に鳴らせるということですから、もう少し頑張ってみます。間に合うかはわかりません😑

触ったことのある弓と楽器店の話

2024-09-24 23:44:00 | ヴァイオリン
今欲しい物はと聞かれたら、money以外ですと(笑)やはり弓です。自分の弓の上位互換が欲しいのですが、なかなか…
値段だけは上回っていても、質は今のものより下だったりします。my楽器との相性もありますから、弓探しは本当に難しいですね。

5年ほど前でしょうか、大手SM楽器店のフェアだったかに行き、ちょっと良い弓を見たいと言ってみたらバザンが出てきました。試奏させてもらうも私の指にフィットせず、音色もよろしくなく…全然詳しくない私でも名前だけは知っていて、その頃は、特色はあれど値段に比例して総合的に見てやや良くなっていくものと思っていたので、そうでもないのかとわかると同時に、自分の楽器と弓の相性が現時点では本当にベストなのだと再確認しました。

現在の弓は17年ほど前に購入しました。楽器を購入する時に、それに合うものをと工房の社長がポンと出してきたものを、価値もわからないまま弾いて「ん、普通に弾きやすいし良いかも」という軽い意思で決定しました。作家や値段に拘りも無く、普通に弾ければ問題無しというタイプだったので、良し悪しや弓によって雲泥の差が出るなんてことはあまりわかってなかった頃です。ほぼ自分の腕の問題で変わると思っていました。道具を変えても上手くなるわけでもなし、音色のカラーが変わるだけと思っていました。

同じ作家でもランクというのがどう分けられているのかがわからず、私のは下の?通常ランク?だと思うのですが、現在価格で調べると上ランクのものは300万円近くになるものもあるみたいで驚きました。昔のサルトリー価格じゃないですか?
確かこの頃トルテが600万円くらいと言われていたと思います。今は1000万超え…?ちょっとよくわかりせんね。消耗品なのに。最高価格の弓って今はどれなんでしょうか?

そのクラスの弓だと私はペカットしか触ったことが無く、それはもう惚れ惚れしました。某社の展示会でストラドを試奏させていただいた時に、良い弓も見せてもらえませんかとダメ元でお願いしたところ、こんな訳の分からない客にも嫌な顔せずに出してくださり、あの時の女性スタッフさんのプロフェッショナルな姿は拍手ものでした。本当に何一つ嫌な気分にならなかった。
有り難かったです本当に、貴重な経験でした。知人たちとの会話の中でそういう話になると必ずNPの女性スタッフさんが良かったという話をしています。

話は戻り、何本か出てきて名前や値段を聞かずに一本ずつ弾いて、最後の弓だけに衝撃を受けたんですよ。それがペカットだったんです。本当に全く別物でした。その中にあった500万円ほどの有名弓も個人的には何も思わず…でしたが、ペカットはもう欲しい本当に。富豪なら買ってます。ただその時は自分の楽器で弾いたわけではないので、もしかしたらそこまでの感動は無かったかもしれない…と思っていたら後日別の機会(レッスン時)にペカットの弓を一瞬貸してもらえて、自分の楽器で合わせたらやはり抜群に弾きやすい。録音で客観的に聴いたところ、自分の弓と音色はそこまで変わるわけではないのですが、粘りが出る感じです。無駄な力不要で動いてくれると言いますか。
「腕が無いと良い弓持っても扱えないけど、おやいけるじゃん」みたいに言いながらもすぐに取り上げられたので、もうちょっと!と思ったのですが、あの数秒でも感動しました。半分お世辞かもしれませんがそう言われると余計に欲しくなるわけです。いや、無駄だよと言われてもあの感動を味わえば欲しいってなります。
でもNP社のプレッセンダと合わせた時の方が断然良かった。そりゃそうだ楽器の値段も桁が違う。不思議ですよね、細い木の棒ですよ。見た目は同じでも全く違うんですよ。

そして今探している弓というのがあまり出回らないようで、先日K楽器に電話で聞いたら物凄く面倒臭そうに対応されまして、市場に出回る前に買い手が決まってたりすると説明されました。転売屋かと思われたのか、転売する人が買い占めるといった話もされ、そんな話してくる楽器屋初めてだなと新鮮でした。まあ普通に考えたらそりゃそうですよね、電話でってね。いやただ過去のブログを見て、在庫ないかなと思ってすぐに聞きたかったんです。

対照的に、大手SM楽器にもその前に電話していました。同じように記事のものは既に売れましたと言われ、残念わかりました〜と切ろうとしたら、向こうから探しましょうか?と言ってくれたんです。え、そんなサービスあるの?とびっくりして、してもらえるなら有難いとお願いしました。やんわりと演奏歴を確認されたので、なるほどちゃんとそういう風に確認するんだなとそれもまた面白かったです。

というのがあったので、KS楽器は常連にならないとまともに相手してくれないかなと感じました。
余談ですが、ここはインチキ商売をしてるという情報がありまして、正直楽器などはあまり買いたくないんですよね。知人(元関係者)情報でここだけの話ってやつです。それを知ってから、そういえば恩師もそこの社長好きじゃなかったと思い出して。
大手A楽器も私は印象が良くなく。生徒が相談も無しに買ってきた楽器があまりよろしくなく、購入時の店員の言い回しを教えてもらったときに、楽器を見て明らかにわかっているだろうにそうやって買わせるのかと知って、やや不信感があるんですよね。私は一度も行った事が無いので、まあそれだけなんですが、一度は行ってみたいです。
ちなみに探してくれると言ってくれたSM楽器も別に好きではないです。以前にちょっと…。
企業に好き嫌いとか普通皆さんないですかね?私が根深いだけか😅

楽器や弓を騙されて買うというのは、割とちらほら聞きます。
私はメンテで酷い目にあったこともあります。
いずれその話も。

話少し逸れましたが、弓に詳しい方がおられましたら是非色々教えてください!ブログにUPされていたら見に行きます!

この歳で学び続けると思わなかった

2024-09-23 00:00:00 | 日記
大学を辞めてから暫くブランクがありました。傷跡は残るも不思議なもので、時間と共に薄れていき、今となってはほとんど思い出さなくなりました。
今振り返ると、必要な休息時間だと思うとともに、無駄な時間を浪費したとも思います。

身内が買ってくれた楽器、もう必要無いからと、一度手放そうとして購入した工房で見てもらうと、足元を見られ、購入当初に言っていた真逆の値段を提示され、私よりも母親の方が怒って断ってしまいました。詐欺師みたいなことして!とそれはもう憤慨していて…😅母の方が思い入れがあったと思います。母のことについては語りません。

それから、何度か恩師のお手伝いをしたりはしていましたが、相変わらずまともに弾かず。もういいやと思って離れた癖に結局弾きたいという欲求が出てきて、1人でやり続けるのもなんか違うなと、ちょうどいいリハビリ出来る場所はないかと、趣味でボランティア活動をしている団体をネットで見つけ出し、ここなら大丈夫そうという直感で選んだその団体のお陰で今の私が出来上がりました。
初日、練習場所最寄駅の改札前で出迎えてくれたリーダーの朗らかな姿を思い出すと、なんだか涙が出ます。今はその団体は解散しましたが、ずっと関係は続いています。何かしてもらったわけではないのですが、あの頃のあのメンバーたちの雰囲気に恩を感じてます。

それと同時に、趣味の方向けのレッスンも始めていました。私の1番弟子となる女の子が当時小学生でしたが、今はもう高校生です。時の流れが早過ぎて怖いです。

最小限のリスクで始め日陰でコツコツと自分のやりたい事を続けていたら、周りの協力もあり教室を開く事が出来ました。私の小さなお城です。

そして、人に教えたりたまに演奏しに出掛けたりしているうちに、もっと上を目指したいと思うようになりました。これは煌びやかな環境に行きたいというわけではなく、自分の腕をあげたいという欲求でした。むしろ華やかなところには興味が無く、どちらかというと映えよりも目的重視。この世界映えないとやっていけないですが、私はまあ別に、生活が出来たら日陰でもいいかなあ。優秀でもないですし、そっちの方がいいかも。

これもまたネットで検索をしました。
あまり遠過ぎても駄目、大学で教えているような先生だとお月謝が高過ぎて駄目、大卒の若手や音楽教室の先生だと私が求めている事は教えてもらえなさそう、となんだかんだボーダーを引き見つけ出す難易度を自分で上げていたのに、割と簡単に見つけられました。
例のボランティア団体から別の団体にも顔を出していた時に知り合った方がお話好きで、何の話だったか、たまたま彼女の昔習っていた先生のお名前を聞き検索してみたところ、経歴に有名な学校の名前が並んでいました。このお方なら教えてくれるだろうか、とお顔写真を見ながらぼんやり考えていたら、最後の文面に使用楽器:デルジェスの文字が。その一文ですぐに連絡を取りました。

自分の楽器もガルネリとアマティのあいのこのような楽器なので、好みが似ていれば相性が良いかもしれない。これまた直感でした。

定期的にレッスンに通って2年くらいとなりました。感の通り、相性は悪くないです。熱心に教えていただけて有り難いです。今まで指摘された事のないような知識を吸収しています。基礎が出来てなかったり、あまり上手に弾けてないと教えていただけないので、練習嫌いでもああちょっと練習しなきゃという意識になります。
先日「それだけ弾けるのに、昔先生に何も言われなかったの?」と少し不思議がられました。私の大学時代の話は詳しく話してないので、やはり中退となると腕が劣っているというイメージだったのでしょうか、あと見た目もパッとしないので、よく他人に下手そうと馬鹿にされたりもします。
勿論一流にはなれない腕というのは私も先生もわかっています。そりゃあパールマンやズッカーマンにはなれません。◯大の上位のレベルだみたいな褒め方はあまり良くないと思いますが、師弟関係なら特に嫌な気分にもなりません。ただランク付けしたい批評家のそれとは違い、我々の間での目安の話ですから、そうやって言っていただけることでちょっとした自信にはなりましたし、よく一緒に弾く人から音が大きくなったと言われるようになりました。大きくなったというのは力任せにフォルテで鳴らすという事ではなく、分厚くなったという事、私が望んでいる一つの目標でした。
自分の先生が褒めるから無条件で良い、これもまた必ずしもそうではないということは理解しています。私の+面に働いていた繊細さが新しいものを取り入れることで少し欠けてしまいました。

そんなこんなで新たなステップがまた現れたのですが、もっと先を目指すには結局道具を変えないといけないということ。弓です。
私の弓は柔らかく、まろやかで美しい音が鳴ってくれます。ただ、コンチェルトなどを肉厚な音で弾こうとすると弓が負けてしまいます。普通に弾く分には全く問題無く良い弓なのですが、一流のソリストが鳴らす弾き方を真似ようとすると、どうしても応えてくれません。全く応えてくれないわけではないのですが、弾き終えるまで全ての意識を右手に向け続ければ可能かもしれない、でもそんな事は私には出来ません。音程や指遣いも意識します。そもそも、楽器自体も室内楽向け。しかもガリガリと爆音を鳴らす人たちに囲まれてしまうと埋もれるタイプです。勿論ソロでも問題無いのですが、ストラドのようなはっきりした音はなかなか難しい。まろやか&まろやかでは、頑張ってもストラドモデルの音にはなれません。
テクニックについては、まだ習得しないといけない事が残っていますのでコツコツと。

音色(クオリティ)や音楽性はテクニックが無いと作れない。その通りだと思います。
現在の師匠はよく「細かな事についてはわかる人にしかわからないし、プロとして活動している人でもわからない、出来ていない人の方が多い」と仰います。聴衆は好き嫌いで決める、それでいいと思います。音楽を聴くことにルールなんてありません。
私個人としては、自分が積み重ねてきた事を感覚でもなんか違うなと感じてもらえる人と出会うことが楽しみでやっている部分もあります。
別にわかるわからないで人に優劣をつけたいわけではありません。感性が似ている人と話すと単純に盛り上がるじゃないですか、お互いに通じる!って。
勿論違う価値観の人とも抵抗無いですよ、ただ何もわかってない状態で人を馬鹿にしたり反対意見を全否定する人は嫌いですね。

とにかく、人それぞれ目指すところも価値観も違いますから、好きなところでその人が楽しく弾ける場所が大事だと思います。

この歳になって楽器や弓のステップアップの話が出るとは思わなかったです。学生の時に出る話じゃないですか、そういうのって。師以外の周りの人たちから楽器を持て余しているだの、楽器が良いからそんな音が出るだの散々言われてきて、そうか私には十分過ぎるものかと思っていたのに、出来る事が増えるともっと出来そうな事が増えて、可能性が広がっていく。上を求めたらキリが無いので、ある程度のところで諦めが肝心なのに。私もなかなかしぶとい。

初めて使ってみます。ちょこっと自己紹介。

2024-09-22 12:59:00 | 日記
いろんな方のヴァイオリン事情などを見るのが好きで、ついでに私もブログを始めてみます。

プロフィールをどこまで書こうかと思いましたが、現在としましては、プロでもアマでもないその辺のヴァイオリン弾いてる人と言ったところでしょうか。
ちなみに音大も卒業していません。醜いあれこれに耐えられず大学は辞めました。

講師業は少しばかりしているのですが、だからプロと名乗る事が個人的に違和感で。プロかアマかという括りは必要なのかと思う事があります。勿論契約上肩書きが必須であれば必要ですがそれ以外で、どんな経歴でも本人がプライドを持って名乗ることに関してはそれはそれで良いと思いますが、外野があの人はこうだとあれこれ決める事でもなく。
プロ=演奏能力が高い、というわけでもない事を理解していれば、おそらくプロだからアマだからというワードで人を決めつけないのだろうと思います。
プロは相手の要望を出来る限り柔軟に受けたり、環境に合わせ臨機応変に対応したり、短期間で一定以上のものを仕上げる、引き出しの豊富さ、そういった器用さを持ち合わせている人がプロなのではと個人的に思っています。
なので私は自分ではプロと名乗りたくないわけです。自分の出来る事と出来ない事はわかっています。変なプライドもあるでしょう。
演奏に自信がないのかと言われれば、完全否定は出来ないです、一理あるでしょう、でもそれは「自信が無い」だけでは片付けられないことで、演奏とは自分が良いと思ったものが相手にも良いわけではないこと、本当に一流の演奏家として素晴らしい人との違いをわかっていること、キャラクター性やコミュニケーション能力、対応力(1番重要)、いろんな理由があってそれらを踏まえて自分を見ているわけです。

だからと言って、そうでない人や演奏能力に疑問を感じる人がプロと名乗っていても私は特に批判しません。そもそも音楽家の肩書きは資格制でないので誰でも名乗れます。なりたい人がなればいいだけです。
たまに、あの人散々人の事馬鹿にしてたけどあれ?という人が出てくると、自宅で小言が発生するくらいです。笑
地域によってレベルも様々ですから、見えている世界が狭く小さな箱で天狗になることはよくあることです。

プロでないならアマ、アマでないならプロ、コンクールの賞歴の数、どこどこの大学出身、ということじゃなくて、この人はどんな音楽をするのかな?みたいな方に目が向くともっと色んなものが見えてくるのではと思いながら、音楽を続けています。

私はどこにも所属していないので、言っちゃいけない事も言うかもしれません😅まあでも悪口ではないから、大丈夫かな。

正義感が強いというわけではないんですが、相手を陥れるための嘘や嫌がらせに反抗するタイプなので、ブログも誇張無く自分の経験談などを書ければなと思っています。