グラフは、清掃一組「ごみ性状調査結果」から作成
清掃一組ホームページで、令和5年度の「ごみ性状調査結果」が公表されている~
例年、清掃工場別の「ごみの組成割合」と「重金属等含有量」の結果が公表されていたが、令和4年度の測定から「重金属等含有量」はなくなっている。測定を止めたのか、公表を止めたのか不明~
そして、なんと、例年公表の「各工場の環境測定結果」も、排ガス測定、排水測定は公表されているものの、焼却灰等測定結果は重金属含有量の測定結果はなくなって、総水銀、アルキル水銀、鉛、カドミウム、六価クロム、砒素、セレン 、1,4-ジオキサンの溶出試験結果のみの公表となった~
※溶出試験は飛灰処理汚泥の測定結果。基準値は「金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める省令」(昭和48年総理府令第5号)の基準、、ということで、「23区清掃工場「各工場の環境測定結果(令和3年度)」から、焼却灰等に含まれる重金属類の測定結果は~」も令和3年度でブログの更新終了~
令和5年度、
稼働中の20清掃工場に搬入されたごみの組成割合(湿ベース)の平均は、
紙類 42.16%、生ごみ等 21.18 %、プラスチック類 20.75%、ゴム・皮革 1.15%、草木等 7.33%、、繊維 6.25%、不燃物(家電・金属・石・陶器・ガラス)1.18%、、、
プラスチック類の割合は約21%、、、
新たに「容器包装プラスチック」の分別回収を実施する区が増えてきた。それも「製品プラスチック」との一括回収である。ということで、令和5年度分はもう少しはプラスチックの組成割合にも大きな変化が出るかと思ったが期待外れ、、プラスチックの分別回収が定着するまでまだ時間がかかりそうだ~(参考「23区のプラスチック資源化状況」)
ごみ性状調査結果
ごみ性状調査とは、ごみの組成等の実態を把握することにより、一般廃棄物処理施設の適正な運営を図るための基礎資料を得るために実施している調査です。調査項目は物理組成(紙類、厨芥、プラスチック類、金属、他)、3成分(水分、可燃分、灰分)、発熱量等です。
令和5年度測定結果(清掃工場別)
各工場の環境測定結果(令和5年度)
●清掃工場に搬入されたごみ組成割合(令和5年度)
おそらく100万トン以上の紙類が焼却された、
そのうち資源化可能な紙類はどれくらいか、、、
●令和5年度の清掃工場別 ごみ性状調査結果(各工場とも年4回調査の平均値)
事業系の持込ごみが多い工場は、紙類割合が多い、、、
清掃工場所在区でプラスチックの分別回収を実施していても、23区のごみ焼却は共同処理なので、他区の焼却ごみも受け入れざるを得ない、それにしても、まだまだプラスチック類の焼却が20%以上の清掃工場の多いこと、、、、
参考までに
●有明清掃工場の可燃ごみ組成の推移
有明清掃工場は、約4%の管路収集を除けば、すべて事業系の持込みごみのはず、、、
(若干の粗大ごみ、不燃ごみからの可燃分も搬入)
その4%の管路収集も、家庭系のごみはわずかかな? 本来ならプラスチックは限りなく少ないはず、
なんと、紙類は59%、プラスチック類は16%、、産廃プラスチックも受入許容か?
23区の清掃工場は事業系の持込ごみは紙類も堂々の受け入れ品目なので、、、
せめて、資源化可能な紙類は受け入れ規制をすべきだ、、、
●不燃ごみ処理センターに搬入されたごみ組成割合(令和5年度)
不燃ごみ処理センターに搬入されたごみの組成割合では、
金属 19.58%、ガラス 20.38%、石・陶器 22.62%、 家電製品等20.18%、
小型家電等、各区ともピックアップ回収等で資源化に力を入れているが、、
不燃ごみ処理センターに入ってしまえば、破砕後「鉄」「アルミ」は回収されるがあとは埋立処分となる~
●23区不燃ごみ処理センターに搬入されたごみ組成の推移(%)
「家電製品等」の区分は、平成21年度から、、、
23区の清掃工場でのごみ焼却量は270万トン前後を推移していたが、
令和2年度はコロナの影響で事業系持ち込みごみが減少、令和3年度はさらに持ち込みごみは減少、しかし、令和4年度、5年度と持込ごみが徐々に増えてきたものの、、、全体焼却量は減少維持か?
◆清掃工場等焼却量の推移◆
令和5年度ごみ量、区収集ごみ・持込ごみの確定値は公表されたものの、清掃工場搬入量(ごみ焼却量)の公表はまだ。令和5年度の清掃事業年報が公表されたらまた~
7月30日公表の「事業概要令和6年度版」によると、令和5年度 清掃工場搬入量は2,487,203トン
◆事業系持込ごみ量の推移◆
持込ごみはほぼ清掃工場での焼却ごみ
令和5年度のごみ組成割合は、
清掃工場に搬入されたごみでは紙類が42.16%で一番多い
そのうち、資源化可能な紙類がどれくらい燃やされたことだろう~
プラスチックの割合は 20.75 %となった
参考までに、23区の家庭系の可燃ごみの組成割合では、、
生ごみ等が40%前後を占める区が多い。紙類は20%~30%台か、、
ということは、やはり、事業系の持込ごみに占める紙類の割合が多いとおもわれる、、、
組成割合だけでなく、ごみ焼却量に案分すると、、、
23区の清掃工場では、毎年、毎年、年間100万トン以上の紙類が焼却されている。
そのうち、資源化可能な紙類はどのくらいあるのか、、、
おそらく、令和5年度もプラスチック類は50万トン以上燃やされたか?
家庭ごみは、各区とも、紙類の資源回収(集団回収・行政回収)を実施している、
その一方、23区の清掃工場搬入ごみの35%を占める事業系の持ち込みごみはどうなっているのか、
23区清掃一組の事業系持ち込みごみ「持込承認 廃棄物(受け入れ基準)」では、
いまどき、全国各地のごみ焼却施設で、事業系ごみの「書類、古新聞、古雑誌、シュレッダーくず」を受け入れている自治体など、珍しい存在、、、21清掃工場体制の温存のためか、、持ち込み手数料100億円確保のためか、、、、、
参考までに~
☆東京都清掃局「東京都清掃事業百年史」のなかでおもしろいデータを見つけた!!
年度によってかなりの変動はあるものの、紙類はやはり多かったのだ、、、草木は年々減少、
そして焼却不適物とされた「プラスチック類・ゴム・皮革等」も、可燃ごみに混入し、その割合は年々増加していく。
※昭和48~52年度はガラス・陶磁器類の値は合算値である。
出典:東京都清掃局ごみ減量総合対策室資料
例年、清掃工場別の「ごみの組成割合」と「重金属等含有量」の結果が公表されていたが、令和4年度の測定から「重金属等含有量」はなくなっている。測定を止めたのか、公表を止めたのか不明~
過去のデータ再掲
ごみに含まれる重金属類、
なにしろ、専門知識が無いので、ただ数字を見ていても理解不能、、並べて比較したり、工場別や経年変化をみることで、大きな変化があれば、なんだろうか?、何かおかしいのかな?と思う程度なのだが、、、
たんなる好奇心からグラフにしていたのだが、、、
あまり意味がないので令和元年度で中断していたが、、
令和4年度の測定結果から「重金属等含有量」はなくなっている。
測定を止めたのか、公表を止めたのか不明~
令和3年度、
例年びっくりするほどの鉛や亜鉛やクロムなどの大きな数字はなかった
最大と思われるのは
カドミは練馬の不燃で0.37mg/kg
総水銀は大田新の紙類で0.61mg/kg
亜鉛は港の紙類で5,900mg/kg
リチウムは多摩川の不燃で14mg/kg
令和2年度、パラパラとみただけで気になったのは、
カドミウム 多摩川(その他可燃物)52 mg/kg
ごみに含まれる重金属類は~
毎年公表される「ごみ性状調査結果(令和元年度)」
調査項目は、物理組成(紙類、厨芥、プラスチック類、金属、他)、3成分(水分、可燃分、灰分)、発熱量、重金属含有量等となっている。
「重金属含有量等」をみると、何もプラスチックに限らず、様々なごみに重金属類が含まれているのがよくわかる。たまたま取り出した「ごみ」に、これほども含まれているのだから、、なんというか。 清掃一組として は出口対策が仕事とはいえ、しかし、多額の費用をかけての重金属類など貴重な調査結果である。調査結果の公表だけではなく、さまざまな環境対策に有効に活用してほしい。しかし、この調査は、乾電 池や蛍光灯類を除くということなので、、乾電 池や蛍光灯類を含む場合はどうなるのかの公表もしてほしいものだ。
23区各区では、拠点回収を実施している区も多いが、「乾電池や蛍光灯類」は不燃ごみ扱い。それらが可燃ごみに混入することも多いのが実情。(江東区では、願いかなって、やっと2016年10月から「蛍光管・乾電池の回収方法を見直し」で、ごみステーションで他の不燃ごみと分別して回収することとなった。)
今、水銀に関しては法規制が整い、
平成29年5月18日に水銀に関する水俣条約の締結国が50カ国に達したため、90日後の平成29年8月16日に水俣条約が発効する。そして、大気汚染防止法の一部を改正する法律(平成27年法律第41号)等の水銀大気排出規制に関係する法令は、平成30年4月1日に施行され、同日から水銀排出施設の届出や排出基準の遵守などの水銀大気排出規制が開始されることとなった。廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部を改正する省令等の公布(水銀関係)の施行期日は平成29年10月1日。
23区清掃一組は、もっと水銀対策等にも、毅然として立ち向かうべきなのではないか。廃棄物処理の行政として、ごみを焼却する立場であれば、こうも、わが国の、重金属規制 の緩いことにモノ申さなくては。包装材、印刷インキ、プラスチック柔軟剤・添加剤等など、欧米に比べて、化学物質や重金属類の規制は甘いように思える。入 口対策なしでの出口対策には限界がある。おまけに排ガスの重金属規制もないし。(水銀に関しては法規制ができたが。) 特に、23区の、分別基準、蛍光灯などの水銀含む廃棄物の「不燃ごみ扱い」から、有害ごみや資源物として扱いに変えるなど、清掃工場への搬入阻止となるように、あらゆる対策をしなければ、、、
重金属類は、紙類や厨芥にも含まれているが、
やはりプラスチック類や不燃ごみに多い傾向~
そもそも不燃物が清掃工場に入ること自体がルール違反なんだが、
そういうものがごっちゃになって焼却炉で燃やされるので、、、
それにしても、、カドミ、鉛、総水銀、総クロムと、、、
平成28年度の練馬、墨田の総水銀、、、
水銀規制も、,,元から絶たなければほんとうにどうしようもない、、、
平成25年度、30年度と、ざ~~と比較してみたが、、、それぞれ年度によりかなりの違いが、、、
まあ、、たまたまピックアップしたサンプル次第での結果に云々いうのもどうかとおもうが、、、
■重金属含有量(乾電池、蛍光灯類を除く)(mg/kg)
各年度とも、不検出以外のすべてを検出をピックアップ
《カドミウム》
《鉛》
《ひ素》
《総水銀》
《セレン》
セレンは、平成24年度調査までは、全ての工場で不検出だったが、、、
平成25年度以降は検出、平成27年度ではかなり検出が増えてきている~
不燃ごみやプラスチックのなにに多く含まれているのか、、、
「環境測定結果」の主灰や飛灰の重金属含有試験でも、セレンは確実に不検出から検出になっている~
セレン(wikipedia) セレン(英: selenium)は原子番号34の元素。元素記号は Se。カルコゲン元素の一つ。セレニウムとも呼ばれる。 用途:金属セレンは、半導体性、光伝導性がある。これを利用してコピー機の感光ドラムに用いられる。またセレンは整流器(セレン整流器)に使われたり、光起電効果によりカメラの露出計やガラスの着色剤[4]、脱色剤に使われる。毒性がある為、現在は使用が制限され多くの用途において代替物質が使用されている。
《亜鉛》
《総クロム》
《リチウム》
リチウム(.wikipedia) リチウム(新ラテン語: lithium[1]、英: lithium [ˈlɪθiəm])は原子番号 3、原子量 6.941 の元素である。元素記号は Li。 用途:2011年におけるリチウムの用途は陶器やガラスなどの窯業用途が最も多く、リチウムの全消費量の29%を占めている。リチウムイオン二次電池などのバッテリー用途でのリチウムの消費量は全体の27%であり、携帯用電子機器や自動車用バッテリーなどの需要拡大に伴いこの用途での消費量は増加傾向にある。窯業、バッテリー用に続く用途として、自動車などに使われる耐熱・耐圧グリース用途、鋼を連続鋳造する際の融剤としての用途、空調用途、合成ゴムの重合触媒など用途が挙げられる[83]。リチウム鉱石はアルミナ、シリカとの化合物なので、すりつぶして窯業材料に用いられる。塩湖かん水から分離された水酸化リチウムは電池に用いられる。
破砕ごみ処理施設は粗大ごみの破砕後の焼却施設、
平成27年度の重金属含有量はカドミウム、鉛、ひ素、総水銀、セレン、亜鉛、総クロム、リチウムと、軒並み高濃度の含有。破砕ごみ処理施設は2015年度で処理を終了。今年度から休止となったので、これらの破砕ごみは、湾岸地域の清掃工場で焼却となる、、、環境対策追っつくか、、、
《破砕ごみ処理施設》 平成27年度
《破砕ごみ処理施設》 平成26年度
《破砕ごみ処理施設》 平成25年度
https://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/kankyo/0000620269.html
東京や大阪など大都市から始めると、効果ありそうでしょうか。
ただ、プラスチック使用製品となると、また電池問題がでてきそうな気がしてます。
個人的には、野菜屑などの「生ごみ分別収集」がほしいかなw猛暑を利用して干してますが。
毎日暑くて溶けそうです。