一人ディズニー見聞録

ディズニーを切り口に世の中の出来事を紹介しています。ディズニーソングのコンサートレポートも書いています。

ディズニー・ボールパーク① 1994年の『ライオンズ・キング』

2022-06-16 07:52:00 | 野球
1994年は獅子年だ。


「いや、何言ってんの戌年だから」とか「獅子は干支にいないけど」、とツッコミたくなるところだが、1994年(平成6年)の日本では獅子にまつわる2つの大きな出来事があった。


1つ目は、大人気ディズニー映画『ライオンキング』(1994)が公開されたことだ。1994年7月23日(土)に日本で公開され(アメリカは同年6月24日公開)、世界興行収入は約9億8千万ドル(日本円で約1兆円(当時のレート))、日本の配給収入は約19億6千万円という大ヒットを果たした。そして1994年のアカデミー賞では2冠(作曲賞、主題歌賞)、ゴールデングローブ賞では3冠(作品賞、音楽賞、歌曲賞)を果たすなど『ライオンキング』は、1994年に最も大ヒットしたアニメーション映画となった。


2つ目の獅子にまつわる出来事は、プロ野球の西武ライオンズ(現・埼玉西武ライオンズ)が5年連続のリーグ優勝を果たしたことだ。前年に日本一を逃した西武は、日本一を奪還しようと1994年のシーズンに挑んだが、前半戦はケガ人が続出、さらに投手陣が不調になるなど苦しい戦いが続いていた。しかし、後半戦に入ると投手陣が復調し、優勝争いの佳境を迎えた9月に11連勝を果たし、見事に5年連続の優勝を成し遂げた。


『ライオンキング』に西武ライオンズ。片やアニメーション映画で、片やプロ野球チームという全然違う者同士だが、たまたまそれらの名前には「ライオン」という文字が入っており、さらに1994年に両者は、それぞれの世界で大活躍を果たすという奇跡を起こした。


奇跡を起こすミラクルレオたち。しかし、彼らの奇跡は他にもあった。それは、両者ともに日本一になれなかったことだ。


『ライオンキング』は、1994年のアニメーション映画で世界興行収入1位を獲得したが、日本では海外ほどヒットはしなかった。なぜなら、同作の公開1週間前にジブリスタジオが製作した『平成狸合戦ぽんぽこ』が公開されたからだ。『~ぽんぽこ』の国内配給収入は約26.5億円と、『ライオンキング』より多かった。そして『~ぽんぽこ』は、1994年の邦画ナンバーワンヒットという快挙を成し遂げた(当時のマスコミは、「タヌキ対ライオン」と報じていた)。


一方西武ライオンズは、日本シリーズでセ・リーグ王者の巨人を相手に2勝しかできず、2年連続で日本一を逃した。それに伴い、チームを長年指揮し、ライオンズの黄金時代を築いた森祇晶監督は勇退(在任中は優勝8回、日本一6回)。さらにオフには、チームリーダーを務めたベテランの石毛宏典選手、エース投手の工藤公康選手が揃って、福岡ダイエーホークス(現・福岡ソフトバンクホークス)に移籍するなど、西武の黄金時代はついに終わりを迎えた。


残念ながら日本では頂点を取れなかった2頭のレオたち。しかし、この両者はその後も不思議な運命を共に辿るのだ。1994年から4年後の1998年、日本の劇団四季が『ライオンキング』のミュージカルを上演を開始、そして大ヒットとなった。同じく1998年、西武ライオンズは2年連続でリーグ優勝を果たし、新たな黄金時代を迎えようとしていた。


これは何かの偶然か、それとも起こるべくしておこったことなのか。『ライオンキング』と西武ライオンズの間には、不思議な絆が結ばれ、2頭は奇跡を起こすミラクルレオだった。


ZOZOマリンランド

2022-04-09 17:16:41 | 野球
「どう聞いてもディズニーの新しいパレードだ」。そう思わずにはいられなかった。


4月8日(金)、「日テレNEWS24」(CS)で放送されたプロ野球「ロッテvsオリックス」の今シーズン初戦の試合を観た。しかしこの日は、野球の試合を観るのが目的ではなかった。リニューアルされたロッテの球団歌、『WE LOVE MARINES』をリアルタイムで聞くために観たのだ。


今年千葉ロッテマリーンズは、本拠地球場を千葉県に移転して30年という節目の年を迎えた。千葉移転30周年を記念し、球団歌がリニューアルされ、3月29日(火)の本拠地開幕戦でお披露目された。


2年前からロッテファンになったが、球団歌がリニューアルされる重大ニュースを知らなかった。にわかファンであることがバレる…ということは置いておき、このリニューアルされた『WE LOVE MARINES』がネット上で少し話題になっている。それは、曲が全体的に東京ディズニーランドのパレード感が強いということだ。


ロッテの球団歌『WE LOVE MARINES』は、プロ野球12球団全チームの球団歌の中で一番好きな歌だ。疾走感があって明るいメロディと歌いやすい歌詞が気に入り、Youtubeで暇さえあれば聞いてしまうほどのお気に入りの球団歌だ。プロ野球が開幕した直後、何気なく『WE LOVE MARINES』を聞こうと検索したところ、「テーマパークパレード感あるリニューアルされたWE LOVE MARINES」と書かれた動画を見つけて、観てみた。


タイトルから出オチ感はあったが、実際に観ると、やはりテーマパーク、いや東京ディズニーランドのパレード感がある『WE LOVE MARINES』だった。曲のどういったところが、東京ディズニーランドのパレード感があるかを伝えるのは難しいため、気になる方は『WE LOVE MARINES ディズニー』と検索すれば、必ず一番上にリニューアルされたものが出てくるのでぜひ見てほしい。


千葉ロッテマリーンズと東京ディズニーリゾート。どちらも千葉が拠点で、最寄り駅がJR京葉線という共通点があるが、それだけではない。


昨年(2021)は東京ディズニーシーが開園20周年、今年(2022)は千葉ロッテマリーンズが千葉に移転して30周年、そして来年(2023)は東京ディズニーランドが開園40周年を迎えるという、稀に見るメモリアルイヤーラッシュなのだ。


もしかすると、今年リニューアルされた『WE LOVE MARINES』がディズニーのパレード感があるのは、東京ディズニーリゾートのメモリアルイを祝福するためにコラボしたのかもしれない。編曲者はそのことを直接述べていないが、そういう思いも片隅にはあってほしいと願うばかりだ。


今年、そして来年は、朝から夕方までは東京ディズニーランドで楽しみ、夜はZOZOマリンスタジアムでロッテ戦を観てメモリアルイヤーを堪能してみたい。