人種差別が色濃く残る1960年代のアメリカ南部を舞台に、黒人天才ジャズピアニストとイタリア系白人運転手の2人が、旅を続けるなかで友情を深めていく姿を、実話をもとに描いた作品で、日本公開は19年3月1日。
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アカデミー賞では全5部門でノミネートされ、作品賞のほか脚本賞、助演男優賞のオスカーを受賞した作品だが、観終えたあと、日本時間で15日午前10時前に、ニュージーランドでおきた銃乱射による、無差別テロが頭を過った。
過激な極右思想を持ったこの容疑者は、声明文によると白人至上主義者で、アメリカのトランプ大統領を崇拝していたといい、現実的に人種差別は今なお解決をみない問題であり、過去の話として映画を評価するコメントを見るたび、表面的にしかとらえていない日本人の多さに嘆かわしさを覚えます。 それだけ日本が単一民族で、平和だという裏返しですけど、そういうところまで深読みすると、違った角度で作品を考えることができると思いました。
監督:ピーター・ファレリー
キャスト:ビゴ・モーテンセン(トニー・“リップ”・バレロンガ )
マハーシャラ・アリ(ドクター・ドナルド・シャーリー)