WEショップは神奈川県内53店舗、WE21ジャパン・つるみのような「WE21ジャパン・地域NPO」は35団体あります。
そのうちの一つ、WE21ジャパン・よこすかが、8月8日付の神奈川新聞にて紹介されました。
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リサイクル店営み海外支援活動、発足10年を迎えるNPO法人/横須賀
(2010年8月8日 神奈川新聞)
売上金の一部を貧しい国の支援に充てようと横須賀市内でリサイクル店を展開するNPO法人「WE21ジャパンよこすか」(大竹恵美子代表)が今年、発足から10年を迎える。「地域の人とボランティアの支えがあって10年続けてこられた」と話す大竹代表は、節目の年に、さらなる支援の拡大を目指し張り切っている。
同NPO法人は2000年秋、市内の主婦を中心とする10人ほどの女性が「自分たちにできることから始めよう」を合言葉に、誰もが参加できる支援の形を目指して集まり活動を開始。同時に環境保全も広めていこうとリサイクルを通じた支援を目的に、同年12月に「WEショップよこすか北久里浜店」(根岸町3丁目)をオープン。次いで02年8月には2店舗目を三春町(06年10月に若松町3丁目に移転)に開店した。現在は多くの常連客でにぎわう「コミュニティーの場」として成長し、会員数も約60人を数える。
リサイクル店は、地域の人から寄せられた衣類や家具、雑貨、アクセサリーのほか、スタッフが古布などで作った草履やバッグなどのリメーク品を割安で販売。収益の約3割を、アフガニスタンやフィリピン、イラク、タイなど8カ国の農業や医療支援に充ててきた。また、イラク戦争の現状を伝える写真展や絵画展の開催、支援国の視察なども行った。
大竹代表の活動の根源にあるのが「世の中の不公平をみんなで変えたい」という思い。その信念をさらに強くしたのが、インドでの視察体験だった。同NPO法人は西ベンガル州の村で主に女性の自立を目的に設立された多目的教育センターを支援。その関係で、大竹代表は07年の初訪問以降、毎年同州の村を視察している。
路上に横たわる多くの人々、小学校にも通えない子どもたちや読み書きのできない少数民族との出会い。「衝撃的だった」と大竹代表は振り返る。それでも生き生きと、毎日精いっぱい生活している彼ら、彼女らと接し、より充実した支援の必要性を実感した。毎年訪問して女性や子どもたちの成長した姿を見るたびに喜びを感じた。
一方で、月々の家賃や人件費などリサイクル店の運営費を抱えるため、理想通りの支援ができていない現状がある。「無償で働く20人のボランティアスタッフの存在のおかげで成り立っている」。より多くの人に店の存在を知ってもらい、売り上げを伸ばすことが今後の課題だ。
「この活動をしていなかったら、世界の貧困に目を向けることができなかった」と大竹代表。「今後さらに支援を継続していくために、多くの仲間を増やしていきたい」と話している。
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