カレー屋(EXA)

エキプロ5で遊ぶブログでした。もはやその名残りはほぼない。

7月の紺乃美鶴

2020-07-25 23:10:00 | スポーツその他
今から大体、
ちゃんと僕がいい感じに文章を書き終えていれば
12時間後くらいに、
“チョコプロ35”が開催となります。



個人的にはこの試合、
7月早々にどこかで組まれることを望んでいた試合。
巡り巡ってこのタイミングでの開催となりました。

このタイミング、というのも、
もうこのチョコプロも4ヶ月で実に35回を迎え、
様々な紆余曲折を経て、悲喜こもごもあった末の、このタイミング。

紆余曲折、悲喜こもごもについて…
7月は特に、紺乃美鶴という一人のプロレスラーにとって、
もしかしたら大きな転機になったように思えることは、
おそらくはチョコプロ視聴者の多くの方に
同意いただけるものと思います。


5月末。
Best Bros.との激戦の末破れ、
市ヶ谷中に毒を撒き散らし続けたド腐れヤッホーズの怨嗟を
劈くように、怒号とテンションのままに押し入って啖呵を切った紺乃美鶴は、
6月に入って何やらどうもこれまでとは違うように傍からは映る戦いぶりを見せていまして、
個人的には先月の“MIP”として挙げたくなるくらいでした。

で、6月28日。
翌々日に水森由菜とのラストウーマンスタンディングという大一番を控えるさくらえみを、
鬼のような形相で蹴り飛ばし続けた紺乃美鶴。

この頃からもう明らかに何かしらの“タガ”が外れていたように見えましたが…
しかし、チョコプロにおいてはまだこの段階では、
リングの中心にいる、という状態ではなかったように思います。

7月5日の“AEWスーパースター”里歩の市ヶ谷凱旋試合。
そこに、紺乃美鶴の名前はありませんでした。


その言葉をツイッター上に書き残した紺乃美鶴は、
文末にビールを入れ、この出来事のことについてはその後…
それ以上はなんとなく触れていないような気がしてします。



一度はこうして“本筋”から離れたようにも見えた紺乃美鶴はしかし、
その後触るもの皆傷つけるようなギラギラをさらに鋭く尖らせると、
7.16チョコプロ32では“ペンシルアーミー”エミ ペンシル&ルル ペンシルを撃破。
しかも(腰の)手負いとはいえ、
エミペンシル…
さくらえみから直接フォールを奪っての勝利となり、
紺乃美鶴は、カメラの前でテンションのままに、言い放ちました。

「メイ。私はお前が気に食わない。かかってこいよ。」



…その後、凄まじい怒気とともに紡いだ言葉は、
触るもの皆傷つけるどころかザクザクと突き刺し、
あるいは突き放し、放り投げる類の怨嗟。

このままでは方向性を見失いかねないと見かねたのか、
急遽、さくらえみ&紺乃美鶴という形で行われたインタビュー“チョコトーク”内で、
一体どのような気持ち、どのような意図の元で、
その怒号が放たれたのかを…
ある意味では“釈明”するような時間がとられることとなりました。

美鶴さんとしては、
新人も皆も上見て皆でもっと頑張ろうぜ的な意図だったことが顕になったところで、
もう一つの疑問“何故、駿河メイなのか?”
についてを明らかにしていく中で。

「美鶴も、その(チョコプロの駿河メイの座っている)イスに座りたかった」

…親知らずの治療に伴いチョコプロから離れる中、
チョコプロレギュラーとして日々発信を続ける駿河メイへの、ある種の羨望と、
「抜かれたな」という気持ちの入り混じった複雑な感情を、
涙を零しながら、顕にすることとなりました。



※そして「言葉も持ってる。気持ちもある。なのに、自分の気持ちを表現するのが、下手すぎる。」
と、さくらさんに割と本気度高いダメ出しを食らうことに。



そんな紺乃美鶴が迎えた駿河メイとの一戦は、
実に素晴らしい。
素晴らしい試合でした。



そして素晴らしい試合の末に新技・ドラゴラムスリーパー…
さくらさんに習って大事に使おうと考えていた、変形のドラゴンスリーパー
…を決め、勝利した紺乃美鶴は試合後、

「正直、楽しかったかと言われれば、よくわからない」

かねてから“プロレスを楽しめていない”ことにコンプレックスを感じていた紺乃美鶴。
それを見つけるために挑んだ駿河メイとのシングルマッチでも、
明確に“楽しい”という気持ちを、プロレスを通じて手にすることは
どうやらなかったようでした。
ただ。

「メイちゃんと戦って本当によかった。ホラ。
手、痛いなと思ってみたら、(セカイバレーの勢いが強すぎて)血が出てるの。」

自分の手がこんなに痛いのだから、
やられた駿河メイはもっと痛い。
でも、「楽しかった」と言ってのける後輩に感謝を述べながら、
あまりにも清々しい表現を浮かべ、ジャンケンでも一蹴。
この日のジャンケン、“誰が何を出すのか全部わかった”というほどに
何らかのゾーンに入り込んで優勝した紺乃美鶴に、
さくらさんは「いい顔してんね」と一言。
“これが最終回でもいい”と思わず言ってしまうほどに、
紺乃美鶴が明らかに何かを掴んだ瞬間を、
視聴者は目にすることになりました。



そんな紺乃美鶴に告げられた次の対戦相手は、
“チョコプロシーズン1MVP”水森由菜。

しかし奇妙なゾーンに突入してテンションがアレだった美鶴さんは
「話し合いで解決する」
という、ちょっとあまりにも斬新な選択肢を提示し…
…言葉を選ばなければ、
また、道を踏み誤ります。

3回に渡って行われた“話し合い”では、
お互いの意図がすれ違ったまま方向性を見失い、
ある意味では決裂。
事態の収集にあたったのは…
二人の、“プロレスカウンセラー”でした。



紺乃美鶴には、バリヤンアッキ。
水森由菜には、藤田ミノル。



※カウンセリングの模様はきっと後日アップされます。
チャンネル登録してね。


二人は“カウンセリング”を通じ、それぞれがそれぞれに、
何かを気付かされることとなりました。

それが“何”というのは本人の感覚と、
傍から見ている側ではたぶんズレてしまう気がしまいますが…
紺乃美鶴はおそらくは今回のすれ違いの原因と“どうするべきか”を、
水森由菜は、自身が“ドM”…追い込まれれば追いこまれるほど力を発揮し、
また、できることをできる限りやって“しまう”こと…
あたりでしょうか。

とにかく。

バリヤンアッキと藤田ミノルという二人のカウンセラーの助力により、
おそらくはそれぞれがそれぞれに十全な力を発揮できる状態で、
7.24 チョコプロ34を迎えることとなりました。




時間無制限で行われた完全決着戦、
パワーと、この3ヶ月あまりのアレコレもあって
培われた水森由菜のフィールド(凶器含む)を利用する
巧みな戦いに追い込まれながら、
粘り強く逆転してみせた紺乃美鶴がドラゴラムスリーパーで撃破。

これまた素晴らしい試合
(個人的に我闘雲舞でこの二人が一番手が合ってる気がする)で、
二人は心を通わせたように、ハグをかわしました。

…までは良かったのですが…

この日は藤田プロレス☆スクール(というか藤田ミノル)が
裏実況を行っていたのですが、藤田選手も言及していましたが、
どこか、ちょっと言葉のやり取りにはズレを感じる部分が残ったような…



さて。

さくらえみ、
駿河メイ、
水森由菜。

この三人を連破し、いよいよここで相対することになったのが、
バリヤンアッキです。

アッキは鈴木みのる選手、田中将斗選手など、
強大なゲスト選手を迎え撃つときは先頭に立ちますが、
やっぱり立ち回りとしてはとてもカウンセラー的というか。

紺乃美鶴とのやり取りはとてもテンポがよくて、
二人の関係性の良さが全体的によく現れているような。

というか、美鶴さんがとても感覚的に発する言葉を、
アッキはとても的確に、論理的に整理して理解することができてるような気がします。

言葉の使い方とか思考性が感覚的か論理的かについては、
かなり違っているようには思いますが、
たぶん、感覚(嗅覚)が近い…のかな。

しかし一方で、このチョコプロの中では一番強い存在、
“チョコプロのエース”を、こだわりを持って自称しています。

なので、この次々連勝を重ね、
何かを掴みつつある紺乃美鶴を、
このまま思い通りに行かせるわけにはいかない。

と、いうか。

たぶん、性格とか感性の話はともかくとして、
プロレスへの向き合い方は、二人は全く異なっていることが、
明日の試合でどう働くかがとても気になっています。



対戦を前日に控え、二人は互いの試合へ臨む心情を語りました。

紺乃美鶴が望むのは“完全勝利”。

“プロレスの楽しさ”へのコンプレックスを抱えながら、
何かを掴みつつある今、
「アッキに勝てれば、美味しいビールが飲める気がする」
という…ここでもまたそういう“嗅覚”を発揮し、
さらに、勝った先、“美味しいビール”を飲める感覚を手にした先には、
もっともっと、プロレスへの“欲”を見出す未来を描いている。


一方で、“終わって欲しくない試合”の経験を語り、
ファンとの相互性と、試合における一回一回の創造性に、
プロレスが好きで、プロレスの虜となった過程を語ったバリヤンアッキ。

紺乃美鶴が“美味しいビールを飲める”条件を、
“反省のない、後悔のない満足いく試合ができること”
と、対話を通じて整理した上で、
“その感覚を美鶴に持たせた上で、自身が勝利すること”
を、自身のエースとしての使命を語りました。
…また、同時に、自分からの勝利をきっかけには、
美鶴さんのプロレスに対する“欲”を出させることは、「絶対にさせない」。

プロレスへの向き合い方は「(楽しくないという人に)会ったことない」と
アッキがいうほどにはかけ離れている二人。

いつも作ってる雑サムネイルですが、
二人のこの試合への気持ちの違いが、たぶん、
この表情くらいは違うんじゃないかなと思って写真を見繕いました。

ただ一方で、違うからこそアッキは「楽しみ」と語っているように、
この試合が互いに何かのターニングポイントになるように感じているようです。



…ターニングポイントになるように感じている一方で、
この一点に触れられていないことだけが個人的には気になりました。

それはやはり、7月5日。

おそらくあったであろう“なんで”という感情の答え。

紺乃美鶴は“そこのインド人”をどかして、
里歩と相対したいという気持ちを顕にしていました。

バリヤンアッキは、“そこのインド人”と呼ばれていたことを
「覚えている」といつぞやのウォッチングパーティーで語り、
また、紺乃美鶴のその(悔しい)気持ちが、
自身に向くことを「楽しみにしてる」とも語っていました。

…二人が、たぶん、
この気持ちを忘れてるなんてことは、
絶対にない。



7月あともうひと大会くらいありそうですが、
なんとなく、展開的にはこの7月のチョコレートプロレス総決算。

500人視聴を目指しているとのことで、
僕の感想文が一助になる気はあまりしていませんが、
ただ、個人的にとても、
とても。

二人の感情の行方を、楽しみにしている試合です。

お時間ございます方、是非ご視聴下さい。







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