1月19日、元横綱・大鵬(納谷幸喜さん)が逝去された。
この本は2001年に出版されたもので、書店で見つけ迷わず購入した。
「巨人、大鵬、卵焼き」という流行語が生まれたが、巨人の9連覇が始まったのが昭和40年。ちょうど、巨人の黄金時代と大鵬が横綱になって優勝回数を重ねていく時代と一致している。
「卵焼き」は、私が小学校時代は完全給食でなく、弁当持参の時代だった。
おかずに、卵焼きが添えてあると喜んだものだ。なぜか、ステータスシンボルに感じたものだ。
そのような時代だったから、この言葉が流行したのだろう。
大鵬さんは相撲を取るために生まれてきた天才と言われているのを嫌い、自分は努力家だと主張したそうだ。
「巨人、大鵬、卵焼き」などと言われたときは、冗談じゃない、いい選手をそろえて強くなった巨人と、裸一貫、稽古稽古で横綱になった私が何で一緒なのかと考えてしまうと、本書で言っておられる。
私が小学校時代に横綱になられたが、優勝が決まる一番では、仕切時間のときには体を震わせながらテレビで応援した。大鵬が優勝したら、自分も何だか幸せな気持ちになったものだ。
「昭和」が一段と遠くなっていく。合掌。