昔、クルマのセールスマンだった頃、何台もクルマを手洗いした。
納車準備は時間のかかる大事な仕事だった。
暑い日も雪の日もどんな時でもクルマを洗ったおかげで、
ついに自分のクルマを洗うのがイヤになり、洗車機を利用して、手先いはしなくなった。
その後、洗車場でいとおしそうに愛車の水滴を拭きあげている人を見ると目をそむけてしまうという心の病にかかってしまった。
今乗ってるクルマは黒色で雪融け道を走った後は悲惨な見映えになるが、
いい加減に洗車したら、と誰かに言われるまでホコリにまみれた黒っぽいクルマに乗る毎日だ。